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Vol.129 親が70歳を過ぎたら読む本

親が70歳を過ぎたら読む本.jpg『親が70歳を過ぎたら読む本』

村田裕之(著)

ダイヤモンド社

2011年2月


皆さん、こんにちは。松山真之助です。
先日、春一番が関東地方で吹きました。気温も上がり、ちょっとワクワクしま
したが、花粉症の方にはつらい時期ですね。私も目がかゆくて・・・。

さて、きょうは、誰にでも訪れる切実な問題のお話です。


__《 この本のツボは? 》_________

読者の皆さんのご両親はお元気でしょうか。私の両親はすでに他界してしまい
ましたが、介護が必要になってからの生活は親にとっても子にとっても大きな
チャレンジの連続でした。

親にはいつまでも元気でいてほしいと願うのは、共通する思いですが、現実に
は、いざ・・という時が必ずやってきます。

それからでは遅い。

それは、私のささやかな経験からも実感できる真実です。
そこで、そんな近未来に備えるための本が、きょうご紹介する本です。

認知症の問題、老人ホームの問題、遺言書の問題・・・親に何かあったら普段
の生活や仕事は突然様変わりしてしまいます。親が元気なうちに備えることは
自分にも親にも望ましいことでしょう。確実にその時はやってくるのですから。

本書では親が70歳を過ぎたらやるべきことが
1)老人ホームの情報収集
2)遺言書
3)任意後見契約
4)財産管理等委任契約
5)尊厳死宣言書
の5つある、と言います。

そして、これらの5つの作業に共通することは「すべて親が元気で健康なうち
に行う」ことなのです。備えあれば憂いなし、ですね。

遺言書には、全文を本人が書く「自筆証遺言書」、公証人役場で公証人が作成
する「公正証書遺言書」、遺言書の内容を密封して公証人も内容が確認できな
い「秘密遺言書」の3種類があります。(へぇ~)
自筆でもよいけれど、余計なトラブルを防ぐためには公正証書による遺言がお
すすめのようです。

また、尊厳死宣言書も、大事な要素。回復の見込みがない末期状態になった時
機械によって単に生かされている状態は、見る者をも悲しくさせます。そうい
う事態を避け、また遺族や医師の訴訟トラブルを防ぐためのものです。

こうした知識も、知っているのと知らないのとでは全く状況が変わります。

70歳以上の親を持つ身は、いずれ自分もそうした状況になることを考えると、
二重の意味で他人事ではありません。

もしもの時が来る前にこそ、備えをする意味があるのです。
本書は、そんな備えをするための非常によいガイダンスとなるでしょう。

親のため、自分のため、早めに近未来の備えを始めたいですね。
年老いた親がいる方は、必読の一冊です。


__《 おすすめ度は? 》___________


★★★★★+元気なうちに


◆目次

第1部 親が70歳を過ぎたら元気なうちにやること
(老人ホームの情報収集を行なう、相続トラブルを予防する ほか)
第2部 親の身体が不自由になってきたらやること
(認知症かどうかチェックする、要介護認定を受けてもらう ほか)
第3部 親の判断能力が不十分になってきたらやること
(任意後見契約をスタートする、法定後見制度を利用する)
第4部 もっと根本的な「トラブル予防策」
(認知症を予防する、筋力の衰えを予防する ほか)

Vol.128 RELAX HACKS!

RELAX HACKS!.jpgRELAX HACKS!

小山 龍介・小室 淑恵

マガジンハウス

2010年9月

 

こんにちは。キアです。

私はライフハック(一言で説明すれば、仕事術のこと。もうすこしかっこ良く言えば、
「効率良く仕事をこなし、高い生産性を上げ、人生のクオリティを高めるための
工夫」のこと)マニアなので、本書の著者の小山龍介氏の「HACKS!シリーズ」は
今までに何冊も読んでいます。

その中でも本書「RELAX HACKS!」は「リラックス」というライフハックのなかでも
少し異色なテーマを取り上げた本です。

本書の「はじめに」には、
「ストレスがなくなれば、仕事が楽しくなる!楽しくなれば、人は創造的になる。
創造性を最大限に発揮できる。」という言葉が書かれています。

著者の小山龍介氏がシリコンバレーでインターンとして働いていたとき、
そこで出会った人たちは皆、楽しんで仕事をしていて、ストレスを感じながら
辛そうに働いている人にはほとんど出会うことがなかったのだそうです。

そして、シリコンバレーで働く人たちを思い出すときは、いつも西海岸の爽やかな
青空を思いだし、上述のメッセージを感じたとのこと。

シリコンバレーとは大違いの労働環境の中、どんよりとした曇り空のような
日本の職場ではたらく皆さんの心の中にも青空を!
本書はそんな想いから書かれた本なのだそうです。

本書では、
第1章 モーニングハック
第2章 アフタヌーンハック 環境編
第3章 アフタヌーンハック 仕事編
第4章 ナイトハック
第5章 休日ハック
と、生活の中の時間帯別に89の「ハック」が紹介されています。

•twitterで起床報告をしよう
•ラジオをradikoで楽しむ
•ノイズキャンセリングヘッドホンで雑音をシャットアウト
•朝食はシャトルシェフ(保温調理鍋)で野菜スープを味わおう
•疲れない靴選びのコツ(ナイキエア搭載のコールハーンの靴etc.)
•こだわりの寝具で体を休めよう(テンピュールのマットレスetc.)
•マッサージジェルで気持ちを落ち着かせよう(ニールズヤードの「アロマパルス」etc)

などのツールを使ったハックでは、ワークライフバランスの女王(?)の小室淑恵さんと
共著であることもあり、ツール系ビジネス書定番のデジタルツールだけでなく、
調理器具やコスメまで紹介されています。

また、

•落ち込んでいるときこそ無理に笑顔を作ろう
•感謝して一日を終えよう
•苦手な上司は「前提条件」と考えよう(「コントロールできるものだけに集中する」
「この不幸な状態は永遠につは続かないことに気づく」)

などの、考え方、心の持ち方に関するハックスもあり、

•やることを6個に絞って気持ちを整理しよう(毎朝「やることリスト」を作る)
•2分でできることは、すぐ退治しよう
•2分でできることを増やすと、ストレスが激減する
 (書類のテンプレート化で、2分で作れる書類を増やすetc.)

など、ハックスの王道の仕事術もあり、様々な角度での「ストレスをなくす」
「ストレスを楽しみに変える」方法が紹介されています。

本書の「おわりに」は共著者の小室淑恵さんの文章です。

「『RELAX HACKS!』で紹介するリラックスは個人のためのリラックスです。

ストレスのたまる仕事を的確にこなしていくためには心の余裕が必要で、
それはちょっとしたテクニックや心の持ちようで大きく変わります。」

「それと同時に、このリラックスはチームワークを生み出すためのリラックスでも
あります。お互いのことを思いやることのできるチーム。そして個人個人が
信じ合えるチーム。そうしたチームの生み出すパワーは、驚くべきものがあります。」

という、ストレスをなくすこと、リラックスをすることは自分のためだけではなく、
チームのためでもあるのだ、との言葉があります。

本書のハックスによって、自分の心だけでなく、チームのみんなの心にも青空が
訪れればいいなと思います。

◆目次
第1章 モーニングハック
第2章 アフタヌーンハック・環境編
第3章 アフタヌーンハック・仕事編
第4章 ナイトハック
第5章 休日ハック

Vol.126 世界で一番ゆるい 王様の時間術―これで残業時間はゼロになる

世界で一番ゆるい 王様の時間術.jpg
世界で一番ゆるい 王様の時間術―これで残業時間はゼロになる


水口和彦(著) /  ダイヤモンド社 / 2010年1月

 

 


皆さん、こんにちは。松山真之助です。
少しづつ春めいてきましたね。季節がちゃんと巡ってくるっていうのも、考え
てみるとありがたいことですね。
さて、きょうは、時間術の話です。


_《 この本のツボは? 》_________
 
本書には、著者の水口さんが住友電気に勤務している時、いろいろと試行錯誤
して編み出したタイムマネジメントの要諦が書かれています。
タイムマネジメントは、本の題材としても、また研修としても不滅の(?)テ
ーマですね。

あなたの為だからとか言って帰宅直前に残業を頼まれたり(笑)、急なトラブ
ルが起きたり、思うにまかせないのが日々の仕事ですね。そんな中で活かせる
「最前線で働く人」のための時間や仕事のマネジメントが、この本の中身。

具体的なスケジューリングや、仕事の進め方などのヒントが書かれているのも
うれしいですが、それより、時間管理の考え方やとらえ方(視点)が新鮮なと
ころが何より素敵です。

大切なことは、「 タイムマネジメント」と「スケジュール管理」は違うという
ことです。

まず仕事には、"アポイント"と"タスク"がある、という認識が必要です。
アポイントは、何時から会議とか、お得意様へ行くとか・・そういう約束のこ
と。手帳によく書き込むあれですね。
もうひとつ、仕事にはそういうアポイントではない、タスクというものがあり
ます。新規事業の企画案をまとめる、とか、トラブルの対策を作るとか。この
タスク管理こそがタイムマネジメントの重要な部分なのです。

なぜなら、だいたいの人はアポイント管理(つまりスケジュール管理)は、嫌
でもやっていますが、タスク管理はおろそかになりがちだからなんです。

さて、このタスク管理で重要なのは、Tod oリストで管理するのでもなく、
また細かな時間割を手帳に埋めることでも、ない、と水口さんは言います。

じゃぁ、何をするのですか?

タスクを分割して、日にちに割り振ることが重要だといいます。
時間は決めなくていい。その代り、スケジュール管理(アポイント)の時間な
どを書いて見える化しておく。これは、アポイント以外の、作業に使える時間
を見える化するためなんですね。

びっちりスケジュールで埋める時間割方式ではなく、こうした微妙なゆるさが、
継続と成功の秘訣だといいます。
詳しくは本書に譲るとして、こうした、ものごとの捉え方、視点がユニークな
ところ、そしてちょっ"ゆるめ"なところが本書の魅力です。

昨年人気があった yPad も、実は、考えてみると本書の考え方を実現している
ひとつかもしれないですね。 → http://bit.ly/webook_yPad

このほか、「開きっぱなし」がいい(スケジュール帳)とか、貴重な時間を活
用するには朝ダッシュがいい、など、いろんなヒントが書かれています。

今年は時間を有効に・・・なんて考えてる方、ぜひどうぞ!


__《 おすすめ度は? 》___________


   ★★★★★+タスク命

 

◆目次

 プロローグ 仕事時間は3割減らせる
 第1章   まず「ルーズな自分」を許せ!
 第2章   分刻みのスケジュールなど、いくら立ててもムダなのじゃ
 第3章   仕事には、自分で締切りを作るのじゃ
 第4章   これで残業時間もゼロになる
 第5章   「いつかやりたいこと」を実現させる時間術なのじゃ
 エピローグ 時間貧乏から脱出しよう!

Vol.125 ソリューション営業の基本戦略

ソリューション営業の基本戦略.jpg『ソリューション営業の基本戦略』

高橋勝浩

ダイヤモンド社

2007年5月

 

こんにちは。キアです。

最近、私の会社で「営業の一般社員が仕事上で持っている課題を他部署の
管理職とをディスカッションする」という研修が始まり、

 その研修の中で、私が持っていた課題に対して、推薦されたのが本書
「ソリューション営業の基本戦略」です。

私に本書を進めた方の部署では、会社経費で本書を買って一人一人に
読ませていた、とのことです。

本書の前書きには、「落ちこぼれ営業マン」であったことに悩んでいた著者が、
自分なりに工夫し、体で覚え成果を上げるようになった結果として気づいたことである、

「営業力は才能ではなく、経験を通じての判断と行動の積み重ねでつくられるものである」

という言葉が書かれています。

ですが、「才能ではない」とは言っても、「経験を通じての積み重ね」で何を
積み重ねるのかは、指針なしに行うにはやはり才能によって左右されてしまう
ものではないかと思います。

リクルートで営業研修事業の立ち上げを行っていた著者は、アメリカの営業
研修を研究し、
「自分が体や感覚で何となく積み上げてきたものが、営業スキルや営業戦略と
して整理され、誰にでも実践しやすいものになっていた」ことに
驚いたのだそうです。

本書は、著者がアメリカで驚いたことのように、特別な才能を持っているわけ
ではない平均的な営業担当者でも理解し、指針として取り組めるように、
多くのトップセールスの発想やノウハウ・経験則を一般化した本です。

 本書の構成は、

第1章、2章:問題解決型営業(ソリューション営業)の背景
第3章〜5章:お客様に提案する中身の作り方
第6章〜9章:ソリューション営業の進め方
第10章〜第13章:問題とリスクの進め方
第14章:組織的なソリューション営業の推進に必要なこと

となっています。

その中で特に私の印象に残ったのは第12章の「パイプラインで管理せよ」です。

私が本書を推薦されたのは、私が「目の前に迫った仕事に集中してしまい、
それ以外が見えなくなってしまう」という課題を持っていたからです。

その課題に対して、本書では、目の前の商談だけに集中してしまうと、
新しい商談を探すことに時間をかけなくなり、業績の落ち込む幅が大きく
なってしまうこと、それを防ぐ方法として「パイプライン管理」があると
いうことが書かれています。

化学工場などで、原料から最終製品に生成していく装置にパイプラインと
いうものがあり、パイプラインでは途中で不純物が取り除かれ、最後に
精製されたものが出てきます。

商談においても、ある一定の受注を得るには、目の前の受注・納品活動を
しながらもパイプラインに絶えず原料を仕込む=3ヶ月後、半年後に
受注になる商談のネタを探索すること、パイプラインで不純物を取り除くように、
見込みのない案件に見切りを付ける、そんな「パイプライン管理」が
必要なのだそうです。

上に書いた課題の「目の前の仕事に集中してしまう」理由は、「あまりにも
目の前の仕事が忙しすぎるから」なので、「絶えず原料を仕込む」ことは
そう簡単ではないと思いますが、このようなパイプライン管理の考え方を
常に頭に置いておくことは重要だと感じました。

本書の各章の章末には「まとめ」と「チェック項目」があります。

例えば、私が印象に残った12章のチェック項目は

「自分の商談がアプローチから受注までどのくらいの期間がかかるか、把握している」
「案件が1件クロージングになったら、5件の新規案件を探索するようにしている」
「来期、再来期の案件の"種をまく"動きをしている」

などです。

今の自分がどうか、そして読んだ後にどう変わっていくかをチェックを
していくことで、本書にまとめられた営業スキルや営業戦略を実践できるように
なっていけるようになるのではないかと思います。

 

◆目次
第1章 ターゲットを定める
第2章 お客さまは、提案営業を求めている
第3章 お客さまの真の問題を把握する
第4章 「仮説」を持って商談を進める
第5章 提案するための「コンセプト」を考える
第6章 本当に会うべき商談相手は誰なのか
第7章 お客さまの購買プロセスを把握する
第8章 商談のシナリオを描く
第9章 危険シグナルを把握する
第10章 キーパーソンにアプローチする
第11章 商談をサポートしてくれる人たち
第12章 業績の乱高下を防ぐ
第13章 チーム営業を展開する
第14章 組織としてパートナーシップを築くために

Vol.124 THE 芸人学

THE 芸人学 スゴい!お笑い.jpg『THE 芸人学』

ラリー遠田 

東京書籍

2009年12月

 

こんにちは、小川晶子です。

M-1グランプリ、終わっちゃいましたね。
爆笑レッドカーペットも昨年夏にレギュラー放送が
終わってしまったし。

お笑い好きにとっては、サミシイです...。

でも、
テレビをつければ必ず見るのがお笑い芸人。

司会をし、コメントをし、
クイズに答え、レポートをし...。

ネタをやる以外に、大活躍しています。

場の空気を和ませたり、
共演者を引き立てたり、といった話術、
言葉の使い方にはいつも感心。

コピーライターとしても、
ビジネスパーソンとしても、
本当に学ぶところが多いなぁと感じます。

今日ご紹介するのは、
お笑い評論家のラリー遠田さんによる『THE 芸人学』!

30人のお笑い芸人をピックアップし、
人気の秘密、戦略などを解説しながら
・コミュニケーション術
・自己アピール術、
・プロデュース術、
・仕事術、
・人生哲学
を学べるようになっています。

 

たとえば、くりぃむしちゅー有田哲平から学ぶのは、
「場の空気を支配する技術」。

有田の人気の秘密は、
自分が一歩ひいて、他の人の面白さを引き出すパスを出す、
「ミッドフィルター芸」を確立しているところだというのです。

なるほど、確かに。

有田は人をいじったり泳がせたりして、
自分はそれを笑う側に回ることが多い。

直接笑いを作るよりも、
笑いが起こる状況に周りを巻き込んでいるのです。

全体の状況を見渡して、パスを出したり受けたりする意識。

マネしたいです...!


本書に出てくる芸人は、
今田耕司、
ビートたけし、
島田紳助、
松本人志、
太田光、
タモリ、
明石家さんま、
志村けん、
千原ジュニアなど人気者ばかり。

あの芸人さんは、こんな戦略を持っていたのね~とか、
こんな歴史があったのね~といった発見も面白く、

お笑いがとくに好きでなくても、
楽しく読めて学べる本です。


◆目次
プロローグ 芸人の生き方に学ぼう
その1 芸人に学ぶコミュニケーション術
その2 芸人に学ぶ自己アピール術
その3 芸人に学ぶプロデュース術
その4 芸人に学ぶ仕事術
その5 芸人に学ぶ人生哲学

Vol.123 首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記

首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記.jpg『首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記』

樋渡啓祐(著)/ 講談社 / 2010年12月

皆さん、こんにちは。松山真之助です。
2011年もよろしくお願いします。
今年はランドセルとFacebookの話題で盛り上がってますね。

きょうは、長崎県武雄市の市長さんの本をご紹介します。
現役市長さんの、スリル満点かつ元気がもらえるストーリーです。


_《 この本のツボは? 》_________

この本、川崎市のある職員の方のツイッターのつぶやきで知りました。そのつ
ぶやきになにかピンとくるものがあり、さっそくアマゾンで購入したのです。
本書の著者、樋渡さんは、市民を支える公務員の立場、そしてツイッター学会
の学会長でもあることから、ふしぎなつながりです。

ジェトコースターに乗るような激しい展開は、まるで小説のようです。現役市
長さんの現在進行形物語で、痛快さ+ハラハラ感+応援したくなる雰囲気が、
とても素晴らしいですね。

舞台は、何度も何度も、そして何度も暗転し、そのたびに樋渡さんはハラハラ
の事態を打開していく。正義を貫く"力弱い勇者"のリアルタイムストーリー
は、読者を釘付けにします。

本書の内容はこんな感じです・・・

平成18年、ひょんなことから故郷・佐賀県武雄市の市長に立候補した青年
(著者であり、現役市長の樋渡さん)は、現職を破り奇跡の当選を果たす。
次々とユニークな「まちおこし策」を打ち出し、一躍、脚光を浴びる。
例えば黒塗りの公用車を廃止しオークションにかけた。(前例なし)
TVドラマ「佐賀のがばいばあちゃん」のロケ地を誘致した。
ほかにもレモングラス、いのしし肉の特産品化など、東国原知事を彷彿と
させる活躍をする。
しかし、ドラマはこれでは面白くない。市民病院と財政問題という爆弾が
突如表面化する。そして、市長と反対派の軋轢が噴出・・・。
役所の古参幹部、市議会議員、医師会、地元マスコミのドンなど、次々と立
ちはだかる難敵との壮絶バトルは、ちょっと坂本龍馬ふうでもある。
名古屋市長じゃないけれど、リコール再選挙まで至る。(結果は勝利)

こんな感じで、ドキドキしながら読めます。

公務員として働く人だけでなく、ビジネスパーソンにも元気と勇気を与える痛
快な内容があります。それは、武雄市を知らない人までも味方につける樋渡さ
んの人間力がいっぱいほとばしっているからでしょう。

著者は日本ツイッター学会長で、樋渡さんのツイッターは →  @hiwa1118
またブログ「武雄市長物語」はこちら。 → http://hiwa1118.exblog.jp/
舞台となった長崎県武雄市、ここです。 → http://bit.ly/TakeoCity

東国原さんや河村たかしさん(名古屋)以上に目が離せないクビ長がいるのは
なんとも心強いですね。

苦境にあってもあきらめない、そんな元気がもらえる本です。


__《 おすすめ度は? 》___________


★★★★★+がばいクビチョウ

◆目次

第一章 沖縄のおばあに泡盛をかけられた
第二章 官邸から大阪へ
第三章 最年少市長と佐賀のがばいばあちゃん課
第四章 医師会というパンドラの箱
第五章 リコール、そして全面戦争!
第六章 武雄から風を起こす

Vol.122 仕事に活かす! フォトリーディング

仕事に活かす! フォトリーディング.gif『仕事に活かす! フォトリーディング』

主藤孝司
PHP研究所
2010年8月

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する本の主題である「フォトリーディング」をご存知ですか?

フォトリーディングを一言で説明するなら、「速読術の一つ」でしょうか。

ですが、フォトリーディングの公式本である、ポール・R・シーリィ著
「あなたもいままでの10倍速く本が読める」の冒頭には、
『フォトリーディングは単なる速読法ではありません。』
と書かれているのをみると、こんな一言の説明では表現しきれないようです。

本書「仕事に活かす! フォトリーディング」において、このフォトリーディングの
手法(やり方)について書かれているのは第0章のみです。

本書は、タイトル通り、このフォトリーディングをいかに活かすかについて、
特に仕事の場面で活かす方法について書いた本なのです。

本書第1章の「フォトリーディングがあなたの仕事に役立つ理由」には、
フォトリーディングが単なる速読法ではないことが書かれており、他の
速読法との大きな違いとして、

『フォトリーディングはメソッドを完璧に習得しなくても、
その「考え方」を理解するだけで十分役に立つことが多い。
いや、むしろ大事なのはこの「考え方」だと言える。
これを理解していなければ、いくらテクニックを学んだとしても
本当の意味で活用することはできない』

と書かれています。

まずフォトリーディングの手法について前述の「あなたもいままでの
10倍速く本が読める」を読み、次に活用方法について本書を読む、
という使い方が効果的かと思いました。

ですが、フォトリーディングが他の速読法と違い「メソッドを習得することよりも
考え方を学ぶことが重要」とのことでしたら、本書だけを読む、もしくは本書を
先に読むというのもよいのではないでしょうか。

このフォトリーディングの「考え方」として重視されているのが、
「目的意識をもつ」ことーーー「なぜこの本を読むのか?」という目的と、
「その目的のためにこの本からどんな情報を得る必要があるのか?」を
はっきりさせることです。

そして目的設定の次に「いかにその情報を効率よく記憶に残すか?」
「いかにその情報をアウトプットするか」ということにつながって行きます。

第4章「今すぐ仕事に使えるフォトリーディング」によると、この
フォトリーディングの「考え方」が活用できるのは読書にだけでは
ありません。この本のタイトルにあるように、仕事に活かすこともできるのです。

例えば、
会議:自分が会議の主催者になった場合、その会議の目的(その会議をした結果
何が欲しいか)を事前に明確にすること、その目的に応じて、会議の中で何を
アウトプットするかを考え、会議前にアウトプットに必要な情報を予習する。

プレゼンテーション;プレゼンテーションの目的を設定し、事前準備では、
目的に応じた情報集めをする。プレゼンテーション本番では、冒頭で目的を明示する。

などです。

仕事の場面でいえば他にも接客やマネジメントなどの場面での活かし方も
本書では紹介されています。

さらに第5章「あらゆる場面でフォトリーディングを活かす」によると、
仕事のみならず日常生活の中にも活かす場面があります。

5章で紹介されている例では、ラジオ番組や文書執筆に活かす、というのは著者の
ようにラジオ番組をもっていたり文書執筆を行っていないとなかなか使える場面が
ないと思いますが、誰にも適用できそうな家事において活かす(料理の本から
ピンポイントで自分の立場、目的に必要な情報を得る)というような例もあるのです。

本書の「はじめに」に取り上げられている、ブルース・リーの座右の銘
「知識は活かさなければ無意味だ」という言葉のように、みなさんも
フォトリーディングの手法を身につけるまではなかなかできなくても、
「考え方を活かす」というところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

◆目次
第0章 フォトリーディングのメソッド
第1章 フォトリーディングがあなたの仕事に役立つ理由
第2章 フォトリーディング「活用」のステップ
第3章 なぜ、フォトリーディングが続かないのか
第4章 今すぐ仕事に使えるフォトリーディング
第5章 あらゆる場面でフォトリーディングを活かす

 

Vol.120 サービスの心得

サービスの心得.jpg『サービスの心得』

高萩徳宗(著)

無双社

2010年11月

 

皆さん、こんにちは。松山真之助です。
師走の声をきくと、なんとなくあわただしくなりますね。お元気ですか?

きょうは、僕のメンターのおひとり高萩徳宗さんの本をご紹介します。
サービスとは何か、仕事とは何か・・・そんな深い心得(思想)を考えさせ
てくれます。


<本書のきらめき>

この本を読んでいると、いろんな思いが心の中をグルグルとめぐります。仕事
のこと、サービスのこと、夢のこと、それから生きること。
そして、高萩さんが発する深いことばに共鳴して、心が震えます。
高萩さんの本は、ビジネス書でありながら、温もりや香りを感じます。

ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツという会社を立ち上げ、愚直に
サービスの本質を追求してこられた高萩さんの言葉は、私たちの心を揺さぶり
ます。そして、深いのです。

サービスの定義があります。それは仕事のスタイルや外見をさすのではなく、
「人を幸せにする仕事」というもの。だから、本書には、旅行や鉄道などのい
わゆるサービス業のほか、さまざまな仕事のエピソードが登場します。

冒頭には、なんとゴミ収集車の話が登場します。高萩さんがゴミ収集の会社か
ら講演依頼をされたとき、実際にゴミ収集作業を体験されたときのエピソード
です。そして、彼らの仕事の中に「黙々と業務を遂行するプロの姿」を感じら
れたお話は心に響きます。

ゴミ収集の仕事をする人たちを「裏方」ではなく、行政サービスの中心軸を担
う誇り高き「軸方」としてとらえられた瞬間から、サービスや仕事の本当の意
味が私たちにも伝わってきます。

サービス関係、ホスピタル関係の本にはかならず、「お客様の目線で」とか「
顧客視点で」という表現が登場します。たしかにその通り。しかし、その目線
実は思っているよりはるかに高感度であり、またとてもファジーであり、そし
て、不可解なものでもあるようです。

"旅行業も病院も学校も工場も、どの業種・業態でも、お客様は「五感+ア
ルファ」でサービスを評価しています。お客様が明確には意識していない
 「なんとなく」を甘く見ると大変なことになります。"

したがって、お客様の声なき声は普通のアンケートでは集まらないし、よかれ
と思ってやっていることが余計なおせっかいにもなったりします。

また、大切にしたいお客様の判断基準として「損得ではなく好き嫌いで選んで
もらう」というのがあります。つまり、どの会社に頼むと自分が得をるするか
という「損得勘定」ではなく、どの会社が私は好きかという「好き嫌い感情」
が大事だということです。

僕はこの部分にとても深い共感を覚えました。勘定ではなく感情、いい言葉で
すね。

高萩さんの体験に基づく現場目線から捉えられた真実の瞬間であるがゆえに、
そこには深い仕事の思想が感じられます。

「普通の会社で普通に働く人に、普通に役立つサービスの本」を目指したこの
本は、普通に役だつところではない、深く香り高い仕事の思想を、そっと伝え
てくれます。


「サービスは、
経営者の理念で始まり、顧客が育て、
従業員の信念で継続されます。」

「サービスは双方向です。」

本当に大切なことは何か・・・そんなことを、サービス、仕事、人生・・様々
な場面で考えさせてくれる素敵なヒントがいっぱいな一冊です。


<お勧め度>

★★★★★+サービスは人間学

 

◆目次

 はじめに
【第1章 本 質】 サービスはこうあってほしい
【第2章 改 善】 サービスが自己満足にならないように
【第3章 しくみ】 少しの工夫で商売繁盛
【第4章 リーダー】志が組織を変える
【第5章 世の中】 日本を見つめ直してみよう
 おわりに

 

Vol.117 プラットフォーム戦略

プラットフォーム戦略.jpg『プラットフォーム戦略』

平野敦士カール アンドレイ・ハギウ

東洋経済新報社 / 2010年7月

 

こんにちは、小川晶子です。

今日ご紹介するのは、
いまもっとも注目されている、世界最先端の経営戦略。

『プラットフォーム戦略』です。

プラットフォーム戦略とは、
簡単に言うと「場」をつくることです。

グーグル、アマゾン、楽天市場などのように、

1.多くの関係するグループを「場」(プラットフォーム)に乗せ、
2.マッチングや集客などさまざまな機能を提供し、
3.検索や広告などのコストを減らし、
4.クチコミなどの外部ネットワーク効果を創造する

ことで、
新しい事業のエコシステム(生態系)を構築。

複数の企業と提携するため、従来の経営戦略とは大きく異なります。

本書は、
おサイフケータイ普及成功の立役者で、
日本におけるプラットフォーム戦略の第一人者、
平野敦士カール氏と、
プラットフォーム戦略論の世界的権威という
アンドレイ・ハギウ氏が、

「早くこの最先端の戦略を知らせないと、
日本企業は世界との戦いに負けるのでは」
という強い危機感を持って書いたそうです。

たとえば、
ソニーをまねて成功したアップル。

アップルは2003年4月に、
音楽ダウンロードサービスを始めました。
iTunesと、音楽を持ち歩けるiPodです。

アップルの音楽配信におけるプラットフォーム戦略は、
ソニーのプレイステーションでのプラットフォーム戦略を
踏襲していました。

しかし、ソニーは自社の成功から学び、
活かすことができませんでした。

ソニーがアップルに負けるのは、
技術的な問題ではなく、
プラットフォーム戦略思考が欠けているからではないか、
と著者は言います。


いまもっとも注目すべき
電子書籍のプラットフォームには、
どう参加すべきか?

プラットフォーム戦略思考が身につけば、
こういった問題にも適切に対処できるように
なるのでしょう。

世界のさまざまなプラットフォームに
注目していきたいと思います。
 
◆目次

Chapter 1 世界最先端のプラットフォーム戦略とは?
Chapter 2 ケースで学ぶ プラットフォーム構築のための9つのフレームワーク
Chapter 3 プラットフォームの横暴にどう対処すべきか
Chapter 4 フリー、オープン化という「負けない」戦略
Chapter 5 日本企業復活への処方箋

 

Vol.115 怒らない技術

怒らない技術.jpg『怒らない技術』

嶋津良智 著
フォレスト出版
2010年7月

 

こんにちは。キアです。

「他人と過去は変えられない、変えられるのは自分だけだ」

「自分の身の周りで起きることは変えられない、でも起きたことをどう受け取るか、
感じるかは変えることができる」

という思想はビジネス書の定番です。

本書の主旨も、その定番の思想ですが、本書が他の本と違うところは、
「怒らない」ということ、そしてその方法に焦点を当てていることです。

本書のプロローグでは、「怒らない」ことが「受け取り方」「考え方」を変える第一歩である、と
言っています。

「怒らない」という習慣を身につければ、「心」や「感情」のコントロールが
できるようになるのだそうです。

本書の著者によると、「怒るか怒らないかは自分が決めていることであり、
自分は怒らないと決めている、とのことですが」しかし、それはそう簡単には
できませません。

以前、勝間和代さんの著書を読んで、勝間さんの提唱する
「三毒追放=妬まない、怒らない、愚痴らない」を実行したいなあ、と
思ったこともありましたがが、三毒の中でも「怒らない」というのは、
特に難しいものでした...。

そんな難しい「怒らない」を達成するために、本書には「怒り・イライラと無縁になる25の習慣」と
「今すぐ怒り・イライラが消える11の特効薬」が紹介されています。

怒ってしまうときは、精神的に余裕がなく、心の中でストレスがいっぱいになっているから、
ということで、25の習慣は、まずは「イライラ」を感じなくなるための習慣から
始まっています。

例えば、
・自分の問題か、相手の問題かをはっきりさせる
 →問題が起きるとイライラしたり怒ったりすることが多くなるが、それが自分の問題なのか、
   他人の問題なのかを明確にし、他人の問題にしては、自分がイライラする必要はない。
 (自分がその出来事に対して勝手にイライラしているだけである)

・大事なことはどんどん忘れる
  →大事なことで頭がいっぱいになると、ストレスのたまりやすい状態になるので、
    メモをとることで、頭のハードディスクの中からはどんどん忘れる

などです。

そして、次には怒らないために自分を気持ちよくさせるための習慣です。

例えば、
・気持ちを伝え合う
  →口に出さず「なぜわかってくれないのか」と思うではなく、
    自分の感情を素直に表現すること。

など。

最後は、すでに生じてしまった怒り、イライラを消すための方法で、
11の「特効薬」が紹介されていましたが、その中でも、私がこれが一番大切かも?と
思ったのは、11番目の方法

・それでも怒りが収まらないときは寝る

です。

イライラや怒りの原因が「疲れ」であり、脳が疲れてしまって
相手に思いやりが持てなくなっていることもあるとのことです。

「寝る」は単なる逃げではなく、脳をリフレッシュさせる効果があり、
立派な特効薬なのでした。

というわけで、明日からの「怒らない」生活を目指して、
私も今日はもう寝ることにします。

おやすみなさい!(笑)

◆目次

1 怒らない技術
 (人生をうまくいかせるための「3つのルール」;
 「あなたの感情」はあなた自身が決めている!;
 感情コントロールは人生コントロール)
2 怒り・イライラと無縁になる25の習慣
 (「イライラ」を感じなくなる習慣;
 自分を気持ちよくする習慣今すぐ怒り;イライラが消える11の特効薬)


 

Vol.114 THINK, IT'S FREE 才能を解き放ち 成果をもたらす 84の黄金律

THINK, IT'S FREE 才能を解き放ち 成果をもたらす 84の黄金律.jpg『THINK, IT'S FREE 才能を解き放ち 成果をもたらす 84の黄金律』


ホアキン・ロレンテ
日本実業出版社
2010年10月

 

こんにちは、小川晶子です。

『キャッチコピー力の基本』の川上徹也さんが、
すすめてくださいました。

『THINK,IT'S FREE』。

「考えるのはタダだ!考えろ!」というメッセージが
強く打ち出されている本です。

著者は「クリエイティブ界の異端児」と言われる、
世界的に活躍する広告プランナーのホアキン・ロレンテ。

50年に渡って仕事に没頭し、大きな課題に挑戦し、
さまざまな経験をした中で得たという
「84の黄金律」が、
ときに辛辣な皮肉も込めながら書かれていました。

人生に迷った時、
パラパラとめくると「ハっ」とする言葉が
見つかりそうです。

84の黄金律のうち、
今の私が「ハっ」としたものを
5つほど紹介したいと思います。


「ブランドは、
信念に基づいた行為によってつくられる」

「最強のライバルですら、
間違いを起こす。
ありがたいことだ!」

「実行をともなわない『ひらめき』は、
怠け者の言い訳にすぎない」

「個性がなければ、
ハエと同じだ」

「プライドとは、
友好的な人さえも寄せ付けない
防虫剤のようなもの」


衝撃的な言い回しですよね。

たとえば、
「プライドとは、
友好的な人さえも寄せ付けない
防虫剤のようなもの」について。

感じがいい人になるのは
考えるのと同じくタダ!

近寄りやすく、一緒にいて居心地がいい人になると、
ものごと思うように運びやすくなります。

それと対極にあるのが「プライド」であり、
人々から距離を置き、自分だけの環境をつくってしまいます。

なるほど、防虫剤か・・・。


こんな比喩も楽しみながら、
人生の黄金律を学んでみてはいかがでしょうか。

 

◆目次

考えるのはタダ!
運と偶然を結びつけると、チャンスが広がる
成功の三要素は、「ひとつのアイデア」と「鋭い嗅覚」と「たくさんの勇気」
知識とは、心のないエンジンのようなもの。動かすのはやる気だ
未来とは、まだやっていないことをするための時間だ
やる気を起こす最良のきつかけが欲しいなら、鏡を見ることだ
いい思い出は心地よい眠気を誘うが、いいプロジェクトは君の目を覚ます
現実主義は夢への滑走路となる
偉大なる天才たちは、自分の限界も知っている
書類はありすぎるけれど、皮膚感覚がなさすぎる会社ばかり〔ほか〕

Vol.113 忘れられた叡智

忘れられた叡智.jpg『忘れられた叡智』

詩的寓話 目に見えない資本主義

田坂広志(著)/PHP研究所 / 2010年8月

皆さん、こんにちは。松山真之助です。
コスモスや紅葉など素敵な秋ですね。もしかして、食欲の秋だったり?(笑)

きょうは、「忘れられた叡智」(The Wisdom Forgotten) という田坂広志さん
の本をご紹介します。目に見えない大切なものをふっと思い出させてくれます。


<本書のきらめき>

この本は、著者の田坂さんご自身がTED東京2010で朗読された一篇の
詩から生まれた本です。 http://bit.ly/DrTasakaTED/

明かりを消したた暗い会場に、田坂さんの声が静かに流れる。

Once uopn a time,
 There was a kingdom called
 Globaria.

で始まるこの詩は、遠い未来(23世紀)から描かれています。

グロバリアには、ジャポニアとかアメリヤ、ラティナ、シノアなどの村
があり、野蛮な資本主義と呼ばれる経済制度のもとで生活をしていた。

アメリヤ村にある商人がいた。
その名をサブプリモという。(笑)
彼が売った膨大な偽商品のためにグロバリアは危機的状況に陥る。

ジャポニアの国も影響を受け、智恵子と賢治の両親が営んでいた商売は
破産してしまう。悲しむ両親にいたたまれず、智恵子と賢治は、これから
どうしたらいいのか、賢者を訪ねて旅をする・・・
賢者から教えられたのは、日本に古くから伝わる知恵。
忘れられた叡智の中に、未来を拓くヒントがあった。

そんなストーリーの寓話的ポエムです。

TEDのプレゼンでは、サブプリモのあたりでクスリと笑いがこぼれました。し
かし、その後、静かで深い思索の旅へといざなわれていきました。
会場の中に静かに広がった不思議な世界を本書からも感じることができる
でしょう。

それは、未来社会が、資本主義の未来が、かすかな光の向こうに見えるよ
うな爽やかな高揚・・・とでもいえばよいでしょうか。

この本を読まれるときは、先に「見えない資本主義」を読まれるのをお勧め
します。
http://www.webook.tv/archives/2009/07/post_54.html

そして、Youtube の動画をBGMにしながら読むとよいでしょう。
http://bit.ly/DrTasakaTED/

この本から、田坂さんの新しいスタイルを楽しんでほしいですね。
(英語と日本語が併記されています)


<私のひらめき>

未来から今を見る・・・タイムマシンで時代を越えてみるのは楽しいです
ね。実際にタイムワープすることはまだできませんが、頭の中でワープす
ることは今でもできます。

過去に戻る、未来から今に戻る、未来にいって自分を見てくる、いろんな
方法がありますが、そういう形で自分や人生を見つめるのも楽しいもの。

あるいは、会社の未来をメッセージとして社員や顧客に伝えることも可能
ですね。

先日、NHKで「10年先も君に恋して」というドラマがありました。離婚を前
に、夫が10年前に宇宙エレベーターで未来から現代に戻るという物語で
す。愛し合った男女も、時が経つにつれ大切なものが見えなくなることが
あります。時空を超えると、見えないものがちょっと見えたりするかもしれ
ません。

ビジネスでも家庭でも、ちょっと時空を超えて考えてみるのも、いいもん
ですね。(それじゃ、また、10年後に、また会いましょう! 笑)


<お勧め度>

★★★★★+見えないもの

◆目次

なし

Vol.112 ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術

ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術.jpg『ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術』

バルバラ・ベルクハン 

阪急コミュニケーションズ

2009年12月

 

こんにちは。
キアです。

今回ご紹介する本「ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術」は
タイトルが秀逸です。

誰もが一度は(人によっては毎日のように)「ムカつく!」「一発で黙らせたい!!」と
思ったことがあることでしょう。

本書の著者は、日本人ではなく、ドイツ人のコミュニケーショントレーナーです。

コミュニケーション術のセミナーを開く中で、参加者から多く寄せられる
「癪(しゃく)にさわることを言われたら、どういう態度をとったらいいのでしょう?」
「ただし、カッとしたり、ケンカしたりすることのないように」
という質問への解決策を考えるなかで、「合気道」の練習で、小柄な中年の女性が、
自分よりはるかに大きな相手をマットの上に押さえこんだところを見たことから、
言葉による攻撃に対しても合気道のように、自分よりも強い相手を倒すことができる
「返し技」を探し、見つけることができたのだそうです。

本書は訳書なので、日本人とは言葉や思想の文化が違う欧米人の技術が日本人の
役に立つのだろうか?とも思いましたが、合気道という日本の武道からヒントを得て
探し出された「返し技」なのであれば、もしかしたら日本人こそがうまく
使いこなせるのではないでしょうか。
(と、思いつつ読んでいたら、最後の訳者あとがきにも、そんなことが書いてありましたので、
訳者の方も同じようなことを感じたのだそうです)

女性が職場の男性同僚から
「ゆうべはベッドが混んでたの?だから、しわだらけなのかい?」
「どうしたの、その顔?睡眠不足?それともパックを落とすのを忘れたのかな」
と言われる...というようなエピソードは、さすがにそんなアメリカンジョーク
(いや、本書はドイツの本なのですがね)を言う日本人はそうそういないよ!と、
文化の違いを感じましたが...。

本書は、「ムカつく相手を一発で黙らせる」というタイトルから、
攻撃的な話術を紹介するような本に思われてしまいそうですが、
実は本書の推奨する技術はごく平和的です。

まず、第1章は「戦わずして勝つ」です。
選択肢は「戦う(勝つかもしれない)」と
「戦わない(もちろん負ける)」の2つだけではなく、
「戦わない、それでもなおかつ勝つ」という、もう一つの選択肢があるということを
本書では教えてくれます。

戦わないで勝つ方法として、本書では、こんな技術が挙げられています。

【やまびこトーク】
傷ついたり不愉快だと思ったりした言葉を繰り返し、その意味を尋ねる。
例「あなたの報告書、ちょっと雑だったね」
→「どういうところが雑だったのでしょうか?」

【沈黙】
人に不愉快なことを言われても、返事をする必要はない。
返事をする、しないのは自分の自由。
ただし、沈黙の際に重要なのは、優越感をもって堂々としていること。
なんでもいいからとにかく事態を先へ進ませたい場合には、
相手の発言の中から役に立つ情報と具体的なものだけを取りあげ、
嫌味や不快な発言は無視する、という主体的な沈黙を行う。

【ひとことコメント】
沈黙ではなく、少しはなにかを言ってやりたいときには
「あ、そうなんだ!」

【褒め言葉】
横柄で知ったかぶりな相手は、褒める。決して皮肉に聞こえることのないように。
抱きしめられれば敵は動けなくなる。

【迂回トーク】
感情的になったら話題を変える。


本書で紹介されているこれらの技術は、すぐにでも役に立ちそう、
と思うものでしたが、本書の中で今後の生活の中でもっと役に立ちそうなのは、
技術そのものよりも、「ムカつくこと」への「考え方」です。

例えば、

傷つけられたという感情は、相手の言葉ではなく、
その言葉に対する私たちの解釈によって生まれるもの。

傷つきそうになったら、「相手の言葉をどう受け取るか、それを選ぶのは私だ。
そしてたくさんの解釈があるのだ」と思って、最初に生まれたネガティブな解釈を
頭から信じ込まないこと。

自分の周囲にいる扱いにくい人を扱いにくい理由は、
その人が自分の気に入るような行動をとらないから、
そして自分がその人を自分の思うとおりにしようとするから。

しかし、その人は自分の弱点を知らせるボタンを押してくれる人である。
敵ではなく、弱点を克服するためのトレーニングパートナーなのである。

といったことを日々忘れないにしていけば、明日からの生活がもっとラクに、
楽しくなるような気がします。

◆目次
■第1章 戦わずして勝つ
◆返し技→やまびこトーク
◆返し技→にぎやかな沈黙
返し技→ひとことコメント

■第2章 ユーモアで勝つ
◆返し技→褒め言葉
◆返し技→迂回トーク
◆返し技→場ちがいなことわざ

■第3章 攻撃したくなったら
◆返し技→諍いの原因を明らかにする
◆返し技→何のための競争なのかを自覚する
◆返し技→相手を認める
◆返し技→相手に尋ねる

Vol.111 モレスキン 「伝説のノート」活用術

『モレスキン 「伝説のノート」活用術』

堀正岳 中牟田洋子(著)

ダイヤモンド社

2010年9月

 

 

こんにちは、小川晶子です。

「モレスキン」、使っていますか?

モレスキンとは、長い歴史と多くのファンを持ち、
「伝説のノート」と呼ばれている、
ちょっと高級なノートです。

私は、A4サイズのルールドノートブックを使っています。
3冊セットで1800円くらいだったかな。

ライターという仕事柄、
ノートは常に持ち歩き、
毎日なにかしら書いています。

ノートはいろいろ使っていますが、
やはりモレスキンは、

・書きやすい
・ページ数が多い
・丈夫で、保存しやすい
・本屋さんでも売っている

から、気に入っています。

しかし・・・

本書を読んで衝撃を受けました。

こんなにも自由なのか、と。

巻頭にモレスキンファンのノート写真が載っているのですが、
見ているだけでワクワクしてきます。

絵日記を書いたり、
写真や映画館のチケットを貼ったり、
切手のコレクションをしたり、
表紙にコラージュをしたり、
中をくりぬいちゃったり!

モレスキンノートは、
余計な飾りがないシンプルなデザイン。
通常のノートで見られるような見出しや日付欄もありません。

だからこそ、
クリエイティビティが刺激されるのかもしれません。

モレスキンファンはこのノートの持つ
「自由」の精神性にもひかれる人が多いといいます。

自由に使っていいノート。
どうすればもっと使いこなせる?
という疑問に答える本になっています。

でも、ノート術よりもやはり
モレスキンへの愛やモレスキンが持つ精神性を
感じ取れるのが本書のいいところ!

早速、モレスキンを鞄に入れて歩きたくなることウケアイです。


◆目次
はじめに――あなたの脳を「拡張」するノート
第1章 なぜモレスキンノートが選ばれるのか
第2章 モレスキンノートに人生を入れる
第3章 モレスキンノート「3ステップ活用法」
第4章 モレスキンノート「ビジネス活用術」
第5章 モレスキンノート「生活活用術」
第6章 モレスキンノート「DIYカスタマイズ術」
第7章 モレスキンノートと相性のいい文房具
巻末付録 モレスキンノート一覧

Vol.110 トレードオフ ~ 上質をとるか、手軽をとるか

トレードオフ.jpg『トレードオフ ~ 上質をとるか、手軽をとるか

ケビン・メイニー(著)

プレジデント社

2010年7月

 

皆さん、こんにちは。松山真之助です。
ようやく厳しかった暑さも徐々に収束みたいで、秋の気配がありますね。
きょうは、「トレードオフ」という納得感のある翻訳書のご紹介です。


<本書のきらめき>

消費者としての私たちは、様々な商品やサービスを買うとき、「上質をとるか
」あるいは「手軽をとるか」の二者択一(トレード・オフ)で判断している。
本書のエッセンスを簡単に述べると、こんな感じでしょうか。

これは、上質と手軽の「両方狙う」とダメですよということでもあり、どちら
でもない「中途半端」もダメですよっていうことでもあるのです。

本書には、上質ねらいとして iPhone や、テスラ・モーターズのロードスター
、有名私立大学(ハーバードとか)で学ぶこと、高いチケットで観戦するNF
Lゲームなどが紹介されています。
一方では、ウォルマートやマクドナルドなどの手軽さ狙いのサービス、製品が
あり、ナルホドと思えます。

いずれも上質か、手軽さかだけを追求している(両方ではない)ところが、ポ
イントです。

上質とは、経験+オーラ+個性。つまり、商品やサービスだけでなくそれに付
随する素敵な経験、そして、それが放つオーラと他にはない個性。これらが合
わさって上質を形成するといいます。

手軽さとは、入手しやすさ+安さ。安くても、どこでも入手できないと手軽と
はいえないようです。

どちらか一方の極を狙えばいいのですが、手軽でかつ上質・・といった欲張っ
た考えをついついしたがるのも常です。
しかし、その先には不毛地帯という目指してはいけない土地があるといいます。

その具体例として、スターバックスがあげられています。
スタバといえば、独特の空間、そこにいる上質さ、あのカップを持っている優
雅さ・・といった雰囲気が売り。ところが、一時拡大路線に走ったスタバは、
その上質さに、手軽さという危険因子を入れかけたことがありました。

20年目の迷走とも呼ばれた失敗は、多数の店舗閉鎖という苦い経験をへて回
復しました。スタバが多くの店舗を閉鎖するというニュースは、メディアで大
きく取り上げられていたが、その裏の背景にある「上質と手軽のトレードオフ
」について指摘したところはなかったような気がします。

また、同様に、廉価な製品を出して失敗したCOACHや、NYCに出店をし
かけたウォルマートなど、なるほどそれはいかんね・・・という事例もありま
す。

本書は、上質か手軽かというトレードオフの実態を豊富な事例で示してくれる
刺激的な本です。


<僕のつぶやき>

二者択一(二分法)の、面白いところは、分かりやすいところ。本書のように
多くの事例で示されると納得感が増します。

本書にでてこない日本の事例を考えてみましょう。
たとえば100円ショップのダイソーは手軽さ、マクドナルドも手軽さ、一方
でモスは(ファーストフードの中でも)上質ねらいですね。
回転寿司やユニクロは、手軽さねらいでしょう。

最近は、デコクロというファッションスタイルが流行のようです。これは、手
軽なユニクロのファッションにデコレーションをつけてオリジナリティを出し
、少しだけプチ上質を狙おうというもの。トレードオフ後のバリエーションと
いうことでしょうか。

私たちが、様々な場面で、上質か手軽かを選んでいるシーンを思い浮かべてみ
るのも楽しいですね。


<お勧め度>

★★★★★+無意識の選択


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『トレードオフ』
上質をとるか、手軽をとるか
ケビン・メイニー(著)/ プレジデント社 / 2010年7月

$$$http://www.amazon.co.jp/gp/product/483341936X?ie=UTF8&tag=nextseminar01-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=483341936X$$$
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◆目次

第1部 上質と手軽の天秤
上質か手軽か
取拾選択
不毛地帯と幻影
カメラ付き携帯の衝撃

第2部 勝者と敗者
上質の頂点
手軽の頂点
奈落
最悪の選択)

第3部 二者択一の決断
イノベーション
破局
光明
戦略
あなた自身の強み

Vol.109 そうか、君は課長になったのか。

そうか、君は課長になったのか。.jpg『そうか、君は課長になったのか。』

佐々木常夫(著)/WAVE出版 /2010年2月  

 

こんにちは。
キアです。

今回ご紹介する「そうか、君は課長になったのか。」の著者佐々木常夫氏は、
障害を持つ長男を含む3人の子供と肝臓病とうつ病で入退院を繰り返す妻という
家族をもち、すべての育児・家事・看病をこなしつつも東レ同期トップで取締役に
就任、現在は東レ経営研究所の社長...という、それ自体が一冊の本になりそうな
経歴をもつ人です。

本書は、著者なりの課長職の「神髄」を、石田君という架空の新任課長に向けた
応援の手紙の形式で、書いたものです。

以前から何度か雑誌の記事(ワークライフバランス特集の記事だったと思います)などで
著者のエピソードを見て興味を持っていましたが、著書を読むのは本書が初めてです。

「ビックツリー ~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~ 」という自伝的な著書もある中で、
なんで自分は課長でもないのに「そうか、君は課長になったのか。」を読んでいるのだろう?・・・
とも思いましたが、結果として、ヒラ社員の私の心にも十分響く本でした。

取締役や子会社社長の経験がある著者が、なぜあえて「課長」についての本を書いたかは、

『近年、若い世代の中で「あんなに大変なら、課長になりたくない」という人がいますが、
私は、こうした言葉が残念でなりません。

たしかに課長職は簡単ではありません。
しかし、これほどやりがいと喜びのあるポジションはないのです。
課長職の魅力と、この仕事をするうえでの心構えやノウハウを、
ひとりでも多くの課長さんに伝えたい---。
そう思って本書を書くことにしました。』

と、本書の「はじめに」に書かれています。

「○○課長とか××課長を見ていると、一生、課長になんかならなくていいって思うよねー。」と
いうような言葉がまさに自分の身の回りでよく交わされているくらい、
(そんな言葉を部下たちは面と向かって課長に言い、そんなことを言われたときの課長の返しは
「うるさい、おまえ課長にするぞ」です。それを言われると部下たちは退散します)
私の環境においても課長とは、大変でかつ報われないポジションに見えます。

著者による、課長職の魅力とは、「課のメンバー一人ひとりと直接対峙し、
課員全員をひとりの人間として気にかけ、その成長をアシストし、一人ひ
とりの仕事に直接手をつっこんで、モチベーションを高めながらスキルを
向上させ、部下の成長を見守り...というようなことを通して、部下の成長
を確認したり、チームとしての結果が出たときの満足感はなにものにも代
え難い」、とのことです。

その「部下一人ひとりと」という部分が課長の「大変さ」だと思うのですが、
本書によるその大変なことを達成し、かつ喜びをもって行うために何よりも
大事なことは、「志」をもつこと、です。

この「志」については、本書の第1章『まずはじめに「志」をもちなさい』で
1章分を割いて説明されています。

課長が持つべき「志」とは、自分の出世や自分の利益のためではなく、
「世のため人のため」になること=部下の成長や幸せのために本気で指導に
当たっているということです。

1章では、知的障害者雇用を行っている日本理化学工業(株)の社長が、
障害者が嬉々として働くのはなぜかと疑問に思った時に導師(禅僧)に
言われた言葉

『人間の究極の幸せは、人に愛されること、人にほめられること、
人の役にたつこと、人から必要とされることの4つです。
働くことによって愛以外の3つの幸せは得られるのです』

が紹介されています。

「世のために人のため」に生きることとは、この導師の言葉の
「人にほめられること、人の役にたつこと、人から必要とされること」であり、
自分の幸せのためになるということになります。

部下の成長に唯一直接タッチできる課長という職位において、
部下に対して「ノブリス・オブリージュ」(高い地位にいる人には、
社会や人々のために尽くす義務があり、高い義務に見合った尊敬や愛情を
含めた高い報酬がある)であることで、回り回って自分が幸せにつながる、
と本書の1章では書かれています。

この「志」についてのほかに、本書では、課長にとって大切なこととして、
下記のようなことが挙げられています。

・プレイングマネージャーにはなるな
(現場の具体的業務ではなく、課長のやるべき業務「課の方針策定」
「部下の監督と成長」「経営と現場のコミュニケーション」
「社内外の政治」に専念する)

・方針や信念を示す
(文書にして部下たちに渡し、現場の仕事に当てはめて具体的に説明する)

・「在任中に何を成すか」を決める
(できるだけ早く達成する方策を考え、実行していく)

・部下の仕事に手をつっこむ
(部下とその業務の重要度、納期を議論する)

・部下の人生にコミットする
(その仕事が「何のためにあるのか」を明確に示し、部下にやりがいを与える)

・はっきりと言葉にする
(「わかってくれるだろう」ではなく、何事も言葉でしっかり伝える)

・大局観を養う
(広い視野や視点で仕事をとらえる)

この「大局観を養う」という項に、常に上位者の視点でものを見るべき、
課長になってから課長の勉強をしているようでは遅い、と書かれていましたので、
まだ課長でもない私も、この本で心に残ったことを明日からでも
生かしていけたらいいなと思います。


◆目次
第1章 まずはじめに、「志」をもちなさい
第2章 課長になって2か月でやるべきこと
第3章 部下を動かす
第4章 社内政治に勝つ
第5章 自分を成長させる

Vol.107 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら.jpg『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
 ドラッカーを読んで甲子園を目指す!  

岩崎夏海(著)

ダイヤモンド社

2009年12月

 

皆さん、こんにちは。松山真之助です。今年の夏は異常に暑いですね。お元気
ですか? 夏の甲子園は、沖縄甲南高校が優勝しましたね。今日の本は、それ
にちなんで(?)高校野球の女子マネージャーが繰り広げるマネジメントのお
話です。すでにミリオンセラーなので、ご存じの方も多いでしょう。


<本書のきらめき>

「もしドラ」と略称される本書は、高校野球の女子マネジャーの目を通じ、ド
ラッカーのマネジメント論を分かりやすく伝えてくれる本です。

主人公は野球部の新人マネジャー、川島みなみ。みなみの通っている高校、都
立程久保高校(通称、ほどこう)は、進学校。したがって野球部の実力もほど
ほど。甲子園なんて望めるレベルではありません。

そんな野球部のマネジャーになったみなみには、ちょっとした事情と理由があ
りました。その伏線が何かは読後のお楽しみとしておきましょう。

僕もそうなのですが、部活のマネジャーと企業のマネジャーは、同じマネジャ
ーなのに言葉から受けるイメージがまったく違うのではないでしょうか。

本書では、マネジャーの本質を探るみなみのおかげで、それが同じだったこと
に改めて気がつきます。

みなみは、マネジャーとは何だろう?という自問から、本屋さんで偶然にも、
ドラッカーの本を手にします。そして、物語は、ドラッカーの文章を引用しな
がら、野球部の抱える問題に立ち向かうみなみを中心に展開していきます。

経験と知識はあるのになぜかやる気の見えない監督、加地。
実力があるのにちっとも真面目に練習しないピッチャーの慶一郎。
野球がへたで補欠の二階正義、実はドラッカーを読んでいた。
そして、病院で療養中のみなみの仲良し、夕紀。

などなど・・・多彩な仲間が繰り広げる高校野球の舞台は、いつも意外な展開
をしていきます。

野球部の使命は何か。お客さんは誰か。人の強みを生かすにはどうしたらいい
のか。など、本質的な問いと向き合うみなみは、次第にドラッカーの本がバイ
ブルになっていきます。

心にしみる物語の中で、ドラッカーのマネジメントは何かを感じさせてくれる
とてもオイシイ本ではないでしょうか。
それにしても・・・ドラッカーのマネジメント論を高校野球の女子マネジャー
といっしょに学ぶことになろうとは・・・(笑)。

現在、この本は、普通の書籍のほかに iPhone、iPad 向けの電子書籍もあるの
で、どちらかで読まれるとよいでしょう。


<僕のつぶやき>

私は、本書をiPhone の電子書籍で読みました。本では272ページですが、
アプリ上は666ページになります。(設定フォントサイズで変わりますが)

電子書籍を読むという初体験は、ものすごくワクワクする時間となりました。
ページをめくるのがたまらない・・・そんな楽しさを味わうことができました。
気に入ったフレーズには、マーキングがつけられ、あとで、マーカーの箇所だ
け見たりもできます。(このあたりは 電子書籍ならではですね)
物語のワクワクする展開に加え、iPhoneアプリの心地よいインターフェースが
面白さを倍加させてくれたような・・・。

今後、電子出版はものすごい勢いで手軽に、低コストに、なっていくでしょう。
電子出版で、自分の思いを本にしてみたいですね。


<お勧め度>

★★★★★+もしドラ

◆目次
プロローグ
第一章 みなみは『マネジメント』と出会った
第二章 みなみは野球部のマネジメントに取り組んだ
第三章 みなみはマーケティングに取り組んだ
第四章 みなみは専門家の通訳になろうとした
第五章 みなみは人の強みを生かそうとした
第六章 みなみはイノベーションに取り組んだ
第七章 みなみは人事の問題に取り組んだ
第八章 みなみは真摯さとは何かを考えた
エピローグ
あとがき

Vol.106 STATIONERY HACKS!

STATIONERY HACKS!.jpg『STATIONERY HACKS!』

土橋 正 (著), 小山 龍介 (著)

マガジンハウス

2009年10月

 

 

こんにちは。キアです。

本書の「はじめに」には、

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」

という、メジャーリーガー松井秀喜の恩師の言葉が引用されています。

本書、「STATIONERY HACKS!」は、この言葉の「心」の部分を「文具」と
置き換えたものです。

使っている文具をかえることでその人の行動が変わり、習慣が変わっていく。

それはさらに人格を変え、運命すら変えていく...ということで
「文具が変われば運命が変わる!」のだそうです。

大げさなようですが、文具マニアの私としては、わかるような気がします。

「文具な整理」(第1章)ということで整理の達人になるために文具を活用する、
というのは従来の文具の使い方として誰でも思いつきそうなことですが、
本書では「文具な発想」(第2章)ということで文房具を活用してアイディアを
生み出すハック、「文具な時間」(第5章)ということで文具で時間を管理し、
時間感覚を磨くハック、といような、一歩先へ進んだ文具の活用法が紹介されています。

本書で紹介されている文房具は約250点、写真つきで眺めているだけでも楽しく、
わくわくします。

私が子供の頃に使っていたような文具といえば、非常に事務的なものか、
子供向けのキャラクター向けのどちらかだったような気がしますが、
最近の文具はスタイリッシュなものが増えました。

また、見た目だけではなく、その機能の進化にも驚かされます。

例えば、ペン一つとっても、油性ボールペンなのに水性ボールペンの
下記味を実現したペン(三菱鉛筆/ジェットストリーム)、
摩擦熱でインクを消すことができるペン(パイロット/フリクション)、
圧縮空気の力でどんな向きでも書きやすいペン(トンボ鉛筆/エアプレス)
といった高機能のものがでてきています。

また、ノートに書いた文字やイラストがそのままデジタル化され、
クリップサイズの受信ユニットからUSBでPCにつなぎ、
ipegデータに出力できる(ぺんてる/エアペンミニ)というような、
本来アナログなものであるはずのペンがデジタルに対応しているものもあります。

キングジムのポメラのような、デジタルテキスト入力ツールだけではなく、
図やイラストも自由にかけるペンをデジタル化した、というのが便利ですね。

デジタル化の方向とは反対に、ストレスフルな仕事の合間にリラックスを
もたらすようなペン、ということでエッセンシャルオイルをしみ込ませて香りを
楽しむペン(ぺんてる/ペンナ)、
香り付きのシャープペン芯(ペンテル/サプリオ)といったものまであります。

本書では、そんな進化した最新の文具を単に紹介するだけではなく、
それらの文具をどのように活用するかが説明されています。
誰でも簡単に使えるからこそ取り扱い説明書がない文具ですが、
「使い方」を知っていても、「どのように活用するか」は意外と知られていないもの。

「あとがき」 によると、本書は、文具を使いこなして仕事をはかどらせるといっても
なかなかひと筋縄ではいかず、いろんな文具を使って試行錯誤するもの。

そんな遠回りをせずにできるだけ効率よく自分にピタリと会う文具、
そして使い方をみつけるための本だそうです。

最近は文具そのもの進化だけではなく、ネットショッピングの進化のおかげで
文具を探すのも楽になってきました。

本書を読み終わった瞬間、気になった文具何点かはすぐにamazonで注文をしてしまいました。

注文したものが家に届いたら、運命が変わるといいなと思います。

 

◆目次
Chapter 1 文具な整理 整理の達人になれるハック!
Chapter 2 文具な発想 文具を活用してアイデアを生み出すハック!
Chapter 3 文具な表現 文具で自分らしさを表現するハック!
Chapter 4 文具な環境 文具で創造性を引き出す環境をつくるハック!
Chapter 5 文具な時間 文具で時間を管理し、時間感覚を磨くハック!

Vol.105 話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則.jpg『話し方にもっと自信がつく100の法則』

太田龍樹 著

(中経出版)

2010年2月

 

こんにちは、小川晶子です。

話しベタな自覚があるので、
OLの頃から話し方の本だけはたくさん読んできました。

実践がまだまだ足りないのですけど......。

これまで読んできた「話し方本」のなかで、
圧倒的に良かったのが今日ご紹介する
『話し方にもっと自信がつく100の法則』
です。

著者の太田龍樹さんは、
エンターテイメント・ディベート大会で6年連続優勝の
経歴を持つ「ディベート・キング」です。

ディベートのイメージから、
「説得の技術が書いてあるのかな?」
「論理的に話す方法かな?」
といったことを想像するかもしれません。

しかし、本書はもっともっと本質的なコミュニケーションや
「自分自身のあり方」について書かれています。

ディベートは、論理だけでなく、
話し手の情熱や、その人から醸し出される人間的魅力も
重要な要素なのだそうです。

「情熱」はキーワードとして、
とても印象に残りました。
人前に立って話すときの情熱だけでなく、
日常の中で人と接するときも情熱が必要なんです。

本書の中にある法則のひとつは、
「情熱を持って接することが人間関係の基本」です。

相手のことを考えて、その相手に情熱的に接していくこと。
テクニックではなく、情熱が人を動かすのです。

情熱を持った人になるためには、情熱を込めた行動をします。
内に秘めるのではなく、体全体で表現するようにします。

たとえば、目はイキイキと、
まるで目で話しているかのように訴えかけます。

私は、情熱を持っているつもりなのですが、
周りの方に言わせると「淡々とした話し方」なので、
もっと情熱を体で表現したいと思いました。


読めば必ず、実践できる「人を惹きこみ、動かす」習慣がわかる本。
おすすめです。

◆目次
CHAPTER 1 「整理力」を養う
CHAPTER 2 「論理力」を鍛える
CHAPTER 3 「情熱」が人を動かす
CHAPTER 4 「見栄え力」を磨く
CHAPTER 5 「質問力」を高める
CHAPTER 6 「説得力」をアップさせる
CHAPTER 7 「共感力」を育てる
CHAPTER 8 「品格」を身につける
CHAPTER 9 「おもてなし力」が勝負を決める

Vol.104 モチベーション3.0 ~ 持続する「やる気」をいかに引き出すか ~

モチベーション3.0.jpg『モチベーション3.0 ~ 持続する「やる気」をいかに引き出すか ~』
ダニエル・ピンク (著), 大前 研一 (翻訳)
講談社 / 2010年7月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。暑い毎日ですね。お元気ですか?
前回お届けしたのは「空気」のお話でしたが、今日は「やる気」のお話です。

<本書のOS>

本書では、モチベーション(やる気)に関する洞察とそれを裏付ける様々な研
究成果が提示されます。それは、あっと驚く内容です。
なぜなら、私たちが会社や組織で、当然のように受け入れてきた人事制度や業
績評価制度などが、もはや時代の遺物と思える内容があるからです。

モチベーション2.0と位置付けられた従来からの考え方は、「アメとムチ」
「こうしたら、これをあげる式の交換条件」「外的な報酬と罰が人を動かす」
といった機械論的な考え方に立っていました。

しかし、その考え方は、ウィキペディアやリナックスなどに代表される内発的
動機の前では無力となってしまうのです。いや、むしろ逆効果を招くといいま
す。この逆効果を招くという点は、大いに驚きました。

人の心理は面白いものですね。確かに、純粋にやる気になっているときに、ニ
ンジンで釣られたり、規則で縛られたりすると、やる気が失せてしまうことが
あります。そういう経験からも、本書での考察は、深い納得を感じるところが
あるでしょう。

内発的動機により創造的で発展的な仕事を進めるためには、従来の「アメトム
チ」や「報酬と罰」といった一見公平でロジカルに見える手法は、もはや時代
遅れなのかもしれません。

ではモチベーション3.0とはどんなものでしょうか。それは、人間の根源的
価値観に根差すもので、お金や利益、あるいは利己といったものではなく、ま
た、規則やルールに縛られるのではなく、自律的に、そして成長することに喜
びを感じながら、高邁な目的のために働きたいという意欲です。

新しい時代の「モチベーション3.0」について理解できる本書は、この夏イ
チオシの啓蒙書です。


<僕のドライブ>

もし、あなたが企業の中で働き、毎年、人事考課とか業績評価なる仕組みの中
で働いてこられた方なら、薄々感じてこられたことがあると思います。

こんなのやっても仕方ない・・・でも、人事部には逆らえないし、
会社の制度だし、まー、適当にうまくあわせておくか・・・。

目標管理、業績評価、人事制度・・・様々な仕組みが取り入れられていますが
その導入を先導した人以外は、歓迎していないところが悲しいところです。
多くの人はそれを「やらされ感」と表現します。

おそらく、日本の企業も、このモチベーション3.0を活用する時代がやっ
てくることでしょう。ただ、時間はかかるように思います。

しかし、今、社会起業家を目指す人たちが増えている状況や、福島正伸さん
のドリプラに集う人が大変な勢いで増えていることや、田坂広志さんの働く
思想に共感する人たちが世界に広がっていることは、モチベーション3.0
の未来が明るいことを予感させてくれますね。

人は、パンのみに生きるにあらず。
人は、カネのためだけに働くにあらず。
人は、己の(ワクワクの)ために、人の(役に立つ)ために、生れてきた。

ということでしょうか。ワクワクする時代になってきましたね!


<やる気濃度>

★★★★★+内発的動機

 

◆目次

第1部 新しいオペレーティング・システム
"モチベーション2・0"の盛衰
アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由
アメとムチがうまくいく特殊な状況 ほか)

第2部 "モチベーション3・0"3つの要素
自律性、マスタリー、目的)

第3部 タイプIのツールキット
個人用ツールキット―モチベーションを目覚めさせる9つの戦略
組織用ツールキット―会社、職場、グループ能力を向上させる9つの方法
報酬の禅的技法―タイプ1式の報酬 ほか

Vol.103 人生を好転させる「新・陽転思考」

人生を好転させる「新・陽転思考」.jpg『人生を好転させる「新・陽転思考」』
和田裕美著

ポプラ社

2009年8月

 

こんにちは。キアです。


本書の主題である、「陽転思考」はポジティブシンキングに一見似ていますが、
違うものです。

本書によると、陽転思考とポジティブシンキングは、

「見かけはどちらも白いぷるぷるだけど、食べたらパンナコッタだった。
食べたら豆腐だった、というくらいその差はあります。」

とのこと。

著者の提唱する陽転思考とは、

「物事にはプラスとマイナスがあります。ポジティブシンキングではプラスを
見るようにして、マイナスは見ません。一方、陽転思考では、プラスとマイナスの
両方を見て、どちらがいいか自分でチョイスする方法を採ります。

もしくは、あたかも100%マイナスにしか見えない物事からプラスを探して、
そこからマイナスとプラスをもう一度見直して、どっちがいいかを自分で
チョイスする考え方です。」

という考え方です。

ポジティブシンキングとは、「悪い現実を引き寄せしまうから、マイナスのイメージを
決して持ってはいけない」ものです。そのため、ポジティブシンキングの思想のもとでは、
ネガティブな感情をもつたびに「これじゃいけない」と落ち込んでしまうものです。

本種の冒頭には、外資系企業で営業をやっていた時代の著者が、ネガティブな感情を
頭から追い出すために、枕に頭をバンバンとたたきつけながら、一人で夜中に泣いた、
というエピソードが出てきます。

著者は悩んだ末に、ポジティブシンキングを捨てる決心をし、

「無理に明るくしない。/泣いたっていい。/心配して不安になってもいい。
/たまには愚痴ってもいい。/落ち込んで暗くなってもいい。
/嫉妬しても怒ってもいい。/けれど暗いままの自分でいたくない。
/ネガティブな感情をいったん受け入れはするものの、そのままずっと
「ドロドロとした暗い場所」に居座ることをやめました。いったんネガティブな
面を受け入れて、そのなかからプラスを探して切り替えるー
/それなら、できそう。/きっと私にもできる。」

という経緯で、この「陽転思考」を身につけていったそうです。

勝間和代本にある三毒追放=「怒らない、妬まない、愚痴らない」
感銘はうけてもさっぱり実行できない自分としては、またしても勝手に著者に
親近感を持つとともに、「怒っても妬んでも愚痴ってもいい」陽転思考なら、
実行できるのでは?と思ってしまいました。

また、本書によると、この陽転思考は

「今現在、調子が悪い人でも、取り入れやすい方法なので安心してください。
いい方向に必ず向かうから、大丈夫です。」

とのこと。

調子が悪いときに、ポジティブシンキングをはじめとした、
「こころの持ち方一つですべては変わる」系ビジネス書を読むと、
うまく実行できない自分に落ち込んでしまうことが多いものですが
その点本書は安心なのでした。


本書は、この「陽転思考」の考え方やメリットだけではなく、
この考え方を身につけるための具体的なプロセス(訓練法?)も書かれています。

<プロセス1>
・白い紙の真ん中にペンで線を引き、右側に目の前にある事実と、
その事実によって自分の受けた障害、損失、ネガティブな感情を
書き出して見つめる(泣いてもOK!)

・この状態の中に「よかった」を探し、見つかった「よかった」を
左側に書き出す

・右と左を比べ、どちらの考え方が「自分が幸せになるために必要か」を
基準に選び、選んだ「よかった」を声に出して読む。

・笑う(無理にでも)

<プロセス2>
・1日1個のよかったを探す。
(この「よかった」は臭いものに蓋をするのではなく、気づきと謙虚さが必要)

・毎日「よかった」で終わる日記を書く。

といった方法です。

これらプロセスによって「陽転思考」を身につけて、
本書の「最後に」のラストの言葉、
「いつか死ぬときに『いい人生だったと』言えるような生き方」が
できるようになりたいと思います。

◆目次
第1章 陽転思考を身につける10のステップ
第2章 陽転思考で、あなたの人生は好転する
第3章 陽転思考で生まれる14の思考パターン
第4章 陽転思考が定着する9つのプロセス

Vol.100 人の10倍の「仕事量」をこなす技術

人の10倍の「仕事量」をこなす技術.jpg『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』

五十棲 剛史

PHP研究所

2010年4月

 

こんにちは。キアです。

最近、とーっても忙しく、一日に処理する仕事の量よりも、
一日に降ってくる仕事の量の方が多いという毎日です。
(週末出勤で、なんとか借りを完済するのです...)

そんなとき、本屋で目に留まったのがこの本のタイトルの
『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』でした。

しかし、この本は、例えば書類作成の仕事が大量にあるような場合に
「書類を作るスピードを高めるノウハウ」を教える本ではありません。

そんなノウハウを習得したところで、せいぜい時短効果は2、3倍といったところで、
だったらいっそ「書類を作らなければいいのでは?」と、そう考えたときに初めて
「10倍」のスピードアップが可能になる、と本書の「はじめに」には書かれています。

「メール処理に時間がかかる」→「だったら、メールを使わなわなければいい」
「顧客が増えすぎて手に負えない」→「だったら、顧客をへらせばいい」

このくらいの思い切った意識改革からこそ、
「人の10倍の仕事量をこなすこと」は可能になるということなのでした。

『黙々と仕事をこなすような人は「便利な人」として、さらに仕事を課されてしまい、
そこで「スピードが2倍、3倍になる」ノウハウを取得したところで、
さらに「便利な人」という評価が高まり、より忙しくなるだけだろう。

自分の仕事を自分でコントロールするという「意識改革」をしなければ、
忙しさから逃れることは永久にできないだろう。』

という言葉を読んで、なるほど!と思うとともに、
なんだか胸が痛くなりました...。


本書に書かれた、いくつもの「意識改革」のうち、
特に感銘を受けたのは、「メール処理」についての項目です。

メールに振り回されてしまう事例が本書には挙げられていましたが、
それを読んでいる私自身も、一日に100通以上のメールを受信し、
50通以上の返信をします。

打ち合わせが何件か続いて、何時間かぶりに次席に戻ると、
受信メールが何十通もたまっていて、処理するだけで一苦労、と言った
状態です。

メールは一見便利なツールのようですが、例えばランチのアポイントのように、
電話で行えば3分でもかからずに完了する用件が、メールで行った場合は時間と
場所を決定するまでに、何度ものやり取りが発生して非効率になります。

また、電話をかけることにくらべて、メールを送信することは心理的障壁が低いため、
送信する方の自分も楽ですが、同じように相手にとっても障壁が低い分、
それほど重要でない案件も送信されてきてしまうのです。

そのため、なるべくメールを受け取らないようにすることで
(著者は、名刺にメールアドレスを記載することをやめたとのこと)
重要度の低い案件に振り回されるのを防げる、ということがこの本の論点です。

とはいえ、著者のようにコンサルタントとして実績を挙げているような人ならともかく、
一般的な会社員にとっては、メールで連絡を取りたいという相手に対し、
それをシャットアウトするのは困難です。

私も一般的な会社員のため、完全にメールをシャットアウトすることは、
どう考えても不可能と思っています。

しかし、この本では、私のようにメールをシャットアウトできない人であっても
「意識だけでも変えればいいんじゃないか」と言っています。

シャットアウトができなくても、メールに対する意識を変えるだけでも
非常に重要なことだとのことです。

仕事の中で重要なのは、「メールを処理すること」ではなく、
「付加価値の高いアウトプットを紡ぎだすめに考える時間を確保すること」
だということを意識することが必要なのです。

この言葉も、またしても読んでいて、胸が痛くなりました。

また、このメールの話ともう一つ心に残ったのは、最終章です。

『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』というタイトルからして、
本書は一見効率を追求する方法を書いた本のようですが、最終章の章タイトルは
『「効率」だけでは人の10倍の仕事はできない』です。

この最終章の、さらに最後の項目のタイトルは
「自分の夢より他人の夢を実現することに力を注ごう」
となっています。

仕事のなかで「自分がどうしたいか」という、自分の夢を追いかけるというのは、
一見簡単なようで難しいことです。

しかし、「自分の夢を追いかける」かわりに「他人の夢を実現する」ことに
夢中になり、夢を追いかけている人をサポートする側に回ればいいのです。

自分が何をしたいのかが、いまだによくわからず、
この本を読んでいても胸が痛くなりっぱなしであった私は、
この最終章に救われた気持ちになったのでした。

 

◆目次
序章 なぜ、あなたは忙しさから逃れられないのか?
第1章 「やるべきこと」と「やらなくてもいいこと」を分ける
第2章 「得意分野」を持つことが、仕事のスピードと成果を格段に高める
第3章 自分のスケジュールは自分でコントロールする
第4章 あらゆる問いに即答するための「情報術」
第5章 人より早く成果を出すための発想法
終章 「効率」だけでは、人の一〇倍の仕事はできない

Vol.099 0円で8割をリピーターにする集客術

0円で8割をリピーターにする集客術.jpg『0円で8割をリピーターにする集客術』
一圓 克彦

あさ出版

2010年6月

 

 

こんにちは、小川晶子です。

今日ご紹介するのは、
「リピーター創出コンサルタント」一圓克彦さんの著書、
『0円で8割をリピーターにする集客術』です。

飲食店や小売店をやっている方には超おすすめの本!

さらには、パーソナルブランディングにも役立つ内容です。
お店またはあなたのファンになってもらうための方法
が書かれているからです。
しかも、コストがかかりません。


本書で面白いのは、いかにしてお客さまに記憶してもらうかについて
「脳内SEO」という言葉を使って説明しているところ。

ご存じのとおり、SEOとは検索エンジン最適化のことで、
yahoo!やGoogleの検索結果の上位に
自社のサイトが出てくるようにための対策ですよね。

SEOのポイントは、以下の3つ。
1.検索されたキーワードとサイト名・コンテンツがマッチしている
2.被リンク数が多く、かつ信頼できるサイトからリンクされている
3.検索されたキーワードに対する情報を常に豊富に保つ

これらのポイントに当てはめながら、
お客さまに思い出してもらう方法について説明しているのです。

今挙げたポイントを、脳内SEOに置き換えてみましょう。

1.お店の売りを明確にする
2.口コミを誘発させる仕組みをたくさん作る
3.夢や創業時の苦労話、メニューにまつわる情報など、
1つの強みに則した周辺情報を発信し続ける

なるほど、わかりやすいですね。


売りも打ち出しているつもりだし、
アンケートをとったり、DMを出したり、
お客さまを集める工夫もやっているつもり・・・

でも、現実は厳しい!
というお店はたくさんあります。

それは、お店が考えている売りが
お客さまに間違って伝わっているからです。
一圓氏いわく、
「100軒のうち80軒くらいはミスマッチが
起きています。」

魚がおいしい店で覚えてもらわなければならないところ、
本日のおすすめが「チキン南蛮」だったりする。
お店としては、魚のほかにもう1品頼むならこれ、
という意味でおすすめしているのですが、
お客さまの中でキーワードとマッチしなくなってしまいます。

強みはもっと徹底的に絞りこむ必要があるんですね。

でも、絞り込むのは勇気が要ります。
魚が好きなお客さま以外にも来てほしい・・・って、
ついつい考えてしまう。
その結果、脳内SEOにヒットしないお店になる。

だから、最初にやるべきことは
商売をする理由を突き詰めることです。
根本がしっかりすれば、絞り込むことも怖くないはず。

「何のためにこの仕事をしているのか」

ポリシーやコンセプトを見直すことには、
お金はかかりません。0円です。
でも、安売りやDMよりもずっと効果が高いんです。

そのうえで、
アンケートの取り方やDM&メルマガの出し方ノウハウも
わかりやすく書かれていました。

小手先の販促や安売りから脱却し、
お店もお客さまも幸せな商取引を目指したいものですね!


◆目次
第1章 リピーターがいれば商売繁盛!
第2章 だからあなたのお店にリピーターがいない!
第3章 脳内SEO5つのポイント
第4章 あなたのお店に脳内SEOを定着させよう
第5章 顧客情報はこうして使え!
第6章 「それでも出したい」と言う人のための、
ダイレクトメール発信方法
第7章 10秒で効果が出る!リピーター獲得接客マニュアル
第8章 最高のリピーターは「感動」演出の重要な担い手

Vol.098 「ブッダを読む人」は、なぜ繁盛してしまうのか。

「ブッダを読む人」は、なぜ繁盛してしまうのか.jpgオーラが良くなる読書術
『「ブッダを読む人」は、なぜ繁盛してしまうのか。』
日本一ヘンな書店の愛される商いのヒミツ
清水克衛(著)

現代書林

2008年1月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日は、とっても楽しい本屋さんを営む清水克衛さんの本です。

<本のきらめき>

仏陀と言えば宗教で、儲かるといえばビジネスの話です。この二つをつなげた
この本は、ちょっと不思議なタイトルですね。

しかし、よく考えてみると、会社も家庭もビジネスも人生も、すべてのことは
どんどん深く掘り下げていくと、どこかで繋がってしまうことに思い至ります。

本書は、ブッダの教えやエピソードを横糸に、本から得られる様々な気づきを
縦糸にして、25冊の本をタペストリー風に紹介する本です。

清水さんの独特のメガネにかかった本と、そこから得られた洞察が面白く展開
されています。心を磨くよいきっかけになるでしょう。

清水さんいわく

原因と結果の法則とよく言いますが、原因が「素直」なら、
結果は「幸せな人生」「商売繁盛」と、自然に決まってくるのです。

で、そういう素直な心を練る本は

素心のすすめ - 池田繁美    http://amzn.to/btFQbt
愛語 - 山田無文老師説話集   http://amzn.to/cySyWy

仏陀の因果応報で、「因」に必ずセットになっているのが「縁」なのですよ!
と清水さん。縁を大切にすることで、運の大きさが全然変わってくる・・そこ
で・・・と清水さんはこんな本を勧めています。

びりっかすの神さま - 岡田淳  http://amzn.to/9lsEq2

僕もこの本は大好きです。先日見た Toy story 3 にも同じような思想がありま
した。清水さんが本書でいっている「ちょっとのおせっかいで、人情を貯めて、
世の中へ還元していきましょう」というところは洋の東西を問わず同じなので
しょうか。

このほか、25冊のきらめく本が紹介されています。商売繁盛と幸せが欲しい
方、ぜひどうぞ。


<僕のつぶやき>

「バカやアホになるって、なんて貴重なことでしょう」という清水さんのつぶ
やきの中で、こんな本が紹介されています。

「ちょっとアホ!理論」~ 出路雅明著 http://amzn.to/bBIhxH

この本、かなりイっちゃってる装丁ですが(笑)、僕も大好きな本です。
Moso思想にも通じる素敵な気づきがある本で、とてもお勧め!

同時に紹介されてるのが

「ホタル帰る」~ 石井宏著   http://amzn.to/dmVVWr

特攻隊を送るおばちゃんの話。この本は読んでないから、次に読もっと。

誰かとお勧めの本を紹介しあうとき、そこに新しい気づきとヒントを見出す時
とてもワクワクします。そのことは、これまで100冊倶楽部で幾度となく楽
しませていただきました。二人でやってもいいし、3人でもいいですね。

出路さんが本の中で推奨しているように、そういう場では、「出来事との出会
い、人との出会い、本との出会い」を同時に実現できるのがいいですね。

もし、そんな体験をしたい方は、次回100冊倶楽部へどうぞ。(たぶん7月)
→ http://webook.tv/100books/ (公式ブログ)
→ http://groups.yahoo.co.jp/group/100books/ (会員登録)


<オススメ度>

★★★★★+愛される商い

◆目次
その壱 ブッダは史上最強の商人である。
その弐 ブッダは時代の先を見る天才である。
その参 ブッダは人情に長けた男である。
その四 「ブッダを読む人」は末広がりで成幸する。

Vol.097 『「どこでもオフィス」仕事術

「どこでもオフィス」仕事術.png『「どこでもオフィス」仕事術』

中谷 健一 (著)

ダイヤモンド社

2010年6月

 

こんにちは。キアです。

本書は仕事の内容にあわせてオフィス(働く場所)を自由に選びながら、
より効率的・効果的に働く技術をまとめた本です。

そんな、働く場所を自由に選択するワークスタイルのことを、
本書では遊牧民(ノマド)になぞらえて、「ノマドワーキング」と名付けています。

最近は電車の中やカフェで、ノートPCを開いて仕事をする人を目にすることが多く、
外出や出張が多いという理由で、必要にかられて「ノマドワーキング」を行っている人が
多いのではないかと思いますが、本書は「仕方なく」ではなく、
積極的な「ノマドワーキングのすすめ」なのです。

  「忙しいビジネスパーソンにとって、いくらワークライフバランスだからといって、
  労働時間そのものを削ることは現実的には厳しいと思います。

  それなら、長時間労働をするにしても、仕事と家庭の両立、仕事時間と自分時間の
  両立ができる働き方を考えてみましょう。」

という本書の言葉のように、「仕事は会社で」というスタイルにとらわれなければ、
働き方は変わります。

例えば、本書では例として「早い時間に退社し、家族と一緒に食事をした後、
深夜や早朝に仕事をしている」という欧米のエグゼクティブの仕事スタイルが
取り上げられています。

先日、小室淑恵著の『結果を出して定時に帰る時間術』
http://businessbookcampaign.jp/2010/04/vol091.html)を読んで、
感銘を受けたのにもかかわらず、相変わらずまったくもって
定時に帰れていないような私は、ぜひともこのノマドワーキング術を
学ぶべきかと思いました。

上記のようなノマドワーキングの意義やメリットについてだけでなく、
効率的に・快適にノマドワーキングを行うため技術が、本書では紹介されています。

iPhoneやポメラ、レッツノートなどツール、Gメールなどのクラウドの使用法については
他の本でもよく目にしますが、本書ならではと感じたのは、
chapter3「『オフィス環境の選び方」と
chapter5「仕事とオフィスの『マッチング』」の、
ノマドワーカーのためのオフィス環境についてです。

仕事を
1.右脳系の仕事(プレゼン資料の作成など、イメージや直感を大切にしたい仕事)、
2.左脳系の仕事(見積もりの作成など、論理的で緻密な作業が必要な仕事)
3.コミュニケーション系の仕事(打ち合わせなど、他人とやり取りする仕事)
の3つに分類し、

さらに長時間か短時間かで、どんなオフィス環境がそれぞれの仕事に向いているかが
論じられています。

例えばルノアールは左脳系×長時間の仕事向き、
マクドナルドは右脳系×短時間の仕事向き、というようにです。

・無線LANや電源(充電ポイントは、ノマド(遊牧民)にとってのオアシス
 だそうです!)があるルノアールやマクドナルド

・ネットから離脱して集中して考えたり、
 ちょっとした書き物に向いているオフィス・パーク(=公園)
・いつもと違う空間で行うことによって活発な意見交換を行うことができ、
 ブレーンストーミング向け空間のカラオケボックス

・オフィス新幹線で、乗り物酔いをせずにPCを使う方法

などなど、どの項目も興味深く、かついますぐ役に立ちそうな情報でした。

客先での打ち合わせと打ち合わせの間の時間つぶしによく困っていたので、
まずは客先のそばにルノアールがあるかどうかについて調べました。

これで私も明日からノマドワーカーに!!

 

◆目次
はじめに
Chapter1 会社員でも実践できる「ノマドワーキング」
Chapter2 ノマドワーキングの「基本ツール」
Chapter3 「オフィス環境」の選び方
Chapter4 「デジタル管理」で情報は活用できる
Chapter5 仕事とオフィスの「マッチング」
Chapter6 働き方を進化させる「クラウド活用術」

 

Vol.092 『マエストロ、それはムリですよ・・・』

「マエストロ、それは、ムリですよ・・・」 -飯森範親と山形交響楽団の挑戦-.jpg『マエストロ、それはムリですよ・・・』
飯森範親と山形交響楽団の挑戦

飯森範親(監修) 松井信幸(取材構成)

ヤマハミュージックメディア

2009年6月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日ご紹介するのは、とある地方交響楽団のすごい変貌の物語です。

<この本の響き>

「最近の山響が面白い」そんな噂がここ数年クラシックファンの間で広がって
いたようです。山響とは山形交響楽団のこと。地方の一オーケストラに過ぎな
かった山響が、画期的に変貌したのは、2004年に飯森さんが常任指揮者に
就任してからでした。

それまでは、楽団の高い音楽性にもかかわらず、集客も経営もぎりぎりの状況
で、よくある地方オーケストラの悲哀と苦悩がただよっていたのです。
しかし、新進気鋭の指揮者、飯森さんの着任後、とんでもない変貌を遂げてい
ったのでした。

本書は、松井信幸さんの取材記事の形で、山響の変貌ぶりを紹介するドキュメ
ンタリーです。オーケストラの話だから音楽好き向けの本かというと、そうで
もありません。ビジネスや生き方にも通じる様々なヒントが隠されています。

楽団員を大切にし、感謝の気持ちでいつも接する飯森さんは、熱い信頼の絆で
結ばれていきます。飯森さんは、コンサートが終わった後、舞台のそで口で楽
団員たちを「お疲れ様でした」と出迎えるそうです。指揮者も重労働で、本番
が終われば、さっさと楽屋に引き上げて、燕尾服を脱ぎ、汗だくになったシャ
ツを着替えたいところですが、そうはしないで、最後の楽団員が引きあげてく
るまで立ち続けているのです。

「音楽家はサービス業である」そんなことを大っぴらに掲げる飯森さんは、次
々と新しい試みを実行していきます。プレトーク(プレ・コンサート・トーク)
というのもその一つです。コンサートが始まる前に、指揮者が観客にその日の
演目のエピソードや曲のポイントなどをユーモアを交えて話すのです。非常に
好評だといいます。

「今は、山形の"東国原"って言われてます(笑)」というくらい、山形や山
響のPRにも奔走する飯森さん。そんな飯森さんを見事に言い表しているのは
山響ファンクラブ「YFC」会長の加藤さんの言葉です。

高い音楽性、明確なビジョン、優れた統率力、類い希なカリスマ性に
加えて、抜群の金銭感覚と経営能力・・・

後段にある私的インタービューでは、ご両親から受けた「人の悪口はいわない
こと、感謝の気持ちで接すること」なども、読み応え十分でしょう。

爽やかな気持ちになれるお勧め本です。


<僕の共振>

映画「おくりびと」をご覧になった方は多いことでしょう。実はその中に山響
と指揮者飯森さんが登場します。

そのシーンは、最初台本にはなかったのですが、映画の滝田監督がどうしても
オーケストラの演奏シーンが必要だということで、急遽、撮影の話が舞い込み
ます。山響・事務局の斉藤さんは、「つぶれるオーケストラ」や「納棺士」と
いった暗いイメージから断るつもりだったそうです。

しかし、指揮者の飯森さんは"ぜひやるべき"と主張。さらに、その指揮を自
らかって出ることに・・・。のちにアカデミー賞につながるなどとは知る由も
ない段階でです。

機を見て、飯森さんが動いたのは、滝田監督の「壬生義士伝」に強いシンパシ
ーを感じていたからでした。さまざまなものが横糸縦糸となって繋がっている
のが不思議ですね。

すべては、よきこと。感謝の気持ちで物事に対峙する生き方は、とても爽やか
で美しいものがあります。

本書を読んで、思わず山形に行ってみたくなりました。
山形新幹線で斉藤泉さんに会えるかもしれないし・・・・。
http://bit.ly/yamagatasinkansen

しらないうちに山形ファンになっちゃったなぁ。


<オススメ度>

★★★★★+本気と共感

 

◆目次

第1章 飯森範親と山響の出会い
第2章 新しいボスがやってきた
第3章 しなやかな発想と大胆な行動
第4章 もっと山響が聴きたい
第5章 飯森範親"極私的"インタビュー

Vol.091 結果を出して定時に帰る時間術

結果を出して定時に帰る時間術.jpg『結果を出して定時に帰る時間術』

小室淑恵著

成美堂出版

2008年2月

 

 


こんにちは。キアです。

まったくもって定時に帰れていない(結果を出せているかどうかは聞かないで!)私が、
「結果を出して定時に帰る時間術」タイトルの本を読むのは
気恥ずかしいような気もしました。

ですが、むしろそんな人が読むべき本なのでしょう。

定時に帰る方法の本といえば、残業禁止の会社として有名な「トリンプ」の社長
吉越浩一郎氏の著書の『「残業ゼロ」の仕事力』もあります。

『「残業ゼロ」の仕事力』は、
経営者や上位の管理職が「部下の残業を減らして、業績を上げる方法」
(例えば「リーダーが(残業を)ゼロにしろといったら、有無を言わせずやらせる」
「残業したら罰金を取る」)だったのに対して、この「結果を出して定時に帰る時間術 」は、
私のような「一社員」向けに書かれている本です。

本書の第1章には、ワークライフバランスを考えずに働いている人と、
うまくっている人の比較例が書かれています。

<ワークライフバランスを考えずに働いているA子さん>

就業時間終了まであと1時間。
明朝締め切りの企画書は進んでいない。
彼に電話して食事の約束をキャンセル。
気持ちが沈んだまま深夜まで残業し、終電ギリギリに企画書が完成、
就寝は2時頃に。

明朝は寝不足でなかなか起きられず、
ギリギリに出社して企画書を提出しても上司の評価はさんざん。

午前中は修正で終わり、昼まで終わる予定だった仕事は午後に回ってしまい、
今晩も残業は確実、眠くて頭はまわらない。

<ワークライフバランスがうまくいっているB子さん>

就業時間1時間前に企画書作成が終わっていないのはA子さんと同じでも、
脅威の集中力を発揮し、1時間で企画書を書き終え、彼と楽しく食事をして、
22時に帰宅。

彼との話や街で目にしたものを思い出しているうちに、
企画書に追加したいアイディアがわいてきて、メモをとって就寝。

翌朝の目覚めはすっきり。
早めに出社して、前日仕上げた企画書に昨晩思いついたアイディアを追加、
見直しでみつけた誤字も修正して上司に提出して、評価は上々!


いくらなんでも事例が極端すぎるんじゃないか、とか、
そんなにA子さんをいじめないで、などと思いつつも、
読んでいて非常に身につまされます。

ワークライフバランスというと、
「仕事を早く切り上げて、私生活や家庭を優先すること」というイメージを
もってしまいがちです。

本書ではそうではなく、
「私生活を充実させることで、結果的には仕事の質と効率が高まり、
どちらもうまくまわる状態にする」ことなのです。

「ワークライフバランスを大切にしていて、時間の使い方が上手な人」とは、
本書の定義によると、
「与えられた時間のなかでで、自分の能力をフルに発揮することができ、
さらに次の仕事につなげていく人」のことなのです。

本書はこのようにワークライフバランスに対する考え方を
根本的に変えてくれるだけではなく、時間を上手に使って、
早く帰るための具体的方法についても教えてくれます。

その中でも特に重要視されているのが、
「プレゼンスキルを磨く」ことです。

プレゼンスキルがあれば、
「端的で説得力がある話し方をすることで、会議が短時間で終わる」、
「営業の成約率を高め、訪問件数を減らすことができる」という効果があり、
「それによって短縮することができた時間を自己研鑽にまわし、
更にプレゼン能力が向上する」、
「自己PRがうまくいくので、転職活動もラクになる」と
いいことづくめなようです。

では、私のようにプレゼンが苦手な人はどうすればいいの??と思うと、
・実践で場数を踏む
・発表前に2人以上の人にきいてもらう、プレゼン資料をいつも鞄に入れておいて
 いろいろな人に見せてコメントをもらう
・ネガティブワードを減らす
・感情をこめる
・無駄なデータは削る
・いきなりパワーポイントで資料を作り始めず、その前にまずは「現在の問題」
 「自分の提案」「解決された未来」の3つを図にし、それを箇条書きではなく、
 ちゃんとした文章に書き起こす

というようなプレゼンスキルの磨き方指南も、本書にはあります。


近年残業が非常に増えて苦しくなり、
以前は毎日1本書いていた書評ブログをやめてしまった私も、
こうして本書の書評を書いていると、
自分が上記の「A子さん」状態になってしまいそうだということに気づいたり、
そのために何をするべきかと考えるようになります。

仕事以外の時間が仕事の質を高める、ということを身をもって実感したのでした。

 

◆目次

プロローグ
第1章 忙しくてどうしようもないあなたへ
第2章 残業をやめてみよう
第3章 「忙しすぎる人」の悪い習慣
第4章 周りを巻き込んで、時間短縮!
第5章 仕事時間が半分になるスーパー時間術
第6章 プライベートを充実させる時間管理術
第7章 小室流!「四足のわらじ」を履く私の時間術
エピローグ

Vol.090 「場づくり」リーダーシップ

「場づくり」リーダーシップ.gif『場づくりリーダーシップ』

吉井亮介 著

PHP研究所

2009年10月

 

こんにちは、小川晶子です。

今日ご紹介するのは、新時代の課長の教科書。
『場づくりリーダーシップ』です。

著者は、最近知り合った吉井亮介さん。

吉井さんは、カリスマコンサルタントの神田昌典さん
(ビジネス書を読む方なら、知らない人はいないですよね)
のもとで、最高マーケティング責任者だったという方です。

現在は独立されて、経営コンサルタントとして活躍されています。

神田さんのお名前を聞いてしまったからか、
「マーケティング」のイメージが強く、
最初は「マネジメントの本?」と不思議に思いました。

ところが・・・

読んでみて納得、いや、それ以上に新鮮な驚きがありました。

業績を上げたいと思うとき、
売上に直結しているマーケティングや
セールスの改善に取り組もうとしがちです。
でも、多くの会社はマネジメントの改革を行うことで、
業績が変わります。

ここまでは当たり前かもしれません。
本書のすごいところは、
「コントロールする」のではなく、
「コントロールを手放す」マネジメントを説いているところです。

人間は誰もがコントロールの欲求を持っています。
立場が上になるほど、周囲をコントロールしたくなるもの。
「部下を認める」ことは言葉では簡単ですが、
実際にはとても難しいですよね。

コントロールを手放すためには、
人間として成熟することが必要なんです。

テクニックで解決できることではありません。

「人間」、「成長」、「心」について、
深く研究している吉井さんだからこそ書ける、
シンプルながら本質をつく言葉が詰まっていると感じました。

「偉さを使って強制しなければいけない状況とは、
マネジメントとしての仕事をしていない状況です。」

「違いは単に『違う』だけです。」

「地位が高いからこそ、『他人を認めてあげやすい』
ポジションでもあるんです。」

マネージャーのみならず、
すべての人の「コミュニケーション」の考え方に
役立つ本なのではないでしょうか。

◆目次

第1章 物語で学ぶ「部下に慕われるリーダー」になる方法
第2章 部下がいきいき働くチームをつくる「原理・原則」
第3章 今すぐ使える!高業績チームをつくるリーダーの「スキル論」

Vol.089 東京 社用の手みやげ 洋菓子編

info@businessbookcampaign.jp.jpg『東京 社用の手みやげ 洋菓子編』

小森 まなみ (著)、 岡山 寛司 (著)

東洋経済新報社

2009年8月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日は、ビジネスに役立つちょっと小粋な本をご紹介しましょう。
手土産の本なのですが、なかなか奥が深いです。


<この本の粋>

アメリカでは、社用の手土産を持参して相手のところに赴くという習慣はあま
りありません。一方、日本では、手土産の習慣はごく普通ですね。

お客様や取引先などへどんな手みやげを持っていくか、悩むところです。

部下に任せず、どこそこのあのお菓子を!と指示できる上司は、かっこいい(
部下にとっては面倒ですが)ですね。そして、自らそれを調達してくる上司な
ら、さらにかっこいいことでしょう。さすが、あの方は違う・・・と。

ビジネスシーンでも、個人的な場面でも、行きがけにちょっと買ってきました
という雰囲気がみえると、手土産の価値は下がってしまいます。一週間も前か
ら探して、わざわざ買ってきましたということなら、受け取るほうも嬉しさ倍
増です。そこまでして・・・と感激すらします。

今日の本は、そんな「粋」なスタイルを提案する本です。東京にある知る人ぞ
知るかくれたスイーツを紹介しています。

見ているだけで幸せになれます!(ちょっと大げさですが、ホント)

本書の「粋」その1

社用の手土産を使う場面に分けてある。たとえば「初対面のとき」「大事な
依頼をするとき」「お詫びの気持ちを表すとき」「食通の社長さんに」など、
ナルホド&ニンマリのテーマ設定がとても楽しいのです。

本書の「粋」その2

今まで食したことのないようなレアで素敵なお菓子がいっぱい。
しかもそれらの多くは、そこでしか手に入らない。
デパ地下販売=なし、発送=不可、賞味期限=当日・・・など、制限がいっ
ぱいなのです。実に粋じゃぁ、あーりませんか。

本書の「粋」その3

写真に添えられたKey Wordが楽しい。いわく「スペシャル感」「わ
ざわざ感」「見た目のインパクト」など。つまり、手土産が醸し出す雰囲気
を捉えた言葉がぴったりなのです。

本書のつくりにもこだわりがあります。写真はすべて現場での撮りおろし。イ
ンタビューも単にお菓子を紹介するだけではなく、パティシエの心意気と仕事
の思想を引き出すように心掛けたといいます。

そういう背景を知ると、この本は単なるスイーツの紹介ではなく、深い思いが
潜んでいることに気づくのです。すると、美味しそうなお菓子は、ただそれだ
けに留まらない"香り"を放っていることに思い到ります。

「粋」とは、目に見えない素敵なもの。
贈りたいのは、お菓子に添えた気持ち。

贈り物をする楽しさと相手様を思いやるわくわく感が感じられる本です。

本書は、Invisible な価値のわかる方だけに、読んでほしい一冊ですね。


<私のつぶやき>

本書にあった、ぜひ食べてみたい(贈りたい)お菓子リストです。

●キャラメルシトロン (大人数のフロアに)
パティスリー リュードパッシー (お店)
目黒区中央町2-40-8

●塩バターキャラメルのカップケーキ (健康志向のお得意先に)
チャプチーノ
渋谷区広尾5-16-1 1F
http://www.ciap.jp

 ●塩バニラケーク(健康志向のお得意先に)
カフェドベルサイユ
目黒区中目黒4-10-34 バルトハイム1F
http://shop.inter-mk.co.jp

●ガトーピレネー (大事な依頼をするとき)
オーボンヴュータン
世田谷区等々利器2-1-14

いかん、このくらいにしとかないと止まらなくなりそう・・・(笑)

お菓子を作る喜び。
お菓子を贈る喜び。
お菓子を食べる喜び。
どれもみんな見えない糸のタペストリー。 
うー、ご馳走さま。

<オススメ度>

★★★★★+粋な贈りもの

 

◆目次

1章 目的、シチュエーション別使える手みやげ
(初対面のとき大事な依頼をするとき ほか)
2章 受け取る相手別気配り手みやげ
(男性の多い職場にスイーツ好きの女性に ほか)
3章 私のお気に入り、私の手みやげ

4章 東京デパ地下注目のスイーツ

Vol.088 知的ストレッチ入門

知的ストレッチ入門.jpg知的ストレッチ入門

日垣隆著

大和書房

2006年9月

 

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する「知的ストレッチ入門」は、私が「こんな文章を書けるように
なりたい」と憧れる著者NO1の日垣隆氏の本です。

どんなところに憧れるかというと、例えば本書でいうと、宅配新聞への皮肉の、

「もちろん宅配される新聞は、リタイアした人の暇つぶしには、うってつけの
活字媒体です。

今後は、ますますそうなってゆくでしょう。

腕力が落ちる老後には、古新聞を束ねるたび立派な筋トレにもなります。
(略)私も、もろもろのニュースについて、しかるべきスピードも深さもまったく
不要になったリタイア後には、心ゆくまで宅配新聞を楽しみたいと思っています。
今から、わくわくしてきました。」

という文章などが最高です。


本書「知的ストレッチ入門」は、身体のストレッチと同じように、知のストレッチにも
効果的な方法や技術がある、ということで、知的生産力を効率的に伸ばしてゆく方法に
ついての本です。

「はじめに」には

「ここで、前屈を思い浮かべてください。久しぶりに体前屈をすると、手の先が
膝くらいまでしか届かなかったりしますよね。でも、たいていの人は毎日5分から
10分のストレッチを続けていたら、1カ月程度でお腹が太ももにつくようになるでしょう。
知的ストレッチも、理屈はそれと同じです」

と、書かれています。

本書の「序章」による知的ストレッチ基本3原則は、
 1、インプットは必ずアウトプットを前提にする
 2、うまくいった諸先輩の方法をどんどん取り入れる
 3、おのれを知る
です。

この3原則の中でも、特に印象に残ったのが1です。

読書マニア、セミナー・研修マニア道を邁進していると、
いつの間にかインプット自体が目的になってしまいがちです。

そんなときには、本書の
 「アウトプットにまったく繋がらないインプットは無駄だと肝に銘じてください」

 「インプットの量とアウトプットの量をイコールにしていくというイメージを、
強引にでももってください」

という言葉を心に浮かべなくてはならないようです。

このインプット・アウトプットについては、第4章「創る---ストレッチ仕事術」
にも書かれています。

「仕事の場合は、どういう形のアウトプットになる(する)かという
イメージを先にしておかないと、インプットが全て無駄になる」
「アウトプットの本質は説得力であり、説得力のないものはアウトプットとして失格」

なのだそうです。

そうか、説得力がないから私の仕事はイマイチなのか...、と思いつつ読みました。


本書には、その他にも「これは覚えておこう」と思うような記述がいくつもありました。

例えば、

「いったん本を読み終えてから、5分程度かけて、付箋を貼ったりかどを折ったり、
書き込みをした箇所だけ、まとめて再読します
。この「まとめて再読」があるとないのとでは、その後の読書力は30倍くらい違ってくるでしょう。
黄金の5分間です」(第1章「読む---ストレッチ読書術」)

「後回しにしてきた<ちょっと判断に迷ったもの、すぐできるだろうけれどもう
少し時間をかけたいと思ったもの>を即日やるのと、例えば1ヶ月後まで放置して
しまった場合を比較してみましょう。

実際やってみるとわかるのですが、それぞれの案件で、時間が経てば経つほど
処理に時間が少なくなる、ということは原則としてありません。」
(第7章「決める---ストレッチ決断術」)

などです。

あ、「覚えておく」ではなく、「アウトプットにつなげないと全て無駄」ですね。

私が読んだのはハードカバー版なのですが、3月29日に文庫版も発売されます。

文庫版はハードカバー版に対して2章分も加筆があるそうなので、
文庫の方も買うべきかと悩んで...いや、本書によると
「悩むと言う行為自体が無駄だと言わざるをえない」
(第7章「決める---ストレッチ決断術」)なのでした。

目次

序章 知的ストレッチとは
第1章 読む―ストレッチ読書術
第2章 構える―ストレッチ書斎術
第3章 考える―ストレッチ検証術
第4章 創る―ストレッチ仕事術
第5章 書く―ストレッチ文章術
第6章 疑う―ストレッチ回避術
第7章 決める―ストレッチ決断術


 

Vol.087 認定セミナー講師成功マニュアル

認定セミナー講師 成功マニュアル.jpg『認定セミナー講師成功マニュアル』

伊藤琢磨

実業之日本社 

2010年2月

 

 

こんにちは、小川晶子です。

「好きを仕事に!」をキャッチフレーズに、
ビーズや押し花などホビークラフトの先生を
たくさん生み出している「楽習フォーラム」という
生涯学習のための組織があります。

著者の伊藤琢磨さんは、楽習フォーラムを運営している
株式会社コロネットの社長さん。

認定セミナー講師プロデューサーです。

60歳で押し花を始めた認定講師が、年商1億円の教室で
2000人以上の生徒さんを集めているというのだから驚き!

3万人を超える「ビーズの認定講師」は、
ココ・シャネルが始めたコスチュームジュエリーを教えており、
その中から年商4000万円の教室も生まれているのだとか。

私は認定資格は持っていませんが、
数年前はビーズアクセサリー作りにハマっていたので、
ビーズスキル認定講座の仕掛け人はこの人だったのか~と
感心しながら読んじゃいました。

大好きなホビークラフトをきわめることで、
それまで「○○さんの奥さん」「○○ちゃんのお母さん」
だった人が「先生」となり、才能を発揮するわけです。
これは本当にうれしいことですよね。
経済的自立もそうですが、
元気で美しくいられるような気がします。


それにしても、
あらためて「女子力」のすごさを感じます。

女性の「本気」はすごい。
ひたすらわが道を信じてまっしぐら。

ブライダルファッションデザイナーの桂由美さんは、
和装の結婚式が全盛だった頃に、
ウェディングドレスに憧れる女性のために、
日本初のブライダルショップを赤坂に開店しました。
「ブライダル」という名称を使い始めたのも桂由美さんです。
そして、40年間もブライダルの道を続けています。

伊藤氏は桂由美さんのことを
「日本のココ・シャネル」と言っていました。

「好き!」の気持ちを貫き通す本気力のすごさ・・・。
これは、認定講座の受講生からも伝わってきます。


女性にとってワクワクしてくるような本ですが、
男性にとっても参考になることがたくさんあると思います。

受講生の心をつかむ方法、先生のブランド化戦略とか。
女性の心をつかむ方法がわかるかも!?

 

◆目次

1 16万人の認定セミナー講師
2 実例 教室ビジネスプロデュース1 3万人の押し花認定セミナー講師
3 実例 教室ビジネスプロデュース2 ビーズアクセサリー教室の誕生
4 実例 教室ビジネスプロデュース3 ココ・シャネルのコスチュームジュエリー
5 誰でもなれる 幸せ・スーパー講師術
6 カリスマの凄い女子力を活用する
7 自立できる認定セミナー講師業

Vol.086 「ビジネス頭」の磨き方

楽天大学学長が教える「ビジネス頭」の磨き方.jpg『「ビジネス頭」の磨き方』

仲山進也(著)

サンマーク出版

2010年1月

 

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日は、楽天大学の学長、仲山さんのの本をご紹介しましょう。
楽天の宣伝ではありません、なかなか奥が深い本なのです。


<この本のアート>

仲山さんは、楽天市場というECサイトをフィールドに、たくさんの人の成長
を応援しまくってきた方です。楽天市場がスタートして間もなく、楽天大学と
いう出店者むけの教育を行う機関ができました。その学長として活躍してきた
仲山さんが、10年の間に得られた知見を惜しみなく開示したのが本書です。
どうしたらECサイトの商売がうまくいくか・・・だけに留まらない深い洞察
が素晴らしいです。

成長の4つのステージ、それを登るための視点が、軽快な語りで展開されてい
ます。楽天大学や、現在仲山さんが主宰する私塾ゼミを受けているような雰囲
気も楽しいですね。

さてポイントとなる"視点"とはどんなものがあるのかみてみましょう。

次のような10の視点があります。

スタート
【視点1】気づき力をアップする「視点」という視点
ステージ1(価値伝達)
【視点2】伝達力がアップする「わかりやすさ」の視点
【視点3】人が思わず動きたくなる「ベネフィット」の視点
【視点4】相手の吸収力を高める「設問」の視点
ステージ2(価値創造)
【視点5】アイデアが溢れ出てくる「発想」の視点
【視点6】強みを活かして価値を生み出す「とんがり」の視点
ステージ3(チーム化)
【視点7】自分も相手も強くなる「1・1」の視点
【視点8】自走型の姿勢を育む「アシスト」の視点
ステージ4(志・理念)
【視点9】変化の激しい時代を楽しむ「予見」の視点
【視点10】思わずクチコミしたくなる「感動」の視点

視点という視点、これが最初にきます。つまり物事を観察したり、考えたりす
る時、どんな視点をもつかという意識が、まず重要だということですね。

さらに、視点、視野、視座の違いを、グーグルマップの比喩をつかってとても
分かり易く解説しているのがとても印象的です。その違いとは・・・

視点は、どこを見るか
視野は、どこまで見えるか
視座は、どこから見るか

ということです。こうした、考える道具だてを、もっていることは、様々な場
面で役にたつことでしょう。

ステージ3での「強いチームの作り方」に、<1.1の視点>(いってんいち
の視点)というのが登場する。これがなかなか面白くて使えます。

ふつうの状態を1.0として、ちょっとテンション低いのを0.9、ちょっと
ポジティブな状態を1.1とする。
さて、これらを何乗かすると・・・
0.9の30乗=0.04
1.1の30乗=17
実に400倍以上の大きな差になる。1をはさんでほんの僅かな差も、続けて
いくと大きな差になるっていうお話です。30乗を30日と考えると驚愕しま
すね。

そのほか、オリジナルの法則で「砂山の法則」とか、「ほめなくてもいい技術」
など、とても楽しくて深い内容がいっぱいです。

すごくお勧め!です。


<私のつぶやき>

ちなみに、本書に登場する事例のムービーがYoutubeにあります。
(これ、とっても感動的です)

http://bit.ly/rakutenKANDO

仲山さんは、「子供が憧れる、夢中で仕事をする大人を増やしたい」という志
のもと、2008年に自身の会社"仲山考材株式会社"を設立、私塾を主催す
る人を養成する活動をスタートしています。(日本中に、吉田松蔭をいっぱい
つくろうという感じでしょうか。すばらしいですね。)

カッコいい大人をいっぱいつくる・・・そんな理想を掲げ、仲山さんは行く。
あー、かっこいいなぁ。

本書を読めば、自分もカッコいい大人になりたい・・と思えてくる。そこが、
とっても刺激的です。


<オススメ度>

★★★★★+カッコいい大人

◆目次

START 視点獲得―「視点」というアイテムを手に入れる
1 価値伝達―今ある価値をうまく伝えることで伸びる
2 価値創造―新たな価値を創り出すことで伸びる
3 チーム化―チームが強くなることで伸びる
4 志・理念―時代の潮流を見据えつつ志を練ることで伸びる
GOAL 成長法則―五つの壁を突破して伸びる

Vol.085 自分は評価されていないと思ったら読む本

自分は評価されていないと思ったら読む本.jpg

『自分は評価されていないと思ったら読む本』

小笹芳央著(幻冬舎)

2009年12月

 

 

こんにちは。
キアです。

今回、ご紹介するのは「自分は評価されていないと思ったら読む本」は、
書店のビジネス書新刊平積みの中で一番に目につくような、インパクトの
あるタイトルです。

レジに持っていくのがちょっと恥ずかしくもありますが。
(「この人、『自分は評価されていない』と感じているんだー?」、と
思われてしまいそうです)

「自分は会社から正当に評価されていない」
「こんなに頑張っているのに上司は分かってくれない」
「どうせ自分の意見なんて聞いてもらえない」

読者の中にもこんな不安や不満を持っている人は多いのではないでしょうか、と、
そんな理由から、タイトルを「自分は評価されていないと思ったら読む本」とした、と
本書の「はじめに」には書かれています。

本書の構成は
第1章「まず、仕事へのモチベーションを高める」
第2章「発想を変えて、自分の市場価値を高める」
第3章「会社とうまく付き合うことに手を抜かない」
第4章「必ず来るピンチは、こうして乗り越える」
と、なっています。

本全体のタイトルだけでなく、各章のタイトルも、
「早く内容を読んでみたい!」と思わせるようなものです。

その中でも一番印象に残るのは、
第1章「まず、仕事へのモチベーションを高める」でした。

第1章の冒頭に書かれているのは、「人はなぜ働くのか?」という
永遠の課題についてです。

本書の定義による、「働く目的」は「自由のため」です。

働く=不自由、働かない=自由という一般的な発想とは反対なのです。

仕事における「自由」とは、好きな人と、好きな場所で、自分が思いついた
「やりたい」と思うことを実現する、そのような、選択肢が多い状態のことです。

やりたい仕事を選ぶ自由、予算を思う存分使える自由、いやな上司を取り替える自由、
できない部下をリリースする自由、仕事を変える自由、自分のアイデアを実現する自由、
そんな自由を獲得するため、人は働くのだそうです。

本書によると、
「働く目的って何だろう?」---この疑問が頭に浮かんでしまうというのは、
ほとんどの場合、調子がよくないときだそうなので、思わず書店でこんなタイトルの
本を手にとってしまったような「調子のよくないとき」に、この「働く理由」に
ついての文章は心に染み入ります。

同じく1章の中の「成長と時間は比例しない」という項目では、
人は「だんだんと成長する」ということはありない、と書かれています。

成長には「溜め」の期間が必要であり、鉄棒の逆上がりを習得する時のように、
練習するうちにある日突然前触れもなく「くるり」と回れる瞬間がくるものだそうです。

なので、仕事においても、「底ばい」の期間に、「本当に成長しているのか」と
不安になったとしても、「逆上がりは自分に向いていない」と諦めてしまうのではなく
「いつかはブレイクスルーがある」と思って、目の前の仕事を一生懸命やることが
重要なのだそうです。

また、第4章「必ず来るピンチは、こうして乗り越える」に書かれている、
失敗やトラブルに見舞われたときも、挫折感や不幸感に陥らなくなる魔法の呪文
「ちょうどよかった、これをきっかけに...」など、働くことが辛くなったときに
「効く」ような文章が満載の本書なのでした。

 

◆目次

第1章 まず、仕事へのモチベーションを高める
第2章 発想を変えて、自分の市場価値を高める
第3章 会社とうまく付き合うことに手を抜かない
第4章 必ず来るピンチは、こうして乗り越える

Vol.083 プレゼンテーション Zen

プレゼンテーション Zen.jpg『プレゼンテーション Zen』
プレゼンは、シンプルで行こう!

ガー・レイノルズ(Garr Reynolds)(著) /ピアソンエデュケーション
2009年9月

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?

今日は、とても刺激的なプレゼンテーションの本をご紹介しましょう。

<この本のアート>

パワーポイントでのプレゼンテーションは、ずいぶんお世話になっています。
手元のUSBメモリーには、ごろごろファイルがはいっているし、研修や講演
、大学での講義などこれなしにはありえなかったかも・・・。
本書は、そんな私のいつものプレゼンスタイルに、大きな「?」と「!」を与
えてくれました。

「?」は、そのステレオタイプなやり方って、ほんとにいいの?

っていうものです。45分間のプレゼンは、聞く人に"苦痛と忍耐"を強いて
いたんじゃないのってことですね。いやいや、僕に限って、そんなことは・・
・と思いたいですが、いくつか思い当たることがなきにしもあらず。汗

「!」は、たくさんありますだが、印象的なメッセージは

* あなたのコトバを、そのままなぞったものではなく、その言葉を効果的
に演出するものがいい。プレゼンテーションは、感情を伝えることであ
る。一枚のスライドには6語まで。絶対厳守である。
安っぽい画像はだめ。プロがとった写真素材をつかうこと。
回転などの画面遷移の変化は無用。シンプルに。
文書による配布資料をつくれ。終了後それを配布しますといっておく。
(セス・ゴーディン)

* 厳しい制約のなかで仕事をすることを強いられる時、
創造力は、最大限に引き伸ばされる。 (T.S.エリオット)
→ http://www.pecha-kucha.org/ ペチャクチャという面白い
活動がある。20枚x20秒=6分40秒という制約の中で
すばらしい創造性が発揮されているらしいですね。

* 心に残るメッセージは次の特徴がある
単純明快である(Simplicity)
意外性がある  (Unexpectedness)
具体的である  (Concreteness)
信頼性がある  (Credibility)
感情に訴える  (Emotions)
物語性がある  (Stories)   --> SUCCESs

* デジタル・ストーリーテリングは、2つの世界の最も良いものを組み
合わせている。デジタル化されたビデオ、写真、アートなどの「新し
い世界」と、物語という「古い世界」である。
PowePointのスライドを箇条書きで埋めるような古いやり方は、刺激的
な画像や音声をともなった物語によって実例を示す新しいやり方に取
って変わるだろう。(デイナ・チアリー)

Judou、Zenなどの思想をひもときながら、方法論ではなく、思想、考
え方に重きをおいた展開になっています。準備段階、デザイン、プレゼンの実
施の3つのプロセスを追って、なかなか深い考察が展開されていきます。
準備では「抑制」を、デザインは「シンプルさ」を、そして実施では「自然さ
」を心がけるべし、というのが本書のメッセージです。

ついつい、プレゼン資料は、何十枚ものこってりものになりがち。気合を入れ
て、あれもこれも・・・と太っていきがちですね。

極力シンプルにするのは、なぜか? それは、パワーポイントに従ってプレゼ
ンするのではなく、パワーポイントを印象的な道具として使うためだからです。

いくつかの対比事例は、とても説得力があります。
また、Appleのスティーブ・ジョブスとMSのビル・ゲイツの対比なども
とても面白い比較になっています。

実は、この本には、試してみたいたくさんのテクニックもあるのですが、本当
のメッセージは、技術ではなく、プレゼンテーションの"心得"ですね。

本書を読み、新しいプレゼンに挑戦してみたくなった私です。


<私のつぶやき>

本書で登場するプレゼンのパワーポイント写真には iStockphoto.com  提供と
いうのがいくつかあります。有料の材料サイトで、写真、イラスト、動画など
著作権フリーで安全な素材が購入できるのです。かなり格安。安いのは1ドル。
逆に自分がデザインした画像や写真を販売することも可能です。

http://nihongo.istockphoto.com  ← ここ、結構遊べます。

金魚が小さいハチから大きいハチへジャンプするリアルな画像など、こういう
ところでゲットしてもいいでしょうね。

プレゼンに使う素材を、PCのできあいの画像ですませるというのは、プロじ
ゃなと思った次第です。

単純明快である一方、素材はこだわってもいいかもしれません。

次の芸大講義は、ちょっと進化してみようかな~。


<オススメ度>

★★★★★+常識を覆す

 

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イントロダクション
1. 今日のプレゼンテーション

準 備
2. 創造性と制約
3. アナログ式に計画を練ろう
4. ストーリーを作り上げる

デザイン
5. シンプルであることの大切さ
6. プレゼンテーションのデザイン:原則とテクニック
7. サンプルスライド:画像とテキスト

実 施
8. 完全にその場に集中すること
9. 聴衆と心を通い合わせる

次のステップ
10. 長い旅が始まる

Vol.082 会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール

会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール.jpg『会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール』

福沢 恵子, 勝間 和代

ディスカヴァー・トゥエンティワン

2007年6月

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する本書「会社でチャンスをつかむ人が実行している本当のルール」は、
以前こちらのメルマガでもご紹介した、ベティ・L. ハラガン著
「ビジネス・ゲーム―誰も教えてくれなかった女性の働き方」
http://blog.livedoor.jp/nomurakia/archives/51082126.html
の日本版です。

本書は、「ビジネス・ゲーム」が絶版になっていた時期に
(現在は知恵の森文庫から復刊)、訳者の福沢恵子氏と、新入社員だった当時に、
「ビジネス・ゲーム」を読んで働き方を一変させたという勝間和代氏が、
「復刊ができないなら、自分たちで書いてしまおう」「せっかく書き起こすのだから、
現在の日本にあった構成と内容にしよう」と書いた本なのです。

本書に書かれている「本当のルール」は、下記の15個です。

**********************

一般的なルール1: 出世のために仕事をするべきではない。
                 やりがいが重要である。

 →リアル・ルール1: 組織で働く以上、出世をしなければやりがいも生まれない。


一般的なルール2: まじめで有能であれば、周りから認められ、評価される。

 →リアル・ルール2: 自分が有能だと思っている人が、
                    はたから見て有能だとは限らない。


一般的なルール3: 社内政治は本来あってはならないもの、関わるべきではない。

 →リアル・ルール3: 社内政治は仕事をスムーズに進めるための
                   情報交換のシステムとして活用する。


一般的なルール4: 仕事は中身が重要であり、お金にこだわるべきではない。
 
 →リアル・ルール4: 働きに見合った報酬を要求しないと、なめられる。


一般的なルール5: 仕事の場で群れるのは慎むべきだ。

 →リアル・ルール5: 企業では、一匹狼よりも、チームワークのとれる人が求められる。


一般的なルール6: 上司からよくほめられるのは、評価が高い証拠である。

 →リアル・ルール6: 上司のほめ言葉は下心ありのリップサービスの可能性が高い。


一般的なルール7: 本音とタテマエを使い分けてはならない。

 →リアル・ルール7: たとえ正論であっても、本音を言って相手を否定してはいけない。


一般的なルール8: 人を攻撃してはいけない。

 →リアル・ルール8: 攻撃されたら反撃する。


一般的なルール9: 人から嫌われてはいけない、

 →リアル・ルール9: 誰からも嫌われないでいることなど、ありえない。


一般的なルール10: 残業もいとわず、できるだけたくさん仕事を
                  する人のほうが評価される。

 →リアル・ルール10: 時間数ではなくて成果(アウトプット)が評価の対象となる。


一般的なルール11: 上司の機嫌をとるよりも仕事の内容で勝負すべきだ。

 →リアル・ルール11: 一見、ごますりに見える行為や習慣も、
                    仕事を協調して効率よく進めるためには必要だ。


一般的なルール12: 失敗して叱られるようなことがあってはいけない。

 →リアル・ルール12: 叱られたときこそ、成長のチャンスとなる。


一般的なルール13: 仕事とプライベートはきっちり分けるべきだ。

 →リアル・ルール13: 仕事もプライベートも充実すると、
                     きっちり分けるという意識が消える。


一般的なルール14: 産休・育休は、当然の権利として堂々と取得していい。

 →リアル・ルール14: 産休・育休の取得を当然の権利と考えない。


一般的なルール15: ルールはいかなるときも守らなくてはならない。

 →リアル・ルール15: ルールにこだわらない。

**********************

「ウラ読み」ができず「タテマエ」を信じがち、という生真面目さを
もっていることが多い女性は、リアル・ルールに気づかないことが多いそうです。

そんな女性たちに「会社というジャングルの中で道に迷わず、
目的地に迅速に、安全にたどり着くためのコンパスとして、
本書を活用していただけたら幸いです」と、本書の冒頭には書かれています。

どのルールも含蓄が深いものですが、中でも一番印象的なのは、
やはり第1番目のルールである、
「組織で働く以上、出世をしなければやりがいも生まれない」です。

「別に出世なんかしたくない」との意見を持つ人も少なくない中で、
「自分は出世したい」ということを表明すると、
「なぜそんなに出世なんかしたいのか?」と聞かれてしまうことがあります。

そのように面と向かって聞かれてしまうと、どう答えていいのか
わからなってしまいそうですが、本書のルール1の解説に書かれていることは、
明快な回答となっています。

本書が定義する「出世」とは、大きな机に座って、名詞に肩書きが入って、
偉そうに振舞う、という自分が「世間的にどう見られるか」ということではなく、
「権限と責任の範囲が広がること」です。

「出世よりやりがい」との一般的な(まやかしの?)ルールに
はまってしまいがちですが、「個人の成長とやりがいを実現するためにも、
権限や責任をともなう出世は必要。遠回りをしないよう、
出世につながるルートやキーパーソンを見きわめること」、というのが、
ルール1のまとめの言葉となっています。

また、ルール2の「有能の定義とは、相手の期待を超えた仕事をすること」、

ルール4の「昇給を言い出さないのは、お金にこだわるのは嫌だという
きれいごとを言って、実は責任を受けないことへの言い訳をしているようなもの」、

ルール6の「上司のリップサービスにのせられて、人事評価につながらない
仕事をいくらやっても、昇給・昇格には直結しません。出世をしないかぎり、
結局は自己実現もできません」

ルール9の「私たちには嫌う権利もあるし、嫌われる権利もあるのです」、
などの言葉が心に残りました。

これらは、本書が本来ターゲットとしている女性だけでなく、
男性についても必要なルールや言葉だと思います
ルール14だけは男女で差が大きそうですが)ので、
本書は女性だけはなく、男性にも読んでみて欲しい本です。

Vol.081 「悪女」の仕事術

悪女の仕事術.jpg『「悪女」の仕事術』
藤田尚弓 

ダイヤモンド社

2010年1月

 

 

こんにちは、悪女の小川晶子です。

なんて、言ってみたかっただけです・・・。

私はどうやら、まだまだキャンディーガールのようで。
「キャンディーガール」とは悪女の反対語です。
かわいらしい響き、と喜んでいてはいけません。
スウィートでナメられる女性のことなんです。
発想や行動のパターンとして「いい人主義」が
染みついてしまっており、便利屋さんになっちゃう。

八方美人、真面目で潔癖症、一生懸命やっている割に要領が悪く、
相手の顔色を伺って、つい要求を受け入れてしまう。
自分にあまり自信がなくて、相手もいい人だと思いがちで・・・

ああ、耳が痛い。

それに対して、藤田尚弓さんの言う「悪女」とは、
賢く仕事と人生をコントロールする魅力的な女性のこと。

力を抜くべきところは抜き、ときにはバッサリ切り捨て、
いいパフォーマンスを出します。

「悪女のあいうえお」は、
「愛嬌」「色気」「ウィット」「エレガント」「オーセンティック」。
すべてをバランスよく持ち合わせることが悪女の基本です!

本書で紹介されている46の悪女テクニックは、
全部わかりやすくてセンスのいいネーミングがされています。

たとえば、こんなの。

社内の敵を予防する『おかげさま作戦』
身近な見方を増やす『給食作戦』
自分の得意テーマに持ち込む『ブリッジング話法』
脳科学に基づく『モナリザ学習法』
新しい場と刺激を求めて『寄せアゲ術』

銀座ホステス時代の経験談もまじえながら、
軽やかに教えてくれています。

ナオミさんは銀座時代、和服で人気のママに憧れて
マネをしたりしてきたけれど、自分の強み、キャラを生かすことが
大事だと気づきました。

そして、「セクシーで知的なオンナ」というキャラで
やっていくことを決めたそうです。

人のマネをする努力に比べれば、
小さな努力で結果が出るようになった・・・
とは言え、いろいろな努力をされています。
「ありのままでいい」とは違うのです。
知的になるためには勉強が欠かせませんし、
キャラをいかす洋服を買いなおしたり。

本書には勉強法についても書かれていましたが、
とても参考になりました。

歴史が苦手なワタシ・・・
ナオミさんのように漫画で勉強を始めようかしら?

目指せ悪女!

 

◆目次
はじめに 悪女は、賢く仕事と人生をコントロールする
悪女度チェックリスト
第一章     「いい人」という免罪符を捨てよう
第二章     素敵な「悪女」になる5つのステップ
第三章     努力最小、リターン最大の「悪女テクニック」
目に見えて仕事がはかどる段取り術
相手をその気にさせるコミュニケーション術
一日を有効に使い切る時間マネジメント術
仕事に必要なスキルを上げるスピード勉強術
自分ブランドを上手につくる印象管理術
ときには傷心を癒やすメンタル・コントロール術
自分のステージを上げていく欲張り人脈術
あとがき 悪女でごめんあそばせ

Vol.080 「買いたい!」のスイッチを押す方法

「買いたい!」のスイッチを押す方法.jpg『「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く』

小阪裕司(著)

角川書店

2009年11月

 

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日は、ちょっと楽しいマーケティングの本をご紹介しましょう。

<この本のスイッチ>

営業やマーケティング部門にいる方は、きっと、本書のタイトルをみて、「え
っ、それどんな方法なの?」と気になることでしょう。

この本は、はじめにのところで、まず「読みたい」のスイッチをパチンと押し
てくれる凄いエピソードが紹介されています。
えぇー、なぜそんなことが!?、と興味津々になるのです。

そのエピソードとは、一脚10万円もするイスの話。ちょっと長くなりますが
引用しておきましょう。
(あなたも読みたいスイッチONになるから、気をつけてー。笑)

ある家具店でのこと。この店には一脚10万円以上もする椅子がある。一見
すると、デザインは普通のものとあまり変わらない。というか、メーカーの
方には失礼だが、少しおおぶりで武骨な外見である。高価の理由は人間工学
を駆使しているかららしく、長時間座っても疲れにくいなど、良い点はいろ
いろある。しかし反面うりにくくもあり、平均すると1年に1,2脚くらい
の売れ行きだった。
そこで店主はこの「モノはいいが売りにくい商品」を「あまりどこもやらな
いやり方」で売り方を考え、実際に売ってみた。すると、その月にいきなり
12脚が売れた。それまでのざっと10年分である。

もっと驚くことも起こるようになった。著名な観光スポットの至近にあるこ
の店では、店先に和風雑貨が置いてあることもあって、観光客がふらっと立
ち寄る。そんな彼らにまでこの椅子が売れているのである。

はたして、あなたは、遠方に来て、10万円もする(武骨な)椅子を買って
帰るだろうか。しかし、この店を訪れた観光客はそうしてしまう。もちろん
彼らとて、椅子を買おうと思って来店したわけではない。しかし、買ってし
まうのである。

そうしてこの店では、遠く離れた他県へ椅子を発送することが、毎月のよう
に続いているのである。

この店の観光客にいったい何が起こったというのだろう・・・。

さて、これを読んだあなたも、気になり始めましたね。(うしし)


人が買うという行為をするのは、2つのハードルがあるといいます。二つを超
えて初めて購買行動が成り立つ。一つめは、「買いたいか、買いたくないか」
のハードルです。二つめが「買えるか買えないか」のハードル。前者は情動に
より動き、後者は理性で決まります。
で、情動と理性。どっちが優勢かといえば、圧倒的に情動らしいのです。不況
になってサイフのひもが固くなると後者のハードルは高くなりますが、一度前
者の情動のハードルを超えるととんでもなく勢いがついてしまうようです。

したがって、その情動に働きかける何かをすることが商売繁盛のコツになるの
です。一脚10万円もするイスを買うのは、理性ではなく、情動なのですね。

こうした事例をふんだんに紹介しつつ、脳科学や心理学的な側面から、さまざ
まな「買うスイッチ」の秘密を紐解いています。

商売で何かを売りたいあなたにぴったりな一冊。
僕は、これをわくわくして読みました。


<僕のスイッチ>

確かに、人は何かを買いたいと思い行動に走るとき、あれこれと比較したり考
えたりするように思えますが、実は、もっと以前のある瞬間に買おうと密かに
決めていることが多いですね。(もうこれは理性ではなく情動)

先日、日本に帰ったときPCを買いたいなぁとなんとなく思っていました。こ
のなんとなく・・・というのはクセモノで、すでにあるPCを買うことに決め
ていたのが本音です。たまたまネット広告でみた 指先でホールドしている薄
ーいPCが気になって仕方がありません。AirMacみたいだし、これすご
いんじゃない!って思ってたわけです。
そのPCは、Sonyが出したXシリーズでした。
http://www.scs-uda.com/vaio/2009_aw/vaio_x_series.html

果たして僕は、一時帰国の合間にアキバあたりをうろついて、それを買ってし
まいました。

人が買いたいと思う心のつぼを押すような仕掛けや仕組みをつくったら、売る
ほうも買う方も楽しいですね。

そういう仕掛けを、僕もアメリカでいっぱいやっていこう。っていうことで、
僕は、別のスイッチが入ってしまいました。


<オススメ度>

★★★★★+あまりどこもやらないやり方で


◆目次

第1章 脳は不況を知らない
第2章 脳はこうして買い物をする
第3章 モノを買わない脳、「私」を買う脳
第4章 購買行動を創り出すマーケティング
第5章 顧客の感性を育成する 
第6章 脳の二つの回路を磨く

Vol.079 マインドマップ会議術―会議の質を劇的に高める「1枚の地図」

マインドマップ会議術.jpg『マインドマップ会議術―会議の質を劇的に高める「1枚の地図」』

高橋 政史, 大嶋 友秀 著

ダイヤモンド社

2009年9月

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する「マインドマップ会議術」は、数あるマインドマップ本の中でも、
マインドマップの会議での活用について特化した本です。

※マインドマップを知らない方のためにご説明すると、「マインドマップ」とは、
 中心にテーマを書き、そこから放射状に伸ばした枝に、キーワード(単語)を
 書いていくノート術です。

マインドマップを一度も見たことがない方は、こんな説明を読んでも、
どんなものなのかイメージがしづらいと思いますので、マインドマップを開発した
会社の公式HPの画像を見ていただけるとよいと思います。

http://www.mindmap.ne.jp/seminar-lecture/mindmap.html


私は、2年弱前に、研修でマインドマップの書き方を習って以来、メモもノートも
すべてマインドマップで書いている(よく、周囲の人に、「キアさんが書いてる、
変な落書きみたいなのは何ですか?」と問いかけられます)マインドマップユーザーです。

ですが、私が書いているマインドマップは、自分ひとりの思考の整理や記録のためのものであり、
本書「マインドマップ会議術」で説明されているような、会議・コミュニケーションのために
使用したことはありませんでした。

なので、マインドマップについての本は何冊も読んだことがありましたが、
本書の内容は新鮮に思えました。

本書の第1章では、質の低い会議の「壊れ窓」について書かれています。

「壊れ窓理論」とは、1枚の割れたガラスが発するシグナルによって、
建物や街が次第に荒廃してく、という理論です。
(ニューヨーク市は、この壊れ窓を修復することにより、再生を遂げました)

本書の定義による会議における壊れ窓とは、
 ・暗黙の契約(参加者が会議は無駄だと思っている)がある
 ・会議の方程式(「問い」に対して「答え」を出すということ)が成立していない
 ・自分のモノサシ(他人の意見を「それはちがう!」と否定する、その否定により、
  他のメンバーは「言ってもムダ」と思ってしまう)
の3つです。

仕事上で日々会議を行っている人なら、誰もが思い当たるふしがある壊れ窓でしょう。

修復が簡単そうに見えて難しい、これらの壊れ窓を修復する「技」が
「ファシリテーション」であり、技=ファシリテーションをカバーする「道具」が
「マインドマップ会議」である、マインドマップを(会議に参加している個人ではなく)
グループ全体で生かすことによって、「質の高い会議」が実現できる、というのが
本書の主張です。

本書では、マインドマップ会議の利点が数多く上げられていますが、特に印象に残ったのは、
「今まで見ていなかった"大切なもの"が見えるようになる」ことです。

"大切なもの"とは、「会議で意見が言わない人がいったい何を考えているか」、
「なぜこの人はこんなことを言うのか」、「『こいつは何もわかっていない』と
感じてしまうような相手の思考のプロセスはどうなっているか」、ということです。

マインドマップにより、思考が「見える化」され、これらのことが見えるように
なるのだそうです。


本書はマインドマップの会議で活用についてに特化している分、マインドマップ自体の
書き方についての記載はあっさりしていますので、マインドマップを初めて書く方は、
本書と併せてマインドマップの書き方についての本(
私のおすすめはアスキームックの「マインドマップが本当に使いこなせる本」です)も
読むことをおすすめします。

私は気が弱いので、周囲に対して、本書で学んだマインドップ会議を実践しましょう!と
主張するのは少しハードルが高いなとも思っていますが、きっと私よりは積極的であろう、
本メルマガ読者のみなさんは、実践してみてはいかがでしょうか。

 

◆目次
「言葉の壁」を超え「チーム力」を建築するマインドマップ会議
知識編―マインドマップ会議を「知る」(マインドマップ会議の「ルール(原理・原則)」
マインドマップ会議の「誕生の軌跡・全5話」
マインドマップ会議の「16のベネフィット」
マインドマップ会議の「3つの秘密」)
活用編―マインドマップ会議を「使う」(「道具」の活用法
「STARサイクル」を回す
明日の会議でさっそく使う
マインドマップ会議でチームが進化した「5つの事例」)
「未来」はこの瞬間に、会議室でつくられる

 

Vol.078 仕事耳を鍛える

仕事耳を鍛える.jpg『仕事耳を鍛える』

内田和俊

ちくま新書

2009年12月

 

 

 

今、ビジネスパーソンに最も必要なもの。
それは「聴く能力」だと内田和俊氏は言います。

内田氏はコンサルティングと社員研修のほかに、
EAP(従業員支援プログラム)の相談員もしています。
クライアント企業の従業員からの相談を受けていると、
「嘘だろう?」と思ってしまうようなものたくさんあるそうです。

かつては上司を中心に社内の人間が対応していたこと。
身近な誰かに訊けば、即座に解決できるようなもの。

効率化と利益の追求ばかりが声高に叫ばれ、その弊害として
社内から「聴く耳」が奪われてしまったというのです。
その結果、組織の活性化とチームワークは阻害され、
本来なら事前に防ぐことのできるヒューマンエラーも多発。

私たちは「聴く」ということを軽視しすぎているようです。

本書では、「ビジネス傾聴」として「適切なレスポンス」まで含めた
聴く能力の身に付け方を解説しています。

聞き方というのは、指導を受けることはほとんどありません。
無意識のうちに自己流の「聞き方」を身に付けてしまっています。
私はどんな聞き方をしているのだろう?

聞き方のレベルが1~5までに分けて具体的に紹介されていました。

レベル1 聴く意思を持っていない
レベル2 聴いているつもり
レベル3 都合のいいように聞く
レベル4 自分本位の目的で聞く
レベル5 SYP傾聴

SYP傾聴とは、Sympathize with Your Personalityの略で、
「相手の立場になり、相手の個性に共感しながら、話を聴く」
ということです。

レベルの低い聞き方の具体例を読むと、心当たりがたくさん・・・
自分勝手な解釈で聞いてしまったり、
次に言うことを考えながら聞いてしまったり、
反省しました。

ただし、ビジネスの場面において、
レベル5の聞き方が常にいいというわけではありません。

たとえば、「いじられキャラ」である場合。
先輩社員や上司、お客様まで親身にアドバイスをしてくれます。
しかし、それぞれのアドバイスはバラバラ。
いちいち素直に聞いていたら大変です。
そこで、相手の気分を害さず、素直に聞くフリをして、
頭の中では自分にとって必要な情報を取捨選択することになります。
これはレベル2の聞き方です。

こんなふうに、具体的に「こういう場合はこのレベルで」と
示唆してくれているのが本書の良いところです。

常に相手の立場に立って共感して聞いていたら、
実際のところ身が持たないし、仕事も回らないんですね。

自分の聞き方を振り返るきっかけと、
ビジネス力のアップのために一読をおすすめします!

 

小川晶子

 

◆目次
まえがき
第一章     ビジネスリーダーの現状
第二章     コミュニケーションの実態
第三章     私たちは普段どんなふうに人の話を聞いているのか
第四章     どう聴けばいいのか
第五章     相手の本音をどう引き出すか(質問編)
第六章     相手の本音をどう引き出すか(レスポンス編)
第七章     何が聴けなくしているのか
あとがき

Vol.077 Twitter革命

Twitter革命.jpg『Twitter革命』
今すぐツイッターを始めるべき理由

(ソフトバンククリエイティブ)

神田敏晶(著)

 

2009年11月

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?
今日は、Twitterに関する本をご紹介しましょう。

<本のつぶやき>

Twitter をやってる人が急に増えてきました。僕もさっそく始めてみました。
「渋谷なう」なんていうつぶやきを聞いてもどこが面白いのかしらん・・・と
初めは半信半疑に思っていましたが、WHOとWHAT次第だってことに気が
ついたら、意外に楽しいことがわかってきました。

さて、本書は、世界一小さなデジタル放送局KNN.comをやっている神田さん
がツイッターの魅力や影響力などについて分かりやすく書いた本です。

ツイッターのタイムラインを「今この瞬間に自分の側から見える社会」と定義
したところがいいですね。

もうひとつ「ウエブのリアルタイム化」という視点もイケてます。ネットの今
、あるいはネットにつながっているリアルな人の今が、つぶやきという形で見
えるということです。ただし、その視点は自分でフィルター精度を高めないと
いけません。つまり誰をフォローするかということですね。
ちなみに、僕がフォローしている人でいちばんおもしろいのはこの方です:
http://twitter.com/ichimada

逆につぶやきを「見られる(見てもらえる)」という立場から考えると、でき
るだけ多くのフォロアーがいるとうれしいですね。著者の神田さんは6700
人くらい、百式の田口さんは20万人くらい、ジャック・ウエルチは110万
人もいるといいます。ひとことのつぶやきが影響力が大きいわけです。
(ぼくは今260人くらい。もうちょいでウエルチの背中が見えるかな、笑)

神田さんは、ツイッターの特徴を7つあげています。

1)RTの伝幡力、2)短縮URL、3)ボット、4)API解放によるカス
タマイズ、5)140文字の字数制限、6)メールを超えるコミュニケーショ
ン、7)ユーザーが決めるルール

この中で、4)API解放関連の面白いサービスをご紹介しておきましょう。

「おもいついったー」~カヤックの提供で、アイデアの公開サービス

Twitterでアイデアを増幅させるステキ創造サービスということで
おもいついったーに登録し、お題を出したり、アイデアの投稿ができる。
お試しで「本の表紙を面白くするアイデアは?」って出してみたら、
原稿を書いてる間に13件ものアイデアが寄せられたのは驚き!

「読んだ4!」~ツイッターで読書メモ

@yonda4 のあとにワンスペースをあけて署名を書いてTweetすると
http://yonda4.com/user/webookoftheday (←これは僕の場合)
にそのリストが整理されるっていうもの。

「テレッター」~ みているテレビ番組の情報を共有するもの

http://teletter.pulpsite.net/
@teletter 5 のように番組番号のあとに
@teletter 1 坂の上の雲は、すごい のように書く。
番号は、1.NHK総合 | 2.NHK教育 | 4.日テレ | 5.テレ朝 | 6.TBS など

本書は、ツイッター入門として、その現状(世界で5840万人の利用者がい
ること(2009.9)や、ブレークしたきっかけ(オバマの選挙戦、ハドソン川に
着水した飛行機など)が紹介されています。

神田さんの主張、ツイッターをわかるにはとにかく「使ってみよ」というメッ
セージは重要です。水泳も自転車もツイッターも体感していったほうが、ずっ
と面白いし早い。ビジネスで使うならなおさら、まずは個人で使ってみること
が大切でしょう。

始めるのに遅いことはこの世に何もない。もし、まだなら、この機会にぜひ!
使ってる人もこれからの人も、本書は読んどくといいですね。


<僕のつぶやきーおまけ>

フォローされる人はそれなりに意味深いつぶやきがあります。
ラスベガスの靴の通販会社、ザッポス( http://www.zappos.com/ )- 2009年
にアマゾンの傘下にはいった- のCEOトニー・シェさんは140万人のフォ
ロワーを抱えているそうです。一声つぶやけば・・・・考えただけで、す、す
ごい!・・ですね。さらに500名を超えるスタッフもツイッターで情報発信
しているといいますからすごい会社があるもんです。

本書には、神田さんが参議院選挙に出たときのエピソードも書かれています。
最初は取材の予定だったのですが、お役所にたらいまわしにされるのを嫌って
立候補しちゃったそうです。「候補者」ならいろいろ聞きまわっても無視でき
ないから。ツイッターの考察とはちょっと離れているるけれど、選挙とネット
についての興味深い考察は一読の価値ありでしょう。

合法的な選挙活動としてはがき3万5000枚分の費用が国庫から支給される
といいます。一人175万円なり。
新聞広告は一人5回まで出せ、一回200万円くらいとして1000万円なり。
立候補者の人数をかけると一回の選挙で数百億円の国税が消費されることにな
ります。

ハガキの代わりにメールを、ポスターの代わりにウエブサイトを、政見放送に
Youtubeを、選挙区回りの代わりにツイッターを・・・ってなことで、
選挙もネットにシフトしたらかなりの国税節約になるかもしれませんね。
そろそろ、ネットによる選挙活動を解禁したら・・という主張は、なかなか説
説力があるかも。しかも、ネットユーザーが人口の75%、新聞購読者62%
と聞けばなおさらです。

というわけで、本書は、ツイッターだけでなく、余禄の内容もお勧めです。

「とにかく使ってみましょう!」 というのが本書からのメッセージ。
そして僕からは、「とにかく読んでみましょう」ですね。


<オススメ度>

★★★★★+つぶやき

 

◆目次

第1章 革命はもう始まっている
第2章 ツイッターの何がすごいのか?
第3章 メディア革命
第4章 ビジネス革命
第5章 革命は終わらない

Vol.075 顧客の信頼を勝ちとる18の法則

顧客の信頼を勝ちとる18の法則.jpg『顧客の信頼を勝ちとる18の法則』

山岡隆志 著

日本経済新聞出版社

2009年9月

 

 

 

欧米企業で導入が進んでいる「アドボカシーマーケティング」
について解説した本です。

アドボカシーという言葉、馴染みがないですね。
一瞬、アボカドかと思いました(私だけか・・・)。

アドボカシーとは、「支援」「擁護」「代弁」という意味だそうです。

徹底的に顧客側に立ってものごとを考え、実行する信頼ベースの
マーケティング手法が「アドボカシーマーケティング」。

昔は「プッシュ・プル型」のマーケティングが主流でしたが、
「リレーションシップ」を経て、今や「アドボカシー」に移りつつあると。
その背景には、顧客が企業よりも力を持つようになったことがあります。

インターネットが普及した現在は、顧客が自分で情報を入手し、
比較検討し、直接取引きもする。企業が情報発信を独占することで、
都合の良い情報だけを顧客に刷り込むことは不可能になりました。

著者の山岡氏は、アドボカシーマーケティングは
信頼を重んじる日本の文化に合うと言います。

本書の中では、欧米企業だけでなく、
アドボカシーマーケティングを行っている日本企業も
たくさん紹介されていました。

たとえば、私も大好きなファッション誌『sweet』(宝島社)は、
顧客視点でのポジショニングで成功しています。

以前のファッション誌は、20代、30代といった年代と
既婚・未婚などの属性でポジショニングしていました。
『sweet』のポジショニングは「いくつになってもカワイイものが
好きな人向けに、普段着を提案すること」。
これは消費者の立場になって、生活と価値観を
考えることにより浮かび上がったものです。

雑誌が売れなくなっている中でも『sweet』は発行部数60万部に達し、
日本で最も売れているファッション誌になりました。

私もよく活用しているスーパー「オーケーストア」は
徹底的に透明性を追求しています。

「貯蔵リンゴのため、最盛期に比べて、
果肉のシャキシャキした食感が少なくなっています」
「来週から割安となるので、お急ぎでなければ買い控えをお勧めします」
など、店にとって不利なものまで含め、あらゆる説明書きをつけています。

正直な姿勢で顧客と長期的な信頼関係をつくっているのです。

本書は豊富な事例とともに、18の法則(目次をごらんください)を
解説しており、これからの時代に成功するマーケティングについて、
しっかり理解できるようになっています。

良書です!

小川晶子

 

◆目次
イントロダクション 新しいアドボカシーの世界へ
逆転する企業と顧客の力関係
1.顧客と1つになる 立場の法則
2.顧客との関係から「革新」が生まれる 創造の法則
3.全社員でマーケティングを行う マーケティングの法則
4.信頼がロイヤリティを育む ロイヤリティの法則
5.欠点も含め、ありのままを伝える 透明性の法則
6.どこにも負けない品質に価値がある 質の法則
7.「モノを売る」とは「サービスを売る」ということ サービスの法則
8.あらゆる企業活動で勝負する 包括性の法則
9.顧客と一緒に価値をつくる 共有の法則
10.顧客は長期的なパートナーとみなす 時間の法則
11.どんな時でも顧客利益を優先する 誠の法則
12.最高のアドバイザーになる GIVEの法則
13.任せることで現場は考える 主体性の法則
14.信頼のブランドで感情の「絆」をつくる ブランドの法則
15.ITが人の力を最大化させる ITの法則
16.古いマーケティングとどう使い分けるか バランスの法則
17.売るのではなく、さりげない関係を築く 関係の法則
18.トップと企業理念が会社を導く 変革の法則

Vol.074 つるの式伝える技術新常識

つるの式「伝える技術」新常識.jpg『つるの式伝える技術新常識』

結果を出すために伝える。だから私は非常識を実践する。

 

鶴野充茂(著)

小学館 (2009/10)

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?

今日は、非常識は面白い!という本をご紹介しましょう。
コミュニケーションにおける思いこみのバインドを外し、楽しい世界に誘って
くれます。


<まずは、おすすめのツボ>

逆説的発想。つまり、それは、普通はこうだと皆が思っていることの逆張りの
発想をすることです。僕はそういうのが好きです。

鶴野さんの新著は、そんな逆説的展開の中で、コミュニケーションのコツを学
べる楽しさがいっぱいあります。つるの式新常識は楽しさがいっぱいです。

たとえばこんな感じ:

通説:名刺は初対面の人に渡すもの。一度渡したことがある相手に再度渡す
と失礼にあたる。(僕も、ずっとそう思っていました)

新常識:相手に名刺を渡すのは、会話のきっかけにするため。改めて名刺を
渡して、記憶を新たにしてもらったっていいじゃないですか。
大切なのは、過去に名刺を渡したかどうかではなくて、今、その場で
名刺を見てもらいながら、会話をすることです。

確かに、「えーっと顔は覚えてるけど誰だっけ?」という相手(自分)のスト
レスを軽減できるし、確実に自分の名前を確認してもらえます。へんな常識に
とらわれる必要はないかもしれませんね。

また、こんなのもあります。

通説:興味を持ってもらうには、自分の持ち駒を多く話して、会話の糸口を
多数示したい。

新常識:インパクト重視で、特徴的な部分を一つだけ話す。(抽出的表現)

とってもユニークな例があるので印用しときましょう。

「どんなお仕事をされてるんですか?」
「おじさん向けに保母さんをやってます」
「え、何ですか、それ!」
「わがままなおじさんたちが機嫌よく働けるように、あらゆることを
する保母さんみたいな仕事です」
・・「つまりフツーの事務です。」

お仕事は?の問いかけに「オフィスの事務です」という答えでは、なかなか後
が続きません。しかし、これなら、えっ、という驚きと、お洒落なウィットが
ありますね。実際、鶴野さんは、このあと「おじさんたちを機嫌よく働かせる
コツ」をたっぷり聞かせてもらったそうです。

面接、自己紹介、上司部下の会話、プレゼン・・・様々なコミュニケーション
の場面にある思い込みの雲を晴らし、なるほどーという新常識がいっぱいです。

倫理的に口説くか、思いで動かすか、
余計なひと言でメールに個性、
問題点と解決策はセットで提示、

などなど、試したくなるヒントがいっぱいです。ビジネスパーソンにお勧め!


<読書メモのおすそわけ>

僕が、速、実行に移したいと思った素敵な内容をメモっておきましょう。

*メールの署名

メールの署名は、僕もかなりこだわりがあります。相手のことを考えて、
どんなメールにもつけるように心がけています。
たとえば、親しくなるとついつい署名をつけずに送信することがあります。

すると何がおきるでしょうか。急に電話したくなったときに、電話番号を
調べるためにかなり苦労しませんか。(名刺を探しまくる、過去メールを
漁る・・・それって意外に高いストレスですね)
電話番号、メール、住所、フルネームは、いつでもつけたほうがいいですね。
つまり、電子署名=名刺 と思っているといいでしょう。

*講演での言い訳

講演やレクチャーをする人の多くは、同じ話をなんどもすることになります。
そのたび、心のなかで、ついいいわけ(別のところでもお話したのですが、
とか、一部の方はすでにご存じかもしれませんが)を言いたくなります。
これ、同感。

でも、それは我慢したほうがいいようです。なぜなら、目の前の人にこれか
らお話することは「新しい話ではない」なんて伝える必要はないからです。
むしろ、「今、ここにいるあなたのために一生懸命準備して、お話していま
す」とう姿勢で臨む方がいいですね。


<オススメ度>

★★★★★+逆説新常識


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◆目次

1章 伝わらなくてもうまくいく
2章 伝えよう、とは思わない-相手本位で話してみる
3章 初対面、第一印象なんて気にしない
4章 話す、ではなく「聞く」に徹する
5章 伝えたいなら「聞いてもらえる人」になる
6章 「つきあい上手」なら伝わる、結果が出る!

Vol.073 最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考

最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考.jpg『最短で一流のビジネスマンになる ドラッカー思考』

一条 真也著

 フォレスト出版

2009年9月

 

 

こんにちは。キアです。

超有名・超多作(日本での売り上げはダイヤモンド社刊行分だけでも400万部!!)、
ついでに言うと超長命(2005年に亡くなった、というニュースを見たときに、
古典的経済学者と思ったらまだご存命だったんだ...と驚きました)な、
ピーター・ドラッカー。

「選択と集中」「知識化」「分権化」「目標管理」「経営戦略」「民営化」
「顧客第一」「情報化」「知識労働者」「ABC会計」「ベンチマーキング」
「コア・コンピタンス」「イノベーション」などなど、数多くのビジネス書で
目にする言葉は、どれもこれもドラッガーの思想だそうです。

しかし、ドラッカー本はとてもハードルが高いのです。

本書の「はじめに」にも、
『この方法(ドラッカーの思想)を使いこなせば圧倒的に成果が出ることは
何十年間も実証されていますが、多くの人は使っていませんし、知りません。

なぜでしょう?

ずばり難しいからです!
難しいから、敷居が高く一般のビジネスマンにまでこの思考が広まりません。

さらに、ビジネス界の大御所が何十年もの時間を使ってつくり出した理論を、
いちビジネスマンが理解しようなど到底無理なのです!』


と、書かれています。

本書のコンセプトは、そんな「難しい」ドラッカー思想を
「わかりやすく」理解・実践することを可能にする、です。

<1>解説(ドラッカーのビジネス理論をシンプルに解説)

<2>エピソード(著者が実際に使ったドラッカー思考&身近なエピソードで紹介)

<3>「実践プラン」(ドラッカー思考を今すぐ実際に使う方法)

の3つのアプローチで説明しています。

<2>のエピソードとして、著者の経営する冠婚葬祭会社は、ドラッカーの思想に沿った
経営を行い、成功した事例が事例がいくつも挙げられているのですが、冠婚葬祭会社と
いう特殊な業態のためか、とっつきにくいのがこの本のちょっと残念なところでした。
(ドラッカーの思想である会社の真の志=「世のため人のため」という志を果たすために、
月に向かってレーザー光線を飛ばす新型セレモニー「月への送魂」を創設した、
と言われても、なかなかピンときづらい...)

ですが、<1>の解説・<3>の実践プランはわかりやすく、シンプルで心にのこるものです。

例えば、ドラッカーが説いた自己実現の大切さについての章では、

「あなたは、何によって憶えられたいですか?」
「『自分が幸せになりたい』というのは夢であり、
『世の多くの人を幸せにしたい』というのが志です。」

ドラッガーが発明した考え方であるという「マネジメント」についての章では、

「人を動かすことこそ、経営やビジネスの本質なのです」
「人を動かすために、他人の気持ちに応じて行動しましょう」

リーダーシップについての章では、

「彼ら(部下)は、上司の無能、無知、頼りなさ、態度の悪さには寛大ですが、
真摯さの欠如だけは絶対に許しません」

これらの言葉を読むと、私のような「難くて理解しづらい経済理論を説く人」という
ドラッカーへの偏見を持っていた人の気持ちも変わってきます。

本書内に多く引用されているドラッカーの本、まずは「ネクスト・ソサエティ」あたりを
読んでみようという気持ちになりました。

◆目次

プロローグ「ビジネスマンの成功はドラッカー思考から始まる!」
~一流の思考を簡単に使う方法~

第1章「一流は最短で目標を達成する!」
~ドラッカー思考「自己実現」~

第2章「思考と成果を直結させる方法」
~ドラッカー思考「マネジメント」~

第3章「なぜ、一流だけが成績を上げるのか?」
~ドラッカー思考「マーケティング」~

第4章「仕事は破壊すれば結果が出る!」
~ドラッカー思考「イノベーション」~

第5章「最高のコミュニケーション術」
~ドラッカー思考「リーダーシップ」~
 
第6章「一流は使っている!未来の結果をつくる方法」
~ドラッカー思考「未来創造」~

 

Vol.072 夢が勝手にかなう脳

夢が勝手にかなう脳.jpg『夢が勝手にかなう脳』(講談社)

苫米地英人

2009/11

 

天才脳機能学者の苫米地英人氏の新刊です。

苫米地氏はすごい勢いで本を出していて、
同じことを繰り返し言っている(そして、売れている)のが
スゴイところ・・・。

もちろん、毎回新たな情報も加わります。
本書では、「A次元」について初めて語っています。

「A次元」とは、抽象(Abstract)次元のこと。
4次元空間に規定された物理次元の上にある
抽象次元の情報宇宙のことだそうです。

個人の思考と情動は、脳を通じて、
この時間も空間も超えた「A次元」に広がっている。

ちょっとわかりにくいでしょうか?

人間は、身体は4次元の物理空間にありますが、
思考や情動というものは時空を超えて、宇宙よりも大きな空間まで
自由に行けるということなんです。

本来これはスゴイことなんですが、ほとんどの人は
抽象度の低い思考しかしていないため、
能力を使っていないことになります。

成功する人と失敗する人の差は何かと言うと、
苫米地氏はこの「A次元」空間が規定していると言います。

つまり、抽象度の高い思考ができる人は、
「自分がこの世界で果たすべき役割」が明確に見え、
自分の役割が見えているから圧倒的に強い、
ということです。

ナルホド、そういう視点で見ると、苫米地氏の強さがわかる気がします。

「A次元」の考え方だけでなく、
本書は苫米地氏自身のことも多く書かれていて、
とても興味深く読みました。

恐怖を克服するために、夜中に墓地を突っ切って歩いたり、
ディズニーランド開演前の乗り物すべてに最初に乗った(実験台?)話、
世界最大のカルト団体から呼び出されたエピソードなど。

どれも「怖っ」と思ってしまうところ、
苫米地氏は無敵なのです。

かなり中身の濃い1冊でした。

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◆目次

1章      高いゴールにリアリティを持ち、それを快感に変えよう
2章      A次元空間を「夢実現アンカー」に変えよう
3章      恐怖を脳から消去し、金融資本主義の洗脳から脱出しよう
4章      人生の役割がわかると日常生活がどうなるかを知ろう
5章      高いゴールを強制的・自動的に設定するには

Vol.071 朝のカフェで鍛える実戦的マーケティング力

朝のカフェで鍛える実戦的マーケティング力.jpg『朝のカフェで鍛える実戦的マーケティング力』
真の仕事力は、理論と実践の両輪から。

(秀和システム)

永井孝尚(著)

2009年10月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?

今日は、マーケティングの入門書をご紹介しましょう。実践的な内容が物語形
式で進むのでとても読みやすく、分かりやすいところがお勧めです。


<まずは、おすすめのツボ>

本書は、物語で読むマーケティング入門の書です。入門とはいえ、しっかりと
骨太なエッセンスが学べます。
本書は、「法人向けのマーケティング」をテーマにしたところが特徴で、多く
のマーケティング書籍が消費者向けである中で、特異なポジションにあるもの
といえましょう。さらに、物語仕掛けになっているため、とても面白く読める
点もお勧めの理由の一つです。

著者は、IBMのマーケティングマネージャーとして活躍中であり、実践と理
論の両面から語れる強みが、本書をより実践的にしています。

さて、物語の舞台は、中堅会計ソフトの会社です。

主人公は、入社後10年ほどセールスを経験し、最近商品企画部に異動した
ばかりの宮前久美。大手企業でマーケティングを担当し、退職後大学院でマ
ーケティングを教える叔父の与田誠が久美のメンターとして登場する。
朝、会社が始まる前のカフェーでうける与田からのコーチングは、久美を一
人前のマーケターに成長させていく。

こんな舞台で物語が展開します。

事業ドメインの定義、競合比較と市場分析、顧客満足のとらえ方、顧客価値の
創造、プロダクトセリングとバリューセリングなど・・・マーケティングの基
本が、物語を読み進む中で理解できるのがうれしいですね。

3C、5つの力、バリュープロポジションなどを、単に教科書的に解説されて
もちっとも面白くありませんがが、本書のような物語の中で体験的に説明され
ると、妙に腑に落ちるのが不思議です。

とても読みやすく、ためになるマーケティング読本。超おすすめ!です。


<読書メモのおすそわけ>

久美と与田の間でかわされる会話にいくつかのマーケティングレッスンがあり
その中で僕の興味をくすぐったのを紹介しておきましょう。

家電量販店に押され気味な町の電気屋さんが、「フットワークのいいアフター
サービスを売りに、団塊世代の富裕層を狙って成功している」事例が登場しま
す。バリュ-プロポジションの解説事例です。

バリュープロポジションとは
1)顧客が望んでいて
2)自社が提供でき
3)競合他社が提供できない価値

のことです。町の電気屋さんが、上記の3つの視点で量販店に負けないサービ
スを展開する事例です。

また、キシリトールガムが、虫歯予防のガムとして認知されるプロセスも面白
いです。

虫歯を治すこと・・というサービス中心で考えていた歯医者さんの価値を
健康な歯を維持すること、というように顧客中心に変えた。

それにより、キシリトールが虫歯予防のガムとしてのポジションを獲得し、
また、歯医者さんも虫歯治療以外の残り9割を顧客にできた・・・、という
事例。

世の中の現象をこんな風にマーケティングの視点から眺めると、思わずほぉー
とうなりたくなります。
マーケティング的目線でみる楽しさを、本書は教えてくれるでしょう。

<オススメ度>

★★★★★+理論と実践

 

◆目次

1 あこがれの商品企画部へ異動!
2 実は顧客が見えていなかった!?
3 見えそうで見えない顧客
4 製品を生み出すのに、走り回る
5 本当の原因を見極めて、売れない壁を突破せよ

Vol.070 職場は感情で変わる

職場は感情で変わる.jpg

『職場は感情で変わる』

高橋 克徳著 / 講談社 

2009年9月

 

 

 

 

こんにちは。キアです。

以前のメルマガ(Vol.058)に、
「ベストセラー『不機嫌な職場』は、職場が不機嫌になる原因分析については
よく書かれているのに対して、そんな職場を変えるための方法について書いてあるのは、最終章のみ」
と、書きましたが、 私以外にも『不機嫌な職場』を読んでそんな感想を持った人が
多かったのか、『不機嫌な職場』の著者の43名のうちの一人である、高橋克徳氏による
本書「職場は感情で変わる」のキャッチコピーは、「ベストセラー『不機嫌な職場』の
解決編登場!」です。

また、以前のメルマガには「『不機嫌な職場』の最終章に書かれた方法は、
経営者や上位の管理職でないと実践は難しいのではないか」と、いうようなことも
書きました。

それに対し、本書『職場は感情で変わる』の「はじめに」には、
 「確かに、経営者や部門長の影響は大きい。彼らが強い思いを持って、良い組織、
良い会社をつくろうというメッセージを出すことで、社員は安心するし、将来への期待も
膨らみます。しかし、実際に職場の中で関係性を変えていくのは、一人一人の社員であり、
職場の仲間たちです、いくら、会社から方針や仕組みが与えられても、それを実際に活かし、
変わっていこうという思いをみんなで共有できなければ、何も変えることはできません。」
と、書かれていました。

そのように、一人一人の社員が職場を変えていくための鍵は、「組織感情=組織全体に
ひろ広まっている感情」のマネジメントである、というのが、本書のタイトルが
『職場は感情で変わる』となっている理由です。

例えば「ポジティブで何でもチャレンジしようとする人も、みんなが保守的になって殻に
閉じこもっていると、自分だけが一歩踏み出すことがでず、保守的な行動をとるようになり、
やがては自分自身も保守的な空気をつくり出す一因になっている」というように、
「組織感情」は、人の意識や行動に大きな影響を与えるものだ、と本書には書かれています。

『不機嫌な職場』の対極である『ご機嫌な職場』になるため、組織感情をマネジメントし、
適切にコントロールするために、まず、すべきことは、今どのような組織感情が分布して
いるのかを客観視することだそうです。

本書の第1章では、「組織感情診断」と、その診断結果による「組織感情マップ」について
解説されています。

「組織感情マップ」は、「快感情--不快感情」と、感情の高まり具合を表す「活性--沈静」の
二つの軸で4つの象限に別けられ、

それぞれの象限が、
 (1)イキイキ感情 快感情×活性状態
 (2)あたたか感情 快感情×沈静状態
 (3)ギスギス感情 不快感情×活性状態
 (4)冷え冷え感情 不快感情×沈静状態
の、4つの組織感情を表しています。

本書に載せられている「組織感情診断」は20の質問からなる簡易バージョン(著者が所属している
コンサルティング会社で実施しているのは、もっと詳細な正規バージョンなのだそう)だからなのか、
同点が多くなってしまってちょっと物足りなくも感じるものの、「組織感情マップ」は
なかなか興味深く、思わず自分の職場についても真剣に診断してしまいました。

ご機嫌な職場は「イキイキ感情」「あたたか感情」が高く、不機嫌な職場は「ギスギス感情」
「冷え冷え感情」が高い、というのは、誰でも理解できる結論です。

しかし、それぞれの感情が自己制御できる範囲を超えてしまうと、あらゆる職場がネガティブな
方向に行ってしまい、「イキイキ感情」も高くなりすぎれば「燃え尽き感情」に、
「あたたか感情」も高くなりすぎれば「ぬるま湯感情」になってしまう、という説明には
意外に思いつつも納得しました。

本書の後半は、各感情を、組織の中で共有させる方法、変えていく方法についてです。

 ■大切なのは、みんなで何かを乗り越えて行く経験を共有すること

 ■まずは、自分達から相手を知ろうとする、相手に関心を持つ

 ■会議は、みんなで一緒にやらなければならないことを相談したり、個々人で
  解決できないことをみんなに相談して知恵をもらったりするために実施するもの。
  気をつけないといけないのは、先輩や上司がそんなこともわからないのかと説教を
  始めたり、自分で考えろと突き放したり、相談するのはできないやつらだと意識を持ったり
  してはいけないということ。

 ■あなたと出会えてよかった、あなたがいてくれてよかった。そんな言葉をかけて
  もらえることで、自分を肯定できる。自分が存在していても良いと思える。
  人というのはそんな弱い存在なのだと思います。

というような、当たり前のようだけど、日々の職場生活の中で忘れてしまいそうになること、
実行できなくなってしまいがちなことが書かれています。

本書の「おわりに」に書かれた
「あきらめず、少しずつ良い感情を自分から伝えてみてください。それが良い感情の
連鎖を起こし、その感情があなたに戻ってきて、きっとあなたを幸せにしてくれます。」
という言葉のように、本書を読んだ人々が、良い感情の連鎖を起こして、不機嫌な職場を
変えていくことができるといいなと思います。


◆目次

第1章 組織にも感情がある
第2章 そもそも感情って、何?
第3章 組織感情をマネジメントする
第4章 組織感情を引き出し、共有する方法
第5章 良い職場、良い会社をつくろう

Vol.069 奇跡を起こす7つの習慣

奇跡を起こす7つの習慣.jpg『奇跡を起こす7つの習慣』

井上裕之 著

ビジネス社

2009年11月

 

 

 

みなさん、こんにちは。小川晶子です。

『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)、
読みました?
泣きましたね・・・、あれは・・・。

交通事故にあって、医師からは「死ぬ」か「植物人間」以外は、
言われないという状態になる奥さんに、
奇跡が起こることを信じ、決してあきらめなかった井上裕之氏。

その井上氏の新刊は、『奇跡を起こす7つの習慣』です。

奇跡を起こすためにはどうしたらいいのか?

井上氏はこう言います。

「奇跡とは日々やり続けた習慣を行動に結びつけて、
結果を一つひとつ出し続けていく。
その毎日毎日ほんの少しでも出した結果を積み重ねて、
初めて起こるものなのです。」

そう、
とても地道なものなのですね。

奇跡を起こすための7つの習慣とは、以下の7つです。
1 目標を持つ
2 ポジティブな言葉を使う
3 常に学ぶ
4 命がけで仕事に取り組む
5 正しくお金を使う
6 愛情を注ぐ
7 応援されるよりも応援する

本書は、それぞれの習慣を一つの章にし、
厳しくあたたかい言葉で伝えています。

一貫して流れているのは、
「ウソをつかず本気で生きること」
のような気がします。
自分の願望を偽っている人には、
厳しく感じられる言葉も多いかもしれませんが、
「自分を信じなさい」「あきらめるな」という
あたたかいメッセージなのです。

7つの習慣を見てみると、どれも当たり前のようなことです。
本質というのは、シンプルなものなのだよなぁ、と
あらためて感じます。
ページ数も、173ページと比較的少ないのですが、
メッセージは凝縮されています。
「何度も繰り返し読む」のが、この本の読み方ではないでしょうか。

自分の想い通りの人生にしていくために、
奇跡を起こしたい人へ。
おすすめの本です。

 

◆目次

1章      目標を持つ
2章      ポジティブな言葉を使う
3章      常に学ぶ
4章      命がけで仕事に取り組む
5章      正しくお金を使う
6章      愛情を注ぐ
7章      応援されるよりも応援する

Vol.067 いい仕事ができる人の考え方

いい仕事ができる人の考え方.jpg『いい仕事ができる人の考え方』

村山昇 著 

ディスカヴァー・トゥエンティワン

2009年3月

 

こんにちは。
キアです。

仕事に行き詰まりを感じているという後輩に、

「こうすればもっとうまくいくのではないか」という話をしていた時、
後輩から、

 「そもそも、そうやって仕事して、うまくいくようになったって、
それに一体なんの意味があるんですか?」

と、質問されました。

...うまく答えられませんでした。

今回ご紹介する「いい仕事ができる人の考え方」は、
あの時うまく答えられなかった私に代わって、答えてくれそうな本です。

本書の「はじめに」では、働き人(ビジネスパーソン)には、
「悶々人」と「快活人」の2種類がある、と書かれています。

「悶々人」の心理モードとは、
 (疲)職・仕事が「ツラい・しょうがない...」
 (閉)知識・能力が「行き詰っている...」
 (重)人間関係が「重い・つながらない...」
 (暗)キャリア・人生の先行きが「不安・不透明...」
 
疲れて、閉じて、重くて、暗くて、読んでいるだけでも苦しくなってしまうような、
そして、自分にも思い当たる部分もあるような。

それに対して、「快活人」の心理モードとは、
 (活)職・仕事が「面白い・感謝したい!」
 (開)知識・能力が「どんどん開けていく!」
 (軽)人間関係が「軽やかにつながっていく!」
 (明)キャリア・人生の先行きに「楽観・期待できる!」

活き活きして、開いて、軽やかで、明るく、バラ色です。

そんなにも差がある「悶々人」と「快活人」の違いは、「働き観」の持ち方で生じ、
「働き観」を強くはっきり持っているのが快活人、「働き観」が弱くあいまいなのが
「悶々人」なのです。

この、「働き観」とは、「働くことに対する心情、主義、哲学、倫理、精神など、
その人の奥底に横たわる『ものの見方・心構え』のこと」、私がうまく答えられなかった
「働く意味」です。

本書では、

(疲)モード→(活)モード、(閉)モード→(開)モード、
(重)モード→(軽)モード、(暗)モード→(明)モードへと変わるためのQ&Aが、
悩める人の問に対しての答えの形式で書かれています。

例えば、
(疲)モードの人のQ:
「就職前に聞いていた話と実際の業務が違い、こんなハズじゃなかったと思えること
 ばかりです。会社に期待した私がバカだったのでしょうか?」

→(活)モードへのA: 最初の仕事は「くじ引きでいい」

(暗)モードの人のQ:異動に脈絡がなく、会社にいいように使われている感じがして不安です

→(明)モードへのA: 誰もが持っている「偶然を必然化する力」

といったQ&Aと、それぞれのAの解説です。

解説の部分ではゲーテ、モンテーニュといった海外の古典や、松下幸之助、
本田宗一郎といった少し昔の有名経営者の本、土井英司のような現代のビジネス書などなど、
巻末の参考文献一覧によると30冊もの本からの名言が引用されています。

目次に並んだQの数々は、一度は自分が感じたり、周囲の人々が口に出しているのを
聞いたことがあるようなことばかりです。

それに対してのAは、自分には当てはめづらいと思うものもありますが、
自分の「働き観」のもやもやしていた部分へ、答えを与えてくれるものも、
いくつもありました。

本書のあとがきには、「本書のような地味な内容の出版にGOサインを出していただいた
版元に感謝する」と書いてありましたが、「地味な内容」と言いながらも、
人生のうち大きな割合を占める「仕事」の時間を、「活き活きして、開いて、軽やかで、
明るく」する助けとなる、大きな内容の本でした。

 

◆目次

第1章  第1章 活き活き働く仕事人になる
第2章 仕事の能力を開放する
第3章  人間関係を軽やかにする
第4章 仕事の景色を明るく変える
第5章  働き観を強くする

Vol.066 さようなら!「人見知り」

さようなら!「人見知り」.jpg『さようなら!「人見知り」』(同文館出版)

麻生けんたろう

2009年9月

 

こんにちは。小川晶子です。

 

ラジオパーソナリティとして、いろいろな人にインタビューをしたり、
社長さんから主婦まで話し方のアドバイスをしている
麻生けんたろうさんも、昔は「人見知り」だった・・・
いえ、「今も」人見知りだと言います。

『さようなら!「人見知り」』ということは、
人見知りにはもう「さようなら」したんじゃないの?

実は、タイトルの「さようなら!」というのは、
「今まであなたが抱いていた人見知りのイメージからさようならする」
ということなんです。

人見知りで損しているなぁ、なんとかしたいなぁと考えている人は、
人見知りのネガティブな部分ばかりをイメージしてしまっています。
人見知りだって、ポジティブな面があるのです。
「思慮深い」
「口が堅い」
「相手と深くつき合える」
「流されない」など・・・

まずは、人見知りだっていいところがあるんだ!と気付くことが大切。
そのうえで、テクニックを身につけていきます。
その名も「ハイブリッド人見知り緩和法」!
改善ではなく「緩和」です。
人見知りのままでいいけれど、目立たなくさせるんですね。
面白いコンセプトだと思いませんか?
なるほど!と膝をうちました。

ハイブリッド人見知り緩和法では、たった2つのことを意識します。
ひとつは、目の前の人に好奇心を持つこと。
もう一つは、表現したいという欲求を取り戻すこと。
それぞれ、具体的にどうすればよいかも解説しています。

人見知りを緩和したら、次に目指すのは「社交人見知り」、
さらに目指すのは「カリスマ型人見知り」と、
あくまでも人見知りを受け入れながら成長していくのが、
この本の特徴です。

「カリスマ型人見知り」っていうのも面白いですよね。
本人は人見知りなんだけど、「話してみたい!」と思わせてしまう、
人間的魅力のある人のことです。

人見知りをなおしたいなぁと考えている方、
本書を読んで「カリスマ型人見知り」を目指しませんか?

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◆目次

1章  誰でも人見知りの要素を持っている
2章 「ハイブリッド人見知り緩和法」で人見知りを目立たなくする
3章  行動・話し方を変えて「社交人見知り」にバージョンアップする!
4章 これで安心!場面別人見知り対処法
5章  賢い!スゴい!話してみたい!と思われる人見知りになる

Vol.064 一日5分奇跡を起こす4行日記

一日5分奇跡を起こす4行日記.jpg

『一日5分奇跡を起こす4行日記』( オーエス出版)

小林 惠智著

2002年11月

 

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する本「一日5分奇跡を起こす4行日記」のテーマである
「4行日記」とは、読んで字のごとく、4行で完結する日記のことです。

本書のSTEP1(第1章)では、まず「日記とは何か?」が書かれています。

■日記が構成する要素は、「その日に起きた事実」と「それに対する意見」:

 手帳が事実の記録だけであるのに対し、日記はその事実に対する意見がかれており、
 意見の記録集となっています。

■日記は時系列である:

 時間の流れが明確であるがゆえに、日記を書いて、また読み返してみて進捗状況の
 確認や気持ちの反芻ができ、またスケジュールを変えたり方向転換をすることが
 できます。

■日記はメンタルトレーニングの道具になる:

 事実と意見を「言葉」で記述したものです。言葉には古くから言霊が宿っている
 とも言われ、心に対して大きな影響力を持ち、言葉によってできなかったことが
 できたり、行動が制約されたりするのです。

 スポーツでは言葉とイメージを使ったメンタルトレーニングが行われています。

 日記はこのスポーツのメンタルトレーニングのように、自分の将来像を描きだすための
 ツールとして利用できます。

日記とは、そんなすばらしい効果をもつものなのですが、書こうと思い立っても、
なかなか長続きしないのが日記というもの。

挫折した経験がある方も多いのではないでしょうか。

もちろん、私も何度も挫折しています...。

そんな挫折経験を持つ自分でも、この本で紹介されている4行日記なら、
タイトルどおり、たったの「4行」「一日5分」と、これくらいならできそう、
と思えます。

 4行日記のフォーマットは毎日一定です。
 1.「事実」
 2.「気づき」
 3.「教訓」
 4.「宣言」

「4行日記」というものは、本書以外の本(ライフハックの本)でも紹介されていたのを
見たことがあるので、このフォーマットについても知っていました。

ですが、本書を読んで、大切なのは各項目についての書き方、時に「宣言」についての
書き方だ、ということを知りました。

本書には「宣言」の書き方について、いくつものルールが設定されています。

 ■「宣言」というのは、自分の「ありたい姿」を言葉にすること

 ■「こうあろう」なので、すでに出来ていることは「宣言」ではない

 ■「こうありたいけど今はしていない、できていない」ことを「している」と、
  すでにできていることとして言い切る(「できる」「する」ではなく「している」と
  いう現在進行形の時制で書く)

 ■常に「私」を主語とし、省略しない。文末には属性を入れる。自分が持ついろいろな
  属性から宣言をしてみる

  例;△自分に厳しく、顧客に肝要な営業マンであり続けてます。
    ○私は、自分に厳しく、顧客に寛容な営業マンです。

 ■能動態で書く

 ■リズム(読み上げて短く小気味よく、韻を踏んでいる)、
  シンプル(単純な文、平易な言葉遣い)、
  リピート(なんでも繰り返す)、
  タイムレス(宣言の中ではすでにやすやすと出来ている)
  ポジティブ(否定語、否定文がない)の5つのポイントが入っていること

こんなにも細かいルールはあるのは、本書のSTEP6、STEP7に書かれているように、
この「宣言」によって「潜在意識の力」を利用し、「目的・目標を『発見』」し、
そして「目的・目標を『達成』」するためです。

本書を読んで、まずは第1日目に

「私は、毎日4行日記を書いている人間です」

という宣言から始めてみたいと思います。

◆目次

STEP1 所要時間一日5分の「日記術」
STEP2 4行日記って何?
STEP3 4行日記を続けることで身につくさまざまな力
STEP4  何はともあれ、4行日記を書いてみましょう
STEP5 実現効果を高める「宣言」の約束
STEP6 4行日記が導く目的・目標のある人生
STEP7 味方にすべきは潜在意識

Vol.063 「結果を出す人」はノートに何を書いているのか

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか.jpg『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』

(Nanaブックス)

美崎栄一郎著

2009年9月

 

  

こんにちは。小川晶子です。

花王で働く「スーパーサラリーマン」、
美崎栄一郎さんが本を出されました。

美崎さんは、「山の手の会」や「築地朝食会」といった
勉強会や交流会も開催され、テレビ・雑誌でも紹介されていますから、
ご存知の方も多いと思います。
ビジネスでもプライベートでも大活躍の美崎さんの秘密は、
「ノート術」にあったんですね。

本書では、美崎さんのノートの写真やイラストも含めながら、
仕事に活かすノート術を解説しています。

ノートは3種類。
1.メモノート
2.母艦ノート
3.スケジュールノート

これに付箋を組み合わせます。

どんな状況でも取り出せてスピーディーに書けるのが、小型のメモノート。
ちょっとしたアイデア、忘れないように記録しておきたい数字や
固有名詞などをこれにメモします。断片の情報をたくさん拾うのがポイント。

このメモを「母艦ノート」に集約していきます。
メモノートに書いたものは、切りはずして母艦ノートに
どんどん貼り付けていくのです。
断片的なメモをここで育てていくイメージです。

それから「スケジュールノート」。ノート型の手帳ですね。
いつでもどこでも持ち運びたいから、薄くて軽いことを重視しています。

母艦ノートとスケジュールノートはセットで、
いつも開きながら仕事をします。
常にスケジュールを意識しながら仕事ができるわけです。

ノートはどうしても検索性が悪いので、付箋をうまく活用します。
付箋の役割にも3種類あります。

日付を書いた「日付付箋」を貼って、締め切りを意識するタスク管理。
よく参照するページには「インデックス付箋」を貼って、
一発で開けるように。
今使っているページをすぐ開くために「しおり付箋」。

ノートに記録する効能は思った以上に大きいです。
美崎さんは「社会人のノートは忘れるために使う」と言っています。
あれもこれも、脳の中に記憶しておくことはできません。
脳の容量を圧迫して、新しい情報が入ってこなかったり、
発想できなくなったりしてしまう。
だから、アイデアはノートに書いていったん忘れるのです。
そして、あとから活用します。
ノートを鍵にして、記憶を引っぱり出し、育てていく。
うまく「鍵」にするために、付箋やさまざまな種類のペンやイラストを使う。
そういう工夫がまた、楽しいですね。

ノート術はビジネススキルです!
あなたも、本書を参考に、ノートを進化させてみませんか。

 

◆目次

ノートは仕事でどう使うのか?
仕事ノートの選び方・使い方
ノートを使った仕事術
ノートを使った時間管理術
自己投資のためのノート術
デジタルを使ったノート術
仕事ノートに使うお勧め文房具 

Vol.062 人生を変える!夢の設計図の描き方

人生を変える!夢の設計図の描き方.jpg『人生を変える!夢の設計図の描き方』
1年後に「自分らしい生き方」ができる方法

(フォレスト出版)

鶴岡秀子(著) 

2009年7月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?。

今日は、伝説のホテルを作っている鶴岡秀子さんの最新刊をご紹介しましょう。

つるちゃんこと、鶴岡さんの本を読んだり講演を聞かれたかたはご存じだと思
いますが、つるちゃんは、底抜けに明るい楽しい方です。彼女と話をしている
と、夢の実現にむけて走る人の輝きをいっぱい感じることができます。

今日の本は、そんなつるちゃんの夢の設計図のお話。

所詮、夢なんて持ったって・・・と冷めた気持になったことはありませんか。
確かに、いきなりイチローにはなれないし、思っただけで映画監督にもなれは
しません。しかし、誰でも夢は持て、そして、夢は実現できることを、私達は
心の底から信じる必要があります。

本書は、夢を実現するためのコツとマインドを、伝説のホテルのつるちゃんが
解説しています。「夢の設計図」をどう描けばいいのか、その「夢の実現」に
は何がいるのか・・・を、現在進行形の伝説のホテル事例を交えながら語って
くれます。

夢しか実現しない、夢だけが実現する
自分らしさが夢のキーワード
夢は人に話すと大きくなる
今を変えなければ未来は変わらない
今ある御縁を大切にする
人に与えられる自分になる

など、素敵なメッセージが読者の心にじわっと伝わってきます。

夢のステージは、人によって異なっていますが、その時々に勇気をもらえる言
葉がちりばめられています。

夢の持ち方、描き方、そして実現する方法など・・・私たちに、夢の一歩を進
みだすための勇気をくれる一冊です。これからのあなたにぜひ!


私がつるちゃんの初めてお会いしたのは、最初の本がでる少し前でした。とて
もおいしいランチをいただきながら、時の経つのを忘れてつるちゃんの話に気
きったのを覚えています。

以来、つるちゃんの生き方や存在は、僕の心のエネルギーのような感じです。
つるちゃんの言葉で、僕の心をもっとも揺さぶってくれたのは次の言葉でした。

『 すべては、自分を信じることからはじまる。』

そうなのだです。誰かが自分のことをどう言おうとも、他人の評価がどのよう
であっても、己が信ずる道を進む・・・。それは、なかなか難しいのだけれど
つるちゃんの言葉は、いつも僕の背中を押してくれました。

人生は自分の思い描いた通りになります。もっと自分を信じ、「私なら
きっとできるよ」と自分に言ってあげてください。そこから夢の一歩が
始まります。

今、つるちゃんは、伝説のホテルをつくるために頑張っている。順風満帆とは
いえません。無謀にも・・・というほうがあっているかもしれません。
でも、そこにあきらめない理由と強い意志がある限り、絶対に実現できる!と
つるちゃんは信じています。そして、数多くの応援団もそう信じていることで
しょう。

つるちゃんの素敵な夢を、いっしょに実現する仲間になれたことを、私は心か
らありがたいと思っています。よかったら、あなたも、一緒に、夢の片棒を担
ぐ一人になってみませんか。

その入口はこちらです: http://legendhotels.jp/dream/


お勧め度は、★★★★★+夢しか実現しない

 

◆目次

はじめに 『夢の設計図』がおりてきた
第1工程 『夢の設計図』の描き方
第2工程 設計図からはじめの一歩を踏み出そう
第3工程 夢を共有する仲間を集めよう
第4工程 夢の実現に向かって歩き続けよう
おわりに 誰だって夢を実現できる 

 

Vol.061 なまけもののあなたがうまくいく57の法則

なまけもののあなたがうまくいく57の法則.jpg『なまけもののあなたがうまくいく57の法則』(大和書房)

本田直之著

2009年7月

 

 

こんにちは。キアです。

この「なまけもののあなたがうまくいく57の法則」の表紙は、
ぶら下がったナマケモノの絵。

カバーの折り返しにはねころがるナマケモノ、裏表紙には膝を抱えて座った
ナマケモノがいます。

「なまけもの」とは、
・始められない
・続けられない
・だらだらしてしまう
人のことです。

本書の「はじめに」に書かれているのは、「なまけもの」と「面倒くさがりや」の
違いで、面倒くさがりやは自覚症状があるのに対して、ツケが長期的に少しずつ
膨らむため、自覚しづらいのが「なまけもの」だそうです。

また、本書ではそんななまけものを否定するのではなく、「ちょっとした工夫で
プラスに転換できる」「なまけものの対極の働き者であることは、必ずしも利点
ではなく、むしろ『工夫』という武器を持ったなまけものほうが有用な存在」と、
書いています。

本書は、なるべく怠けたいという思いを出発点に、いつも工夫しながら前に進んで
いく、「前進型のなまけもの」になるための法則を書いた本なのです。

まずは「なまけものであること」を肯定的にとらえていること自体が、
一般的な考え方とは違っていますが、本書で取り上げられている57の法則も、
自分が今まで考えていたことを覆すようなものが多くなっています。


例えばこんなこと。

■法則4:「やればできる」はウソ

 「やればできる」と考えているなまけものは自分の能力に過度な自身を持って
 いるせいで、ほとんど工夫を考えない。

 →「工夫せずに失敗」して、自己嫌悪に陥っているナマケモノの絵がキュートですが、
  まさに自分が「やればできる」と考えがちなので、読んでいてドキドキしてしまいます。

■法則5:優先順位でなく思いついた順にやる

 なまけものにとって大切なのは、とにかく「仕事をためない」こと。

 →たいていのビジネス書には、「日々の仕事に優先順位をつけて行うべき」
  ということが書いてあるものですが、本当に忙しいときには、優先順位を
  つける余裕すらなく、優先順位をつけようとするだけで疲れてしまうことが
  多いです。そこを本書に「思いついた順にやればいい」と言い切ってもらった
  ことで、気持ちが楽になりました。

■法則10:疲れたら「積極的」に休む

 残業に疲れて家に帰り、疲れたなあとソファに座ってだらだらとテレビを
 見続けていても、疲れは回復するわけがない。疲れたときに必要なのは、
 だらだらすることでなく、睡眠をとること。

 →「疲れて家にかえってだらだらし、なかなか寝る支度をしない」は、
  これもまた自分がやりがちなことですので、「明日からはさっさと寝よう」と
  思いました。

■法則27:同じ服をたくさんそろえる

 気に入ったべーシックなデザインの服は、同じものを何着をもつことで、
 着るときに迷うことがなくなる。

 →女性としては同意しかねるところもありますが、何種類服を買っても、
  「気に入ったものばかりよく着てしまってボロボロにする」ということは
  やりがちなので、こういう考え方もあるのだと新鮮に感じました。

■法則32:「気持ちのいいこと」を組み合わせる

 勉強したらケーキを食べる、豪華なディナーを食べる、と言った
 「自分へご褒美」作戦がうまくいかないのは、ご褒美そのものに問題があるから。
 「3ヶ月英語を勉強したら海外旅行にする」「走ったあとにサウナと水風呂に
 入ってさっぱりする」というような、行動とご褒美が直結する組み合わせに
 することで効果が上がる。
 
 →行動に連動させてご褒美の内容を考える、ということまで頭が回ったことが
  なかったので、この項目もまた新鮮でした。

■法則54:好きを仕事にせず、仕事を好きになる

 好きなことを仕事にするのは、狭き門であるし、仕事にしてしまうと好きなことを
 純粋に楽しむことが難しくなり、せっかくの「好きなこと」を失ってしまう。
 「いまの仕事を好きなる」ことの方がずっと簡単。
 いまの仕事を好きになるためには、仕事の出発点を外部からの動機付け(=やらされる)
 ではなく、「内部からの動機付け」にすることが必要。

 →この歳になっても「いまの仕事は好きなことじゃないのではないか」と
  悩むこともある自分としては、こころに響く言葉でした。


本書にかかれた57の法則は、「なまけもの」でも実践できるようにハードルが
それほど高くないものが多いので、読み終わったときには、「幸福ななまけもの」を
目指して、今日からでも実践していこう!という気持ちになります。

ビジネス書としては良心的な1000円というお値段もうれしい本です。

 

◆目次
1 発想を変えてみる
 ・なまけものである自分を認める
 ・あえて他人に流される
 ・努力と工夫を間違えない ほか
2 毎日の生活を変えてみる
 ・部屋の汚れをバロメーターにする
 ・常習性のある浪費に手を出さない
 ・雨が降ったら休む ほか
3 仕事のやり方を変えてみる
 ・メールは夜にチェックしない
 ・上司を利用する
 ・人に教える ほか

Vol.060 文章を書いて脳がいきいき若返る!

文章を書いて脳がいきいき若返る!.jpg『文章を書いて脳がいきいき若返る!』
(日本実業出版社)


米山公啓著

 

 (2009/7)

 

 

こんにちは。小川晶子です。

 

著者の米山公啓氏は医者であり、16年間でなんと
200冊以上も本を出版している方です。
医療エッセイ、医学ミステリー、医学実用書、
マンガ原作、脳活性化の本など。

本書では、ご自身の経験と医学的見地から
「書く」ことについて述べられています。

いかに文章を書くことが脳を刺激するのか、
そして、書くためには脳をどう使っていけばよいのか・・・。

脳の老化防止に最も有効なのは「頭を使うこと」ですが、
文章を書くのは、実は脳の広い範囲を使っているそうです。
「話す」ことももちろん脳を使いますが、
「書く」ほうがより広い範囲の脳を使います。

また、書くことは前頭葉にある「ワーキングメモリー」を使います。
ワーキングメモリーとは一時的に記憶を貯めておく場所のことで、
年とともに萎縮していきます。
文章を書くことで常にワーキングメモリーを使っていると、
容量が増え、記憶力はアップします。

ただし、簡単なメモ書きのようなものを書くだけでは、
あまり刺激になりません。

脳活性化を目指して書くなら、
より創造的な書き方をする必要があります。
単純作業ではダメなのです。

そして、楽しみながら書くことも重要です。
前向きに考えると神経細胞が増えて、
脳が活性化することが研究報告されているそうです。

これらを踏まえながら、楽しくできる文章トレーニングがあります。

たとえば、有名な絵画をほめるトレーニング。

「ゴッホのひまわりの絵を見て、感じたことを400字に
まとめてみましょう。絵画の専門知識は不要です。「ひまわり」
の筆遣いや黄色のバランスなど、写真を見て、自分が感じたまま
を書いてみるのです。10分以内で書いてください。」

私がやってみたところ、15分かかってしまいました・・・。
書くスピードは、脳活性化の一つの指標ですね。

さて、この例題のように絵をほめようとすると、
自分の表現力の拙さ、ボキャブラリーの少なさに気づきます。
気づくことが第一歩で、「言い表せなくて悔しい」「もどかしい」
体験をすると、自然といい表現にアンテナが立って、
「この言い方はいいな、覚えておこう」というように、
表現のストックができていきます。

ぜひ、本書を見ながらやってみてください。

 

◆目次
プロローグ 書くと記憶がよみがえる
第一章     文章を書くことはなぜ脳によいのか?
第二章     実践!脳を鍛える文章トレーニング
第三章     アイデアがひらめく脳のつくり方
第四章     文章をブラッシュアップしよう
第五章     ブログこそ新しい脳活性法
エピローグ 本を出したい人へのアドバイス

Vol.059 目に見えない資本主義

目に見えない資本主義.jpg

『目に見えない資本主義 Invisible Capitalism ~
経済学者が語らない資本主義の未来』
(東洋経済新報社)

田坂広志

2009/7

 

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?。

今日は、田坂広志さんの最新刊をご紹介しましょう。

従来の経済学では予見しえなかった資本主義の未来を語る啓蒙の書です。
弁証法をひもときながらの深い洞察と、日本文化のよさを再認識する鋭い世界
観から、資本主義の進化の先を感じさせてもらえる素晴らしい内容です。

本書は、田坂さんが参加された2009年1月のダボス会議(世界経済フォー
ラム)の議論の中から生まれました。温家宝、プーチン、クリントン、ゴアな
ど各国首脳や、ユヌスなどのノーベル賞受賞者などがそれぞれの立場から、直
面する世界経済の立て直しの議論が行れました。しかし、そこには田坂さんが
密かに期待していた議論は、残念ながら、ありませんでした。
唯一、田坂さんの琴線を捉えたのは、ジム・ウォリスというアメリカの牧師さ
んの言葉。彼の立てた"問い"だけだったのです。

それは・・・

我々が今、立てるべき問いは
「この危機は、いつ、終わるのか」
ではなく
「この危機は、我々を、どう変えるのか」
ではないか。

という発言でした。本書は、まさにこの問いに立脚した内容になっています。

経済危機を超えて誕生する「新たな資本主義」とは、どんな姿なのか・・・。

それは、不良債権の処理でも、信用崩壊の修復でも、経済指標の好転でもあり
ません。現在、私達の意識に深く浸透しているお金という価値観のみに依存し
た「グローバル資本主義」が内包する本質的な問題に向き合うことなのです。

世界的な経済不況と地球環境の悪化という人類の直面した問題の中で、私達が
なすべきことは何か、田坂さんはそのことを訴えています。
それは、一時の対処療法ではなく、従来の経済学が立脚していた「貨幣経済」
という土俵を超えた、パラダイムの転換こそが必要なのだと説かれています。

資本主義が土台とする「経済原理」、つまり、結局はお金が支配するんだとい
う考え方に、これから5つの大きなパラダイム転換が起きるといいます。

第一のバラダイム転換:「操作主義経済」から「複雑系経済」へ
第二のバラダイム転換:「知識経済」から「共感経済」へ
第三のバラダイム転換:「貨幣経済」から「自発経済」へ
第四のバラダイム転換:「享受型経済」から「参加型経済」へ
第五のバラダイム転換:「無限成長経済」から「地球環境経済」へ

の5つです。

サブプライムローンの深層、オバマのYes We Canが意味したもの、
CSRの落とし穴、民主主義の本質的意味、など、今ここにある世界の真相と
その先を感じることができます。

本書は、混迷の時代に灯をともし、経済不況から立ち直るだけではなく、私達
の社会が新たな進化をとげるための深い洞察が書かれています。社会の変化を
知るための知識の書ではなく、未来を感じる哲学の書として、読み進めたい一
冊です。

お勧め度は、★★★★★+資本主義の進化  です。

 

◆目次

第1話 これから資本主義に何が起こるのか

第2話 資本主義の未来を予見する哲学

第3話 「操作主義経済」から「複雑系経済」へ

第4話 「知識経済」から「共感経済」へ

第5話 「貨幣経済」から「自発経済」へ

第6話 「享受型経済」から「参加型経済」へ

第7話 「無限成長経済」から「地球環境経済」へ

第8話 「企業倫理」を身体化していた日本型経営

第9話 「見えない資本」を見つめていた日本型経営

第10話 「社会貢献」と「利益追求」を統合していた日本型経営

第11話 「主客一体」を追求していた日本型経営

第12話 「有限・無常・自然(じねん)」を前提としていた日本型経営

第13話 なぜ、日本型経営が復活するのか

Vol.058 ギスギスした職場はなぜ変わらないのか

ギスギスした職場はなぜ変わらないのか
手塚利男(著)/ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 (2009/3)

 

今回ご紹介するのは手塚利男著「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」です。

本書の中表紙には会社のビルを乗せた御神輿を、暗い顔をして担いでいる人々の絵です。

「どうせ言ってもムダ」「他人(他部署)の仕事に口出しすべきでない」「やっている
フリをしておこう」「仕事の仕方は上が決めるもの。下が何を言っても始まらない。」
「頑張っているのは俺だけ」と、彼らの気持ちがふきだしの中に書かれています。

絵の上に大きな文字で書かれているのは「こんな職場を変えよう!」という言葉です。

職場の「ギスギス」問題について書かれた本と言えば、去年ベストセラーになった
『不機嫌な職場』があります。

『不機嫌な職場』には、ギスギスした職場の例が、多数書かれ、そのひとつひとつに
「そうそうそう!!!」と切ないくらいに共感してしまう本でした。

ですが、『不機嫌な職場』は、ギスギスした職場の原因分析についてはよく書かれているの
に対して、最終章のギスギスした職場を変えるための方法については、経営者や上位の管理
職でないと実践は難しいのではないか、と感じました。

それに対して、本書「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」は、サブタイトルに
「たった一人からでも始められる『職場活性化』の方法」とあるように、経営者や管
理職に限定されない社員の個人レベルでの職場改革の「方法」について書かれています。

そのために、社員に共通するものの考え方や、行動パターンなどを表す「価値観」である、
会社の「風土」を変えよう、ということで、本書の第3章には、風土改革のための
「七つのフレームワーク」が挙げられてます。

■「カベ」を低くする

 「言ってもムダ」「弱みは見せられない」といった「心のカベ」に気づき、その
 気持ちを解きほぐす

■「情報」の流れと中身を変える

 情報交換の場を作る、「上から下へ」「下から上へ」しか流れなかった情報を、
「縦、横、斜め」とあらゆる角度から交錯するようにする

■人の「見方」を変える

 他人に対して貼っているレッテル、自分に貼られたレッテルをはがす

■思いをネットワークで「共有」する

 最初に二割の人と思いを共有し、それを六割の人に共感・共鳴してもらえるよう
 にする、共有仲間をネットワーク化する

■やり取りの「方向」を変える

 メールで一方的な指示ではなく、できるだけ「口頭」で指示をし、その際に「質問」を
 受け付けるようにする

■「制約条件」を疑ってみる

 制約条件を「本当に必要なのか、便利なのか」「業務に差し支えるのではないか」と
 いった視点で見直す。個人レベルでの変化からスタートさせる。

■「個」の主体性を高める

 「上からの支持は絶対」とむやみに受け入れるのではなく、上司は部下に主体性を
 持たせることを意識し、部下は自分の頭で考えることを意識する。


第4章の「ギスギスした職場がこうして変わった!」は、4社での風土改革の事例と
なっています。事例として取り上げられているのは、「いすゞ自動車」、大手精密
メーカーA社、計測機器メーカーB、大手製造メーカーC社です。

事例となっている会社が、ベンチャー企業でなく、いわゆる「日本的な会社」です。

ベンチャー企業を例にされると、「あそこは特殊な会社だから...」という先入観で
読んでしまいますが、本書ではそうでない分、3章で挙げられた七つのフレームワークの
理論のイメージを具体化させやすくなっています。

第5章「風土改革が成功する『秘訣』とは?」はまとめの章となっています。

この章では、

■風土改革とは、「人の気持ちを動かす」こと、そのためには、まずは
 「自分が変わること」そして、自分が変わったことによって「周囲の人が変わる」と
 いうシンプルな方法によって成り立っている

■「七つのフレームワーク」で自らが行動し、他の人をマネジメントでいる「変革型
 人材」を再生産できた企業が、風土改革に成功している。

■「議論する場」がないと改善の気づきも生まれない

■「立場が弱い人」ほど問題の本質を実感しやすい

などのことがまとめとして書かれています。

最後の第6章は「職場が活性化する『すごい仕掛け』」です。

風土改革のゴールとして

■職場に「対話」が溢れている

■「オフサイト・ミーティング」(特に議題を論じるわけでもなく、近況報告をしたり、
 今、取り組んでいる仕事のことを話したりするミーティング)が気軽に行われるよう
 になる

■会議で「議論」がされるようになる

を提案し、そのゴールを目指して個人レベルでスタートできる31の方法が、
土壌作り・種まき期・育成期の3つのステップに分けて紹介されています。

読み終わった時には、自分にも何かができるのではないか、と思わされる本でした。

キア

 

◆目次

第1章 なぜ、職場がギスギスしているのか?
第2章 ギスギスした職場が変わらない「本当の理由」
第3章 誰でもできる!風土改革「七つのフレームワーク」
第4章 実例 ギスギスした職場がこうして変わった!
第5章 風土改革が成功する「秘訣」とは?
第6章 保存版 職場が活性化する「すごい仕掛け」

 

Vol.057 資格試験の合格技術

資格試験の合格技術.jpg

『3000人の指導実績を誇る人気No.1カリスマ講師が教える 資格試験の合格技術』(マガジンハウス)

多田健次

2009/4

 

 

 

資格試験の勉強を始めるのなら、
まずは勉強法を学ぶのが一番いいです。
と、断言したい。

私もこれまで、簿記や英検、TOEICといった代表的な検定試験や、
社会保険労務士の資格試験を受験してきました。

自分の受験経験からも、「大事なのは勉強法」というのを実感しています。

勉強法が正しければ、最短距離で合格することができます。

本書は、11年間で3000人以上の指導実績を持つ
「カリスマ講師」多田健次さんによる、
資格・検定試験に特化した勉強法指南。

勉強の計画法や、マーキング・ポストイットの技術、
テキストの読み方、暗記の技術、本番前の過ごし方など、
具体的なヒントが満載です。


私が特に役立つと感じたのは、時間管理法について。

漠然と、「1000時間やるぞ!」と言っても現実的に無理かもしれません。
計画に狂いが出て、最後のほうの科目に手が回らなくなってしまう
可能性があります。

時間の管理はとにかく大切なんです。

多田さんの長年の指導経験から独自に考え出したという、
「現実的目標時間」算出法はとても参考になると思います。

24時間から睡眠時間と仕事・食事・休憩の時間を差し引き、
勉強中心でも支障がないか、余裕を持って勉強したいか等の
状態によって0.7~0.5の掛け率をかけるというものです。
まず、この計算法で勉強時間を出してみるといいですね。

また、巻末に日本で実施されているおもな検定試験一覧もあります。
不況を生き抜くため、人生をより豊かにするため、
受験してみたい検定試験が見つかるかもしれません。

資格試験・検定試験の魅力について、多田さんはこう述べています。

「自らの意志で好きなことに何度でもチャレンジでき、
その専門スキルを使って人の役に立てること」。

勉強するのもしないのも、すべて自分の意志。
頑張ればその分、新たな道が開けてくる可能性が広がります。

試験勉強はこんなふうに考えてやってきたいものですね。

小川晶子

 

◆目次

第1章     準備と計画の技術
試験の傾向を分析しよう
試験に関する情報を分析しよう
テキストや問題集は賢く選ぼう
「2対1対1」の法則
インプットとアウトプットを配分しよう
第2章     時間管理と集中の技術
中長期の時間管理をしよう
睡眠時間を管理しよう
1日を時間管理しよう
隙間時間を有効に使おう
集中するための3つの大前提
4つのスキルで集中力を高めよう
「心」と「集中力」をチェックしよう
第3章     合格する技術
マーキングの技術
ポスト・イットの技術
テキストを読む技術
テキストを繰り返し読み込もう
5回転サイクル暗記法
12回転サイクル暗記法
「読む」以外の暗記の技
問題集の利用方法
択一式試験の対策
記述式試験の対策
第4章     本番力を高める技術
ピークをいかに持ってくか
本番1週間前の過ごし方
試験当日、会場に着いてからすべきこと
試験中にやるべきこと
発表までの過ごし方

Vol.056 戦略キャンプ~2泊3日で最強の戦略と実行チームをつくる

戦略キャンプ.jpg『戦略キャンプ~2泊3日で最強の戦略と実行チームをつくる』(ダイヤモンド社)

松山雅樹(監修) 森田元・田中宏明・佐藤俊行(著)

2009/03

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?。

今日の本は、ひさびさに本格的だなぁと感心したお勧めのビジネス書です。

内容は、企業戦略を実行可能なものにするための「合宿経営」について書かれ
ています。

多くの企業が抱える根深い問題をどう解決できるか・・著者の経験と洞察をも
とにしたユニークで実践的ヒントがいっぱいあります。

ストーリー仕立の構成と、マインドマップによるリアルタイム議事録が、物語
をとてもリアルにし、かつ面白くしています。

日常で経験する会議やミィーティングでの本音と建前のせめぎ合いや、部分最
適か全体最適かといった矛盾する状況での心理描写が実に見事です。
あるある、そういう時って・・・と思いながら読めることでしょう。


物語の舞台は、創業50周年を迎えるアイバ包装という中堅企業。
中期計画で謳われた「事業のサービス化」と「海外事業の立て直し」は、
言葉ばかりで目標には程遠く及ばず・・・が現実だった。
危機感をもった社長は、営業企画部長の田尻に主要な部長を集めた合宿
を行い、打開策を策定するよう指示をだす。

それまでいくつかの難問を合宿で解決してきた田尻だが、今回のテーマ
は重すぎる課題だった。「やるしかない」と覚悟を決めた田尻を中心に、
問題解決の合宿が始まる・・・

部門を背負う部長たちとの格闘は、思うようには進まない。堂々めぐり
や、禅問答など微妙な空気も流れるのだが、あるときから裃を脱ぎ捨て
て、本音を出さざる得ない状況になっていく。


こんなストーリーが展開され、登場人物の心理描写が丹念に進められていきます。
まるで会議に参加しているような雰囲気にさせてくれるのは見事といえましょう。


合宿経営は、開催するほうも参加するほうもそれなりの覚悟がいります。本音
と建前のうごめく会議を、ほんとうに意味あるものにするには、理論と感情の
両面の納得できる合意が必要だといいます。合宿経営は、そういう場を意図的
に生み出す素晴らしいしかけ、ではないでしょうか。
「ギリギリで成立する合意こそ、戦略をやり遂げる力を生むのである」という
著者たちの考えは、とても納得性があります。

日常の会社(会議室)を離れ、雰囲気をかえて行う合宿には、独特の空気が流
れます。建前や立場を超えた本音のぶつかり合い、夜の部での融合など、さま
ざまな場面を経て、ひとつの方向を見出すプロセスこそが、戦略キャンプの醍
醐味かもしれません。

物語と解説がほどよくマッチした、すばらしい経営の書、といえましょう。
経営者やマネジメントの方にとってもお勧め!です。


お勧め度は、★★★★★+理論と感情  です。

 

◆目次

  第I部 会社を変える戦略キャンプ

  第II部 ケーススタディ 天下分け目の戦略キャンプ

  第III部 戦略キャンプ実践マニュアル

  合宿のノウハウとドゥハウ

Vol.055 藤田晋の仕事学

藤田晋の仕事学.jpg『藤田晋の仕事学』(日経BP社)

藤田晋(著)

2009/4

 

 

 

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する「藤田晋の仕事学」は、サイバーエージェントの社長、
藤田晋の著書です。

ベンチャー企業の社長の著書といえば、
派手しい成功譚的なものを想像してしまいますが、
この「藤田晋の仕事学」は、非常に生真面目でストイックな仕事論でした。

人生のうち大きな割合の時間を費やすことになる「仕事」について、
どんな心構えで臨むべきか、が語られているのです。

 第1章 職場に不満がある人に
 第2章 成長速度を上げたい人に
 第3章 円滑な意思疎通のために
 第4章 初めて上司になる人に
 第5章 自ら考え実現するために
 第6章 今すぐ結果を出すために
 第7章 オフにも成長するために

という構成となっており、各章には社会人になってまだそれほど年数が
たっていない人から、管理職世代までに向けたメッセージが
1項目3ページで書かれています。

この1項目3ページは、本書が「日経ビジネスアソシエ」の
連載の書籍化であるからなのですが、
通勤電車の中などで細切れの時間にも読みやすく、
また、読後に今自分に必要なメッセージの項目だけを読み返したい、
というときにも好都合です。

本書の中でも、特に印象に残ったのが、
第1章の「職場に不満がある人に」です。

・会社にいれば、必ず怒られるくらいに思って間違いありません。
 だからこそ、怒られたときは「これで、またひとつタフになれる」と
 いったように、前向きな方向にぜひ考えて欲しいのです。

・「人が足りない」と愚痴をこぼすよりも、「忙しくても人は増やせない」と
 いう前提で/どんなに忙しくても、前向きな気持ちさえあれば頑張れます。

「自分だからこの量の仕事をさばけけているんだ。
 会社にとって自分はかけがえなのない存在だ」だと気持ちを切り替えれば、
 モチベーションアップにつながりますし、よい人事評価を呼び込むと思います。

・上司に期待してはいけません。/仕事は好きで会社を辞めたくない、
 でも上司が嫌だということだったら、上司のモチベーションを上げるか、
 自分の地位を上げるか、究極的にはこの2つしか選択はないと思っていいでしょう。

・運悪くダメ上司の部下になった場合は、「ジャングルで突然迷子になった」と
 いうぐらいの苦境と考えてみてください。

 ジャングルで迷子になったら、それこそあらゆる手を使って脱出しようとしますよね。
 同様に、ダメな上司の部下になった場合は、その上司と離れるその時まで、
 ひとつひとつの問題を地道に解決していくしかありません。

・転職を考えるなら、まず「辞め時」をきちんと見極めることが必要です。
 転職によってキャリアをリセットしたくなるのは理解できますが、
 ここはあえて、不満がある時に転職を考えないことを私はお勧めします。

 と、いうように、どのように職場を変えていくかではなく、
その職場の中で、自己がどのような考え方を持つべきかについて書かれており、
現在の職場について悩んでいる人には心に響く内容となっています。

本書に書かれた「情熱を持たずに日々仕事をすることは、人生の時間の損失」という
言葉のように、仕事とは、それに対する考え方次第で人生を豊かに過ごすか、
不満ばかりをためて「時間の損」を続けて過ごすかが決まってしまうものだということを
教えられました。

◆目次

 第1章 職場に不満がある人に
 第2章 成長速度を上げたい人に
 第3章 円滑な意思疎通のために
 第4章 初めて上司になる人に
 第5章 自ら考え実現するために
 第6章 今すぐ結果を出すために
 第7章 オフにも成長するために

 

Vol.054 頭のいい人だけが知っているーお金を稼ぐ読書術

頭のいい人だけが知っているーお金を稼ぐ読書術.jpg『頭のいい人だけが知っているーお金を稼ぐ読書術』

(ビジネス社)

午堂登紀雄(著)

2009/07

 

 

 

読書術に関する本というのも、ずいぶん出ていますね。

「読書は手軽で効果的な自己投資である」というのは聞き飽きるほど
言われていることです。

その投資の成果が出ている人は、どんな読み方をしているのか?
気になるところ。

『頭のいい人だけが知っているお金を稼ぐ読書術』著者の午堂登紀雄氏は、
本書で述べている本の読み方をするようになってから、
価値観が変わり、行動が変わったそうです。
その結果、投資で資産3億円を築き、独立起業を果たし、出版を実現し、
世界が激変したそうです。

本書で述べている読書術は、本の選び方やテクニックもありますが、
追求しているテーマはこれ。

「思考をリストラクチャーする読書術」。

「本に書いてある情報を自分の脳にくぐらせ、
それまでの固定観念や偏った思考の枠組みを破壊し再構築し、
より付加価値のあるアウトプットができる思考体系や行動体系をつくる」

そうすることによって、問題解決力を高め、人の役に立てるようになり、
その結果「お金を稼ぐ」のです。

午堂氏は「複眼思考」の重要性を言っています。

「1つのテーマについて、異なる著者の本、立場の異なる著者が
書いた本を読むことが効果的です。これによって、偏見や先入観の少ない、
多様な視点を養うことができます。」

たとえば「会社は辞めろ」という本と
「会社は辞めるな」という本をセットで読む。

正反対の主張の本を読めば、複眼的な思考ができるようになります。

考えてみれば当たり前ですが、現実は自分の主張と合いそうな本を
選んで読んでいることが多いのではないでしょうか。

自分の思考に凝り固まっていると、大きな発展はありません。
自分の主張の正しさを確認するような読み方をしていても、
午堂氏の言う「お金を稼ぐ読書」にはならないでしょう。
反省する点が多々ありました。

午堂氏の本はすべて読んでいますが、
思考法がとても参考になります。

読書術を学ぶと同時に、
コンサルタントの問題解決思考法が学べる良書だと思います。

小川 晶子

 

◆目次

序章 速読や多読以外の方法は存在しないのか
第1章     読書はお金を生み出す道具
第2章     お金を生み出す読書の仕組み
第3章     頭のいい人が実践しているお金に換える読書の技術
第4章     お金を生み出すアウトプット読書法
第5章     高速大量インプットするコンサルタントの読書術
第6章     頭のいい人のお金のトレンドを読む技術

Vol.053 天使は歩いてやってくる

天使は歩いてやってくる.jpg『天使は歩いてやってくる』 (飛鳥新社)

犬飼ターボ(著)

2008/10

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?。

今日の本は、成功の秘訣を、ちょっとコミカルなタッチで紹介する物語です。

主人公は「オレ」と、パン屋さんをやりたいという無垢な少女「亜矢」ちゃん
です。ちょっとだけ、あらすじをご紹介しておきましょう。

 オレは、もと商社マンだったが、人間関係に耐えられず、ひきにこもり状態
 に至る。退社し社会の脱落者になったオレは、高校の同級生に紹介された別
 荘の管理人をやることに。そこは、ある成功企業のオーナーの別荘だ。
 ベンツにマセラティ、さらにシトロエンまである豪華な別荘。リビングの本
 棚にはビジネス書がびっしりあり、成功本だの、お金持ちになる本だの、リ
 ーダーシップの本だのが鎮座している。
 雑草の処理もなじんできたあるとき、そこに突然、素敵な少女が現れる。
 オーナーが著した成功本を読んで、著者に会いにきたんだという。
 オレは、天使のような素敵なその人をみて舞い上がり、自分はただの管理人
 だと本当のことがいえず、ついオーナーを装ってしまう。
 そこから、妙な偽者メンターとパン屋さんをめざす少女の付き合いが始まる。

 時折たずねてくる亜矢ちゃんに、オレは、宿題を出す。たとえば
 ・何かしてもらったら必ずお礼状を書くこと
 ・普段かかわっている人全員に、自分の長所、強みを聞くこと
 ・成功日記をつけること
 ・何かの感情が湧きおこったら、「私あこの感情を選んでいる」と口に出す
 ・人間には評価価値と本質価値があり、本質価値は変わらない
 などなど。

 素直な亜矢ちゃんは、オレの宿題をやりながら成長していく。オレは、オー
 ナーの本棚から仕入れたにわか知識で、アドバイスをしていく。

こんな感じの物語です。甘酸っぱい気持ちや、嘘をついていることの後ろめたさ
などがあいまって、物語は展開します。

下心まるだしのオレの心情が、面白ろおかしく描かれているのが楽しいですね。
もちろん結末は、読んでのお楽しみとしておきましょう。

ワクワク、どきどきしながら、成功の秘訣を学べるとっても楽しい本です。

お勧め度は、★★★★★+下心変換  です。

 

◆目次

  7月の訪問者
  偽者
  免疫力
  初レッスン
  連想ゲーム
  自分のリーダーになる
  好き貯金と成功日記
  マイナスの感情と付き合う
  お金と上手に付き合う方法
  夢をかなえる下準備
  あせりと不安と
  アドバイスをもらう
  キミのためなら
  旅立ち
  成功の中で
  ザリガニカレー

Vol.052 成功ハックス

成功ハックス.jpg『成功ハックス』 (青春出版社)

大橋悦夫(著)

2008/11

 

 

 

タイトルからして、本書は、書店のビジネス書コーナーの中では、
「成功本」カテゴリの棚に置かれることでしょう。

ですが、本書が一般的な(?)成功本と一味違うところは、
まず「はじめに」の章で、

「成功本」がはらむ問題、
「成功本」を手にする読者が抱える問題

=「読んだだけで終わってしまう」問題

=「知り得たことを行動に移す、という成功への第一歩を踏み出さないままに、
その場に踏みとどまってしまう」問題

について論じているところです。

この問題に対して、成功本を含め、500冊以上のビジネス書を読んできた著者は、
処方箋として「成功ハックス」(ハックスとは、「生活や仕事において
『気の利いた手段で、もっと快適に、もっと楽して、もっと効率よく』という方法を
追求していくこと」)を提案しています。

 「成功ハックス」の構成は、
 第1章 目標ハックス
 第2章 行動ハックス
 第3章 継続ハックス
 となっています。

「目標を持つ」「行動する」「継続する」というのは、どの成功本にも共通して
書かれていることですが、それを「快適に」「楽して」と言っているところが、
この本の特長です。

各章の「ハックス」としては、例えばこんなこと提案されています。

<目標ハックス>

 ■毎日5分だけ「やりたくないこと」と「やりたいこと」を書く

 →タイマーで5分のカウントダウンをしながら、
  「やりたいこと」「やりたくないこと」を手帳に書き、週に1度読み返す。

<行動ハックス>

 ■未来の自分に「やるべきこと」を思い出させる

 →任意の時間まで隠しておくことができるデジタル付箋ソフト
 「Stickies」(http://zhornsoftware.co.uk/stickies/)に
 「やるべきこと」を書き込み、それに取り掛かる日時を登録する。

  登録した日時にStickiesが表示されたら、「やるべきこと」に取り掛かる。

 ■時間の無駄遣いを減らす

 →会議室に、2時間だけバッテリーが持つノートパソコンを持ち込んで、
    なかなか取りかかれない仕事に取り組む。タイムリミットは2時間!

<継続ハックス>
 ■もらってうれしかったメールを携帯電話に入れておく

 →もらってうれしかったメールを自分の携帯電話に転送し、
    専用フォルダに保存する。落ち込んだときにこのフォルダのメールを
    読み返し、心を救って「継続する力」を取り戻す。

 ■継続のコツは"ちゃんとやらない"

 →・筋トレを週3回やるというのは、5種類用意した1つでもやれば、
     その日はやったということにする

   ・ブログで週2本記事を書く

  →何行かだけでも書いたら、その日は書いたことにする
 
    と、いうように、「無理をしていない」範囲にすること、
    きちんとやることにとらわれすぎないこと。

 ■明日の自分にバトンを渡す

 ・1日の終わりに「事実」「気づき」「教訓」「宣言」の4行日記を書き、
   そのうちの「教訓」Stickiesに書き込んで、翌日の朝に表示されるように設定する。

これらハックスは実践的で、ハードルが高いものではありません。

そしてなによりも「楽しそう」だからやってみたい、と思ってしまいます。

私は、まずは今すぐやれること、と思い、StickiesをPCにインストールしてみました。

著者のブログに書かれた本書の紹介文に、

「本書は読むための本というよりも使うための本といえます。
 僕自身、独立して最初に始めた仕事はマニュアルづくりでした。
   マニュアルを読んで勇気づけられたり感動したりする、という人は
   あまりいないでしょう。 

   でも、マニュアルを読んで知らなかったことを知ったり、
   欲しかった情報が得られたり、あるいは、正しいやり方を学べたり、
   ということはあるはずです。

 マニュアルは読むためのものではなく、必要に応じて使うためのものなのです。」

 とあるように、「使う」本として、本書を活かしてみたいものです。

キア

◆目次

序 章 成功のエンジンに点火しよう
01「成功本」に振り回されるな! 20
02 成功本から学ぶべき3つのポイント 30

第1章 目標ハックス
―― 1日5分の「書き出し作業」で最適なゴールが見つかる
01 毎日5分だけ「やりたくないこと」と「やりたいこと」を書く
02 ネガティブパワーを推進力に変える方法
03 達成できたことと、達成できなかったことをリストアップする など

 

第2章 行動ハックス
―― 効率よくドンドン成果が上がる「小さな実践」
07 やりたいことを少しでも早く実現させる技術
08 おもしろい本はあえて中断して情報の吸収力を高める
09 確実に血肉になる読書ハック
10 本の内容を質問文にして自分に問いかける  など

第3章 継続ハックス
―― ツール、ルール、スケジュールで楽しく続ける「仕組み」を作る
21 行動の道筋を明らかにして定着させる
22 習慣が長続きする3つの準備
23 習慣が長続きする3つのアクション
24 毎日必ずやっていることにもう1つ習慣を載せる
25 やり方のバリエーションを増やす
26 手応えが得られる仕組みでやる気アップ  など

Vol.051 人は勘定より感情で決める

人は勘定より感情で決める.jpg人は勘定より感情で決める(技術評論社)

柏木吉基(著)

2009/6

 

 

まず、このタイトルが好きだ。

ダジャレじゃないか!(笑)

「勘定より感情」って、何の話かっていうと「行動経済学」のお話です。

行動経済学とは、そもそも人は合理的な行動をとるとはかぎらない、
だからその非合理行動を研究してみよう、という学問です。

本書は行動経済学を、日常生活やビジネスシーンに結びつけながら、
わかりやすく解説しています。

「あ~、それ、あるある。」って大きくうなずくこと数十回。

例えば、あなたなら次のうちどちらを選びますか?
(A)今すぐに10,000円もらう
(B)1年後に12,000円もらう

私は、Aと答えました。

経済的には明らかにBのほうがトクです。
20%以上の利息がつく預貯金など、ほとんどないからです。
でも、多くの人がAと答える。
理論どおりにはいきません。

人間が時間の経過とともに価値を認識するときの割引率は、
金利に使われる割引率とは異なる性質を持っています。
人が感じる割引率は一定でなく、現在に近い段階でガクンと減り、
その後ゆるやかに減っていきます。

だから、今日の1万円のほうが価値が高く感じるんです。

でもこれも、人によって感じ方は違います。

夏休みの宿題を追い込みでやるタイプは、時間割引率が大きい人。
理論的には、今やってもあとでやっても、苦労は同じなんですがね。
こういう人はエンゲル係数(食費)も高いそうですよ。

うーん
どうやら私は時間割引率の大きい人ってことになるな・・・

それはさておき、
行動経済学って面白そうじゃありませんか?

客観的にデータを見て判断しているようでも、
実はバイアス(思い込み)がひそんでいることは往々にしてあります。

「人にはバイアスがかかる性質がある」と知り、
「それって本当?」と疑ってみることが大切なんですね。

小川晶子

◆目次

第1章 なぜ、売上アップにつながらない販促が正当化されるのか
第2章 S字の魔力がイエスマンを作り出す
第3章 ネガティブをポジティブに変える法則
第4章 愛着はムダ仕事の素?
第5章 若者はなぜ3年で辞めるのか
第6章 残業と先延ばしの経済学
第7章 「見た目が9割」で思考停止しないために

 

Vol.050 リーダーになる人のたった1つの習慣

Vol.50.jpg リーダーになる人のたった1つの習慣(中経出版)

福島正伸(著)

2008/10

 

 

 

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。お元気ですか?。

今日の本は、実話をもとにした感動の物語です。

ステージは、赤字が続く3つのカラオケ店。3人の若者がそれぞれの店の店長
として運営を任されます。武田、五十嵐、間宮の3人。

 武田勝也(31歳)は、一流大学を卒業後、外資系コンサルタント会社に
 勤務し、マーケティングに精通。自信家であり、緻密。失敗経験はゼロ。

 五十嵐あかね(29歳)は、大学卒業後、メーカーに勤務、企画部に所属。
 性格があかるく、常に前向き。発想豊か。

 間宮幸人(34歳)は、高校を卒業後、総務一筋。こつこつ努力型。人との
 つながりを何よりも大切にしている。

こんな3人が、取り組むプロジェクトとは、「赤字続きで回復の見込みのなく、
取り潰す予定のカラオケ店を、1年間だけ経営する」というものでした。

著者福島さん自身が、起業家支援のメンター(柴田)として登場します。

柴田が30年以上にわたっておこなってきた経営者養成スクールを卒業した3
人は、このプロジェクトを聞いて手を挙げてきたのでした。参加の条件は、今
の会社を辞めること。背水の陣で臨まなければなりません。

本書は、この3人が様々な壁にぶちあたりながら成長していく感動物語です。

赤字続きで腐った思いを抱くスタッフとの出会い、人を育てることの難しさ、
離れる部下の気持ち・・・、一筋縄ではいかない問題に、読者も共感しながら
読み進むことになります。えー、そんなことになっちゃうわけ?みたいなどん
底の壁が幾重にも押し寄せてくる展開は、はらはらどきどき。

すばらしい気づき、そして感動・・・本書は、とてもたくさんのメッセージが
もらえることでしょう。

どんな企業にも通じる大事なものが、見えてくる素敵な本です。

3人は、苦境に際し、さまざまなメッセージを柴田から受け取ります。
その素敵なメッセージをちょっとご紹介しておきましょう。

 「上司が持っている権限とは、部下よりも先に困難に挑むことができる、
  という権限だよ」

 「君は今、試されてる。だからそんなときこそ、君自身をまず信じなさい。
  自分を信じたとき、他人を信じることもできるようになるんだよ」

 「あきらめない限り、人生には成功しかないんだよ」

 「夢は、すべての過去に意味を与える」

 「どんな仕事であっても、そこから得られる最高の報酬は、感動である」

 「人は罰によって、行動するふりをし、信頼によって、自ら行動します」

 「信頼とは、相手がどうかではなく、自分が相手をそのまま受け入れる
  覚悟ができているかということです。別の表現をすれば、自分が相手と
  一生涯付き合う覚悟をするということです。」

戦略とかシステムとか仕組みだけでは、組織は動きません。(動くふりをする
だけ)そこには、何か、人の心のケミストリーを動かすものがいるのですね。

そのヒントが、この物語にはたくさん隠されています。

お勧め度は、★★★★★+感動の共鳴箱  です。

◆目次

 スタッフとの出会い
 リーダーの戦略
 人を育てる教え
 離れる部下の心
 アイデアの他に必要なもの
 かたくなな理由
 C店、どうなる?
 殻を破る
 仲間を救う
 泣いた赤鬼

Vol.049 会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ

Vol.49.jpg

会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ(毎日コミュニケーションズ)
齊藤正明 (著)
2009/2

 

こんにちは。キアです。

「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」というタイトル、
そして帯に書かれた「世界同時不況の今、読むべき『修練の書』」という
キャッチコピーのインパクトが絶大な本です。

「マグロ船に乗せるぞ」と言えば、借金取りの脅し文句の定番(?)のようですが、
民間企業の研究所に勤務する会社員であった、本書の著者の齊藤正明氏は、ある日、
上司に「マグロ船に乗ってこい」と、命じられます。

マグロの鮮度保持剤の研究開発のためには、マグロの全てを知ることが必要

→マグロ船に乗るべきだという、上司の無茶な論理に、気弱な著者は逆らうことができず、
  40日以上のマグロ船生活をおくることになったのです。

そんな経緯で著者が生活を共にした、マグロ船の漁師たちのセリフは名言の宝庫でした。


■「マグロを捕りに行くとき、一番大事なことは、『決める』こと」

 →マグロが捕れるかどうかは、じっくり考えてもすぐに決めても、結局、確率は50%。
    だったら早めに決めて、決めた回数を多くすれば、漁ができる回数も増やせる。

■マグロが捕れる日も、捕れない日も、漁師のやる気は変わらない

 →「いいことが起きたら喜んで、嫌なことが起きたら暗くなる。
     それじゃ犬と同じ。人間は、感情をコントロールできるもの」

■5時間かけて仕掛けた針に、マグロが1匹もかからなくても嫌にならない

 →「できることを全てやった後に、マグロが捕れるかどうかは海が決めること。
    陸の人たちは、人間がどうにもできないことまでなんとかしようとするのが、
     疲れる原因」

■「船に乗るまで、毎日生きているのが楽しかったか?」という質問に対し、
   「どちらかというと辛かった」という著者へ漁師の言葉

 →「『毎日がつらいです』なんて、毎日メシが食えているやつが言うかい!」

■怪我の治療も機械の修理も自分たちで出来る漁師たちに対して、「自分は何もできない」と
  言った著者への漁師の言葉 

  →「『自分はスーパーマンだ!』と思いすぎるから、現実とのギャップに苦しむ。
     最初は『自分は何もできないダメなやつだ』と認めることから、一歩ずつ、
      自分が得意だったり、好きなことを磨くんだ」


あまりにも出来すぎというか、漁師たちがいいセリフをいいすぎなんじゃない?とも
思ってしまいますが、他に誰も助けてくれない海の上で、何十日も同じメンバーで顔を
つき合わせて生活するマグロ船漁師は、ストレスをためずに生きる術を知っている、
と言われれば、説得力を感じます。

実際にマグロ船に乗るのではなく、この本を読んだだけでは
「会社人生で必要な知恵が全て学べる」まではいきませんが、
仕事に行き詰まりを感じたときに、元気が出るような気持ちになる本です。

◆目次

第1章 海の男はストレス知らず
第2章 海と向きあえば自分がわかる
第3章 海の男は仕事を楽しく変える
第4章 マグロを釣るために必要な考え方、ものの見方 
第5章 基本に忠実であれ! 時に大胆かつ賢くふるまえ!
第6章 マグロ船で学んだ 人を活かすコミュニケーション術

 

Vol.029 道は開ける

道は開ける道は開ける(創元社)
デール カーネギー (著), 香山 晶 (著)
1999/10

こんにちは。キアです。

今までは、近年に出版されたビジネス書ばかりを取り上げてきましたが、
今回は、自己啓発書界の古典・元祖とでも言うべき本を取り上げてみます。

著者のデール・カーネギーが生まれたのは、1888年。なんと今より2世紀も前、
19世紀生まれの人なのです。

そして、本書「道は開ける」が出版されたのは、1950年代。

そんなにも古い本ながらも、今でもAmazonの売り上げランキングで100位台です。
日本国内だけでも累計売り上げは200万部以上だそう。そして、Amazonでの
レビュー数が101件もあり、評価平均が☆5つという高評価の本でもあります。

近年の日本のベストセラー自己啓発書は、ページに対して字数がそれほど多く
なく、図やイラストが多用されていたり、重要なところは太字で書かれていた
りしている本が多くなっています。

読書があまり得意でない人にとってもハードルが低く、本を読みなれている人
でしたら1時間もかからずに読みきれてしまうような工夫がされているのです。

それに対して、この「道は開ける」は、一応、第1部~第8部の各部の最後の
ページにその部の「まとめ」が書かれているあたりは、近年の自己啓発書のよ
うな工夫となっていますが、ページを開くと、とにかく文字がびっしり。図も
イラストも一切ありません。

読書があまり得意でない人の場合は、ページを開いたとたんに挫折してしまう
可能性もあります。(このメルマガを購読しているような皆さんは、きっと
「読書が得意でない人」ではないと思いますが)

しかも冒頭の「本書から最大の成果を得るための九ヶ条」には、各章を二回づ
つ読めだとか、精読し終わった後も毎月読み直せだとか、大変なことが書かれ
ているのです。

この九ヶ条をきっちり守ることは出来なくても、途中で疲れて事例はいくつか
飛ばして読んでしまったとしても、とにかくこの本を一度読んでみて欲しいと
私は思います。


著者のデール・カーネギーは、夜間学校の成人クラスで教師をしていた際に
「悩みごとは人間の直面する重大問題の一つなのだから、『悩みごとの解消法』
について教えるべき」と考え、当時入手できる悩みについての本全てに目を通
しました。

それらの中に自分のクラスでテキストとして使えそうなものが無かったため、
みずから書いた本がこの「道は開ける」なのです。

この本に書かれた「悩みごとの解消法」のうち、まず最初に書かれているのは、
第1部第1章のタイトルともなっている「今日一日の枠の中で生きよ」です。

未来に不安を感じて、現在の生活から逃避したり、過去の出来事を公開するあ
まり、現在を傷つけてはならない。「過去と未来を鉄の扉で閉ざせ。今日一日
の枠の中で生きよう」と、書かれています。

また、第2部「悩みの分析と解消法」では、悩みごとを分析することについて
書かれています。

この第2部の中の、第5章は「仕事の悩みを半減させる方法です。この章では、
仕事上の障害を克服し、悩みを半減させる方法が書かれています。

それは、以下の4つの質問を適用することです。

 1.問題点は何か
 2.問題の原因は何か?
 3.いくとおりの解決策があって、それはどんなものか
 4.望ましい解決策はどれか?

このメルマガを読んでいるみなさんの中でも、「仕事の悩み」を抱えている人
は多いのではないでしょうか。

本書に引用された言葉によると、「悩みに対する戦略を知らないビジネスマン
は若死にする」のだそうです!「悩み」は心臓病、頭痛、高血圧、あげくの果
てには虫歯の原因ともなるのだそう。

若死にしないためにも、ぜひこの本を読んで、悩みに対する戦略を身につけて
ください。

そして、本書ラストの一文に
「皆さんにも本書を熟読されることをお勧めしたい。常にベッドの脇において、
各自の問題に応用できる箇所には線を引いておくとよい。その部分を研究史、
利用しよう。本書はいわゆる『読む本』ではない。新生活に進むための『案内
書』なのである!」

と、書かれているように、「座右の」ではなく、「枕元の」カーネギーを初め
てみてください。

◆目次

1 悩みに関する基本事項
2 悩みを分析する基礎技術
3 悩みの習慣を早期に断とう
4 平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法
5 悩みを完全に克服する方法
6 批判を気にしない方法
7 疲労と悩みを予防し心身を充実させる方法
8 私はいかにして悩みを克服したか―実話三十一編

Vol.028 「もえビジ」- 会計RPG 密室の女子大生会計士 藤原萌実(角川書店)

もえビジ 『もえビジ』- 会計RPG 密室の女子大生会計士 -(角川書店)
藤原萌実 (著) 山田真哉(監修)
2008/11

みなさん、こんにちは。松山真之助です。

またまた山田さんにはやられました。会計本の新たな地平を切り開く、ユニー クな本が誕生しました。会計RPG(ロールプレイングゲーム)です。 しかも、なんと著者は架空の人物(女子大生会計士の萌ちゃん)なのです!

プロローグで張られた伏線、いきなり舞台にあげられる本篇、そして種明かし というすばらしい構図に、読者は、引き込まれるように読み進むことになるで しょう。夜遅く帰宅して、ふとページをめくったのが大失敗。やめられなくな ってしまったのです・・・。(笑)

なにしろ、ページをめくる楽しさを存分に味わえる工夫が、随所に凝らされて いるのです。(おそらく、山田さんも、本書を作るときは楽しくて仕方がなか ったことでしょう)

会計の入門書とはいえ、その本質に迫る質問と答えは、読み手に爽やかな感動 を伴って納得感を与えてくれます。そうだったのか!と。

本書の背後にある意図は、「会計の知識ではなく智恵をつけよう、ビジネスな んて知識じゃなくて考え方のほうが重要なんだから・・・」ということです。

本書で得られる、「目からウロコの会計センス」は、たとえば・・・

 会計とは、記録して集計して分析すること。(仕組み力)
 経営は、目先ではなく、未来の売上を考える(経営力)
 売上は、史上最強の資金調達手段。(経営力)
 過去の出費は、未来の判断材料に入れない。
 過去の出費を埋没原価という。(視点力)
 毎月の出費は12倍(1年分)、60倍(5年分)するクセを。(計算力)
 あらゆる経済活動はインフラがあってはじめて成立する。(構造力)
 会計で大事になのは、未来の立場で損得を考える未来視点(想像力)

などです。

さらに、萌実の「格言っチャオ」にも見逃せないフレーズがあります。例えば

 「稼ぐこと」と「やりたいこと」を足したのが「働く」っていう意味よ。

 ポイントを2つに絞るのが今の流行よ。(3つじゃ、長い~)

などなど。比較的薄い本でありながら、なかなか奥が深いのであります。

さて、物語のステージはこんな感じです:

 ビジネスパーソンのためのワンポイント会計講座
  ~これであなたも会計が好きになる~  を担当することになった藤原萌実ちゃん。会計士研修中の身という立場上  先輩のいうことを聞かざるをえない。先輩から押しつけられた面白みのな  い会計資料で講義に立つことになる。  

 一日研修の終盤、休憩のあとに戻った大教室で異変がおきる。  真っ暗な教室に、藤原萌実ちゃんが閉じ込められてしまうのだ。  そこでは、見えない何者かに11の質問を受けることになる。  答えられないと出られない、しかも人質に取られたカッキーと生徒たちが  危ないというという恐ろしい状況に・・・陥る。

 ここから会計的でありながら、実に面白い質問が押し寄せてくる。

 たとえば

  汝に問う。カラスの被害で困っている町がある。どちらの薬を   開発すべきか? 予算上、どちらか一方しか開発はできない。
  1)カラスが死んでしまう薬
  2)カラスが近寄らない薬 

 などなど。

最後のフィナーレは、もう「まいりました!」です。 どんな結末がまっているか、ぜひ、皆さんもお試しください。

山田さんの生み出した女子大生会計士、藤原萌実が、著者としてリアルな世界 に躍り出る、とてもユニークな本。さらに、ページをめくる楽しみと面白さを 工夫したRPG方式のとっても面白い本です。

お勧め度は、★★★★★+犯人はおまえだ!  です。

◆目次
プロローグ
STAGE 1 「汝はこれから我が出す問いに答え続けるか?」
STAGE 2 不要なレシートを入れる箱
STAGE 3 カラスの被害で困っている町
STAGE 4 よくおごるAさん、よくおごられるBさん
STAGE 5 完成してもほとんど使われない道路
STAGE 6 会社を大きくしたいとき
STAGE 7 1瓶400円で買った酒を割った
STAGE 8 増えなかった給料
STAGE 9 1円を笑う者は1円に泣く
STAGE 10 スーツ2着目は1000円
STAGE 11 万引き対策
STAGE 12 汝は我の正体を如何に思う?
あとがき
解説
萌実の格言っチャオ!ちょいムズなおまけ

Vol.027 「仕事はストーリーで動かそう」川上徹也(クロスメディア・パブリッシング)

仕事はストーリーで動かそう 『仕事はストーリーで動かそう』(クロスメディア・パブリッシング)

川上徹也(著)
2008/11

人間は太古の昔から、物語が大好き。 世界中、どの民族にも語り継がれている神話や昔話があります。

何か伝えたいことがあれば、ストーリーとして語ることが一番有効なのです。

「嘘をついてはいけません」 と言われるのと、 嘘をついたがために、信じてもらえなくなってしまった「オオカミ少年」の ストーリーを聞くのとでは、心の動かされ方が違います。

教育の場面では、ストーリーは使えそうだなぁ。 でも、仕事ではどうやって使うの?と思うかもしれませんね。

それが、この本。 『仕事はストーリーで動かそう』に書かれています!

ストーリーをうまく使うと、営業力、交渉力、企画力、プレゼン力、 コミュニケーション力など、色々な分野の実力がアップできるんです。

例えば、営業においては、得意先を主人公にしたストーリーを作って シミュレーションする。 上司とのコミュニケーションにおいては、 上司にこまめに報告や相談をすることによって、 自分のストーリーに参加してもらう。

こうやって考えると、とても楽しいではないですか!

ストーリーは、語るだけではないんです。 あえて、不完全にして、参加できる余地を残すこともできる。 ストーリーをどうやって作って、どうやって使うか? 考えるだけでワクワクします。

仕事で使うストーリーは、小説や映画などと違って、 できるだけシンプルで短く、わかりやすいものが良いそうです。

この本に書かれている「ストーリーの黄金律3要素」をご紹介しましょう。 最低限これを知っておくと、ストーリー作りがしやすい、 人類共通の感動のツボです。

1. 何かが欠落している、もしくは欠落させられた主人公
2. 主人公が何としてもやり遂げようとする遠く険しい目標・ゴール
3. 乗り越えなければならない数多くの葛藤・障害・敵対するもの

うんうんうん。 いつものパターンだ! わかっているのに、ハマるんですよね。感動するんですよね。 主人公に感情移入して、応援してしまう。

自分ブランドや、商品やサービスを、この3要素に当てはめてみると どんなストーリーができそうでしょうか?

楽しみながら仕事力をあげる「ストーリー」を作ってみませんか?

◆目次
はじめに ストーリーを上手に使えば、仕事はすべてうまくいく
第1幕 なぜ、今、"仕事にストーリー"なのか?(理論編)
 1 人間にとってストーリーは必要不可欠なもの
 2 ロジックを超えたストーリーの力
 3 「仕事はストーリーで動かそう」がうまくいく理由
 4 これがストーリーの黄金率だ!
第2幕 こんなストーリーが人の心をつかんだ!(実例編)
 1 ストーリーで商品はこんなに輝く
 2 ストーリーで企業はここまで変わる
 3 ストーリーでリーダーはカリスマになれる
 4 ストーリーで感動を呼ぶプレゼンテーションに
第3幕 で、具体的にどうすればいいの?(実践編)
 1 仕事をストーリーで動かす方法
 2 ストーリーで「得意先」を動かす
 3 ストーリーで「上司」を動かす
 4 ストーリーで「部下」を動かす
 5 ストーリーで「消費者」を動かす
 6 ストーリーで「商品」を輝かせる方法
 7 ストーリーで「会社」「店舗」「個人」をブランディングする方法
 おわりに

Vol.026 「ワークライフアンバランスの仕事力」田島弓子(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

ワークライフアンバランスの仕事力 『ワークライフアンバランスの仕事力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

田島弓子(著)
2008/11

【アンチレバレッジ?!】

皆さま、こんにちは! シカゴのサラリーマン書評家、早川ノブです。

今週ご紹介するのは、マイクロソフト日本法人元営業部長、 田島弓子さんが説く仕事術、『ワークライフアンバランスの仕事力』です。

・「人生=仕事」でもいいじゃないか!

・アドレナリンが噴き出るくらい、本気でハマることで、仕事を面白くやりがいのあるものにする。

・限られた時間で、「中身の濃い」、「質の高い」仕事を「どれだけ多く」できるかを追究する。

こうした考え方を、本書では「ワークライフアンバランス」として 提唱しています。

「ワークライフアンバランス」というチョット不思議な言葉とは裏腹に、 仕事のノウハウや考え方、そして仕事そのものへの向き合い方など、 本書で語られている内容の一つ一つは非常にまっとうで、 ビジネスパーソンなら身につけておきたいものばかり。

じっくり腰をすえ、仕事に打ち込むことが苦手な 効率偏重主義な方、短期的利益思考の方に加え、 20代のビジネスパーソン全般に是非読んでもらいたい一冊です。

ところで・・・

出版元のディスカヴァー社のブログディスカヴァー社長室ブログ ( http://d21.boxerblog.com/discover/2008/11/post-436f.html ) をご覧になった方は既にご存知かもしれませんが・・・

実はこのご本の著者、田島さんの旧姓は「本田」。

そう、総計70万部突破のレバレッジシリーズで著名な、 あの本田直之さんの奥様なんですね(驚

本田さんの「レバレッジ」と正反対である 田島さんの「ワークライフアンバランス(=アンチレバレッジ?)」。

ご夫婦で出版されているというだけでもスゴイことですが、 さらに意見が全く逆という点には興味を引かれずにはいられませんね(^^

◆目次

はじめに
PART1 "アンバランス"のススメ
PART2 アドレナリン出っぱなしの「アンバランス働き術」3つのルール
PART3 キツイ仕事にハマる!
PART4 もっと仕事が面白くなる!「超・アンバランス働き術」~さらに本気編
PART5 キャリアアップもアンバランスに!

Vol.025 「勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan」勝間和代(毎日新聞社)

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan 『勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan』(毎日新聞社)

勝間和代(著)
2007/1

 「カツマー」と呼ばれる熱狂的ファンを持つ、勝間和代さん。

勝間和代さんの名を世にとどろかせたのは「無理なく続けられる 年収10倍 アップ勉強法」という、勉強法についての自己啓発書です。

 勝間和代さんのその他の著書には、効率化についての「効率が10倍アップす る新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」や、フレームワーク思考につ いての「勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力」、自立した女 性になる方法についての「勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイ ド」などのベストセラーがあります。

 なので、勝間和代さんと言えば「自分を変える技術」についての本を書く人 だというイメージを持っていました。

 ですが、この「勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan」は、一味違 います。「自分を変えよう」ではなく、「日本を変えよう」なのです。

 最近、勝間和代さんの著書をはじめとする勉強本がブームとなっていますが、 本書によると、この勉強本ブームとは、

 「気がつくと課せられるバカみたいな長時間労働、死ぬほどの残業から逃れ るためには、生産性を上げなければならない。そのためには勉強をしなければ ならない」

 という気持ちからくるものだそうです。

 第1章「若い人が暗い国」では、人々がそんな危機感を持ってしまう、そんな 「やばい」状態の今の日本について書かれています。

 「高度成長はもちろんのこと、バブルもよく知らない」世代である、若い人 たちが「悲観的で将来への不安が強い」のは、日本というシステムの制度疲労 が原因とのこと。

 そして、そんな日本を変えていくための提言が、1章には書かれています。

 第3章「女性が産める、働ける国へ」は、男女共同参画についてや、少子化対 策について論じられています。この3章には、「子育ては『自尊心(Self-Esteem)』 を満たすこと」だと書かれています。

 「自尊心が強くないと、何か不幸があったり、会社でトラブルがあったりす ると、ものすごく自分を責めて落ち込んでしまいます。ところが、子どもとい るだけで、気持ちが立ち直ります。子どもは、少なくとも絶対的に親のことは 信頼してくれていますし、自分が時間や気持ちなどのリソースをかければかけ るほど、愛情や自身の成長で返してくれる存在です。そうすると、自然に対応 する親である私たちの自分の自尊心も強くなります。」

 とのこと。

 これは、「なぜ、子どもを育てることが良いことなのか」という質問に対し て、今まで読んだり聞いたりしたことがあるどの説明よりも、説得力があるも のだと感じました。

 最終章の「勝間和代の日本を変えよう 15の提言」では、
 (1)全体を変えるための3つの提言
 (2)男女共同参画・少子化対策のための8つの提言
 (3)ワーキングプア・貧困対策のための4つの提言
 の3部構成となる15の提言がされています

 どの提言も、綺麗事に終わらず、実際的です。特に(2)の男女共同参画・少 子化対策の提言に、その傾向が強くなっています。

 この提言からもわかるように、本書は、自己啓発を自分の内側に向けるだけ でなく、自分の外側---「日本という国」を変えていく方向に向けた本となっ ているのでした。

 時にはこのように、自分の外側を変えていくことに目を向けた本を読むこと で、さらに自分を変えていけるのではないでしょうか。

◆目次

1.空前の若年失業率、日本はなぜ若者が暗い国になってしまったのか。
2.「男女共同参画」は、女性だけのためではない
3.二大異色対談
4.ニューヨークで考えたポスト資本主義

Vol.024 「トップコンサルタントがPTA会長をやってみた」三谷宏治(英治出版)

トップコンサルタントがPTA会長をやってみた 『トップコンサルタントがPTA会長をやってみた』(英治出版)

三谷宏治(著)
2007/12

みなさん、こんにちは。松山真之助です。

今日は、KIT(金沢工業大学大学院虎ノ門キャンパス)主任教授の三谷宏治 さんの本をご紹介しましょう。

三谷さんは、KIT大学院教授でもあり、戦略コンサルタントでもあり、また 共育者でもあります。教育者ではなく共育者と書くのは、意味があります。教 え育てるのではなく、共に育つ者というスタンスです。

子を持つ親は、子供にいろんなものを期待します。集中力、忍耐力、向学心、 協調性、語学、スポーツ、音楽・・・。こうして書き出してみると、親の気持 ちは、期待の塊ですね。

ところが、そんな期待を背に受けた子供も、学校を出て社会人になると、なぜ か「発想力」なんてものを期待されはじめます。予想外です!

考えてみると、子育て熱心の親は、後々に期待されることになるこの発想力を 錆びつかせる努力を一生懸命しているのかもしれません。

本書は、子供の教育(著者は共育と命名)に関して、現在の常識からいくと対 極にあるかのような、ユニークな思想とヒントを提示しています。

三谷さんの定義によれば、「発想とは、自由で自立的な意思が、多くの観点か ら見抜いた真実を、さまざまに組み合わせたものの発露である」となります。

発想力、クリエイティビティといった言葉は、ビジネスパーソンに求められる 大切なスキルのひとつ。しかし、子供のころには、それほど意識されない。む しろ、ひたすら親の常識にそって、塾に通わせ、習い事させ、世間の常識と尺 度の範疇で抜きんでることを求められる。 ここに大いなる矛盾が潜んでいるのでしょう。

著者から発せられる下記の問いは、なかなか深いものがあります。

 希少な幼年期(幼稚園、保育園、小学校)に、塾や習い事で鍛え上げること  は、本当に将来の発想力を伸ばすことにつながるのだろうか?

「ヒマ(時間的自由)」と「貧乏(手段の制限)」と「仲間(インタラクショ ン)」が子どもの創意工夫を生み出し、未来の発想力につながる・・という仮 説のもと、著者の育児体験、PTA会長の経験、そしてプロフェッショナルな コンサルタントの世界の知見を駆使しながら、その検証を提示しています。

本書の魅力は、、「なぜだろうの心」を刺激するさまざまな問いかけと、「限 界は自分の中にある、それを突破しよう」といういくつかのエピソードではな いでしょうか。

たとえば、何故だろう(好奇心)のところでは、

  なぜ、貯水タンクは円柱状なのか
  なぜ、1分は60秒なのか
  なぜ、夜空は暗いのか
  なぜ、空気は透明なのか (←Thinkで読んだ方もいるね)

など大人も、うーむと首をひねる問いがあります。 大切なことは、その問いの答えをしっていることではない。それを考える力、 考え抜く力こそが大切なのだ、と三谷さんは言います。

小学校のPTA会長として、親や子供に発せられた、ユニークな挨拶(メッセ ージも実に楽しいものがあります。

変わるべきは親、私たちであり、それは自分のためでもあり、子供たちのためで もある。子供のなぜだろうの好奇心と自立の心を育むブレーキにならないよう、 気をつけたいものですね。

大いなる刺激と、変化のきっかけをもらえる素晴らしい本です。

お勧め度は、★★★★★+素朴な疑問  です。

◆目次

はじめに

PART1 子どもたちから奪っているもの・与えるべきもの
 第1章 「発想」への条件 子どもはヒマな方がいい
 第2章 本当のコミュニケーション 日本サッカー協会の10年戦略
 第3章 真に与えるべきもの 「自立」と「なぜだろう」の心

PART2 子どもの前に、まず親が変わる
 第4章 何を身に付けるべきか 「常識」に囚われない心
 第5章 「なぜだろう」の心 決めつけず多面的に考える
 第6章 限界は君のうちにある きのうの自分より高く

PART3 子どもたちへの接し方、伝え方
 第7章 学びへ導くために 共に学び 共に問う
 第8章 共に学ぶために 学校へ行こう

あとがきにかえて 亡き父へ

参考図書

Vol.023 「コストゼロで人脈と売上を増やす仕事の仕組み」(ビジネス社)

コストゼロで人脈と売上を増やす仕事の仕組み 『コストゼロで人脈と売上を増やす仕事の仕組み』(ビジネス社)

平野友朗(著)
2008/10

【メール力がビジネスを制す】

この世にメールというツールがなかったら・・・

原稿を郵送して、
「あれ、どうなりましたか?」って電話して、
「どれですか?」
「あれですよ、1週間前に送ったんですけど」
・・・って考えただけでもオソロシイ。

私はメールがなければ仕事ができません。
このメルマガを購読している皆さんもそうだと思います。

でも、ビジネスメールについてきちんと学んだことはないと思いませんか?

メールを学ぶ機会がないまま、友人に送るような調子で書いてしまったり、 あちこちの文例集の寄せ集めでおかしな文章にしてしまったりしながら、 自己流でメール作法を身につけているのが実際のところではないでしょうか。

本書はメールの専門家として有名な平野友朗氏が、 基本的なマナーから文例集、仕事の効率を上げるメールの使い方、 売上と人脈を作ることのできるメールについて書いています。

「メール力がビジネスを制します。」と平野氏。

メールの時代だからこそ、手書きのハガキを・・・という風潮も ありますが、実はまだまだメールを活かしていないのかもしれません。

手書きのハガキをいただいた時は、わざわざ書いてポストに投函してくれた ということに嬉しさがあるのですが、もっともっと幸せな気分になるメール をいただくこともあります。

逆に、マナーを無視したひどいメールを送ってしまっている人がいるのも事実です。

メールで損をする人もあり、得をする人もあり。

相手の心を動かすメールを送ることができる人は、 売上も人脈も2倍、3倍と増えていくに違いありません。

また、「返信するときは文面をすべて残したほうがいいですか?」 「メールの件名は○○の件とするのが一般的ですか?」 といった「誰にも聞けないメールマナーQ&A」も便利。

なんとなく自己流から、自信を持ったメール作法へ!

◆目次
はじめに
序章 メールの基本を押さえて「仕組み」をつくる
1章 知的生産を実現する仕事の仕組み
2章 GoogleをビジネスパートナーにするGmail活用術
3章 その他大勢から抜きん出るコミュニケーションの仕組み
4章 ひと手間かけた好感度アップの仕組み
5章 売上と人脈をつれてくる営業の仕組み
6章 ひと味違うメールが書ける「文例・フレーズ集」
7章 誰にも聞けないメールマナーQ&A
おわりに

Vol.022 「自分で奇跡を起こす方法」井上裕之(フォレスト出版社)

自分で奇跡を起こす方法 『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版社)

井上裕之(著)
2007/1

【いかに生きるか】

皆さま、こんにちは! シカゴのサラリーマン書評家、早川ノブです。

今週ご紹介するのは、「クチコミだけで1万ダウンロードを記録した 感動のスピーチ」を書籍化した一冊、『自分で奇跡を起こす方法』です。

不慮の事故によって「植物状態」になってしまった妻。 突然つきつけられた悲惨な現実に対し、苦しみと悲しみの中で もがきながらも、妻の回復を信じて必死に看病する著者。

本書は、著者がこの想像を絶する経験を通して 得た学びから、人生において大切なこととは何か、 そして人はいかに生きるべきかを伝える一冊です。

ある日突然、幸せな日々が目の前で崩れ去る。 それまで当たり前だと思っていたことが失われる。 それは誰にも起こりうるという事実を本書は教えてくれます。

そうした事実を「頭」ではなく、「心」で認識したとき、 いかに生きるべきかを深く考えさせられます。

あえて今回は書籍の内容には深く触れませんが、 自分自身だけでなく、自分に繋がる大切にしたい 「誰か」がいる方には是非読んでもらいたい一冊です。

最後に、少し長くなりますが、本書の「あとがき」で 紹介されていた詩が印象深かったのでご紹介します。

=『最後だとわかっていたなら』(ノーマ・コーネット・マレック作)=

明日が来るのを待っているなら 今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたら あなたは今日を後悔するだろうから

微笑や 抱擁や キスをするための
ほんのちょっとの時間を どうして惜しんだのかと

忙しさを理由に その人の最後の願いとなってしまったことを
どうして してあげられなかったのかを

だから 今日
あなたの大切な人たちを しっかりと抱きしめよう

そして その人を愛していることを
いつでも いつまでも大切な存在だということを
そっと伝えよう

「ごめんね」 や 「許してね」 や
「ありがとう」 や 「気にしないでね」を
伝えるときを持とう

そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから

=以上=

◆目次
・はじめに
・第一章 人生を変えた瞬間
・第ニ章 奇跡の瞬間
・第三章 引き寄せる瞬間
・第一章 成長する瞬間
・おわりに 最後の瞬間
・謝辞

Vol.021 「成功本50冊「勝ち抜け」案内」水野俊哉(光文社)

成功本50冊「勝ち抜け」案内 『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(光文社)

水野俊哉 (著)
2007/1

近年、ベストセラーのランキングを見ていると、「成功本」と言われる本が 多く入っています。例えば、ドラマにもなった150万部突破の大ベストセラー 「夢をかなえるゾウ」も、ストーリー仕立ての成功本です。

でも、こんなに成功本が花盛りですと、限られた時間の中でどの本を読んで いいのか悩みますよね。

この「成功本50冊『勝ち抜け』案内」の第1章は、著者の水野俊哉氏の、短い 自伝のような文章。会社経営に行き詰った水野氏は、「私は成功本をちゃんと 読んでいなかったから失敗したのだ」と、いうことに気づき、そして第2章で は、著者が家にこもって読んだ、なんと50冊もの成功本についての紹介がされ ています。

50冊の成功本の紹介は、

 ・基本データ(一言まとめ&5項目の点数評価)
 ・著者プロフィール
 ・本書のナナメよみ
 ・本書の勝ち抜け案内
 ・こんな誤読をしてはいないか!

と、全てが定型フォーマットで、一冊につき2ページで紹介されているので、 非常に読みやすくなっています。

紹介されている本は、定番成功本の「金持ち父さん、貧乏父さん」や、「7つ の習慣」、近年のベストセラーの「年収10倍アップの勉強法、「夢をかなえる ゾウ」、ちょっと変わった本では「宇宙が味方する経営」、え?これって成功 本に入るの?と思う本では「いつまでもデブだと思うなよ」、などなど。

そして、最後の3章で書かれている、多くの成功本に共通する成功の法則と、 各法則の解説がまた素晴らしい。

<成功法則ベスト10>
 10位 とにかく成功本を読む
 9位 「時間」「お金」「人間関係」「健康」を管理する
 8位 お金に興味を持つ!
 7位 夢・目標を立てて紙に書く
 6位 人生の意義を考える
 5位 「目的」と「原因」と「結果」の世界を知る
 4位 失敗を恐れない
 3位 ポジティブシンキングに徹する
 2位 周りに感謝する
 1位 必要な知識を身につけて、行動する

この10項目と解説を読んだだけでも、かなりの満足感です。

まとめの3章さえ読めば、もしかしてこの50冊は読まなくてもいいのでは?など とも思います。50冊分、読んだ気になれて、この本の定価はたったの1,000円。

なんてお得なのでしょう?と、一瞬そんな考えが頭をよぎりましたが、成功法則 の最初に書かれているのは、「とにかく成功本を読む」です。

この本で興味を持った本は、入手して読んでみるとよいと思います。私もこの本 を読まなければ、タイトルも知らなかった何冊かの本を読み、得るものがありました。

今年の8月に出版された、続編の「成功本51冊もっと『勝ち抜け』案内」もあわせ ると、紹介されている本は101冊。

101冊の中から、みなさんに素敵な本との出会いがありますように。

◆目次

1.成功本で本当に成功したある人物の物語
2.成功本50冊「勝ち抜け」案内
3.成功本を無駄に読まないための成功法則ベスト10
おわりに
巻末付録
目標別!成功本マトリックス図
ビジネス書ベストセラー1997-2007

Vol.020 「未来を予見する「5つの法則」」田坂広志(光文社)

未来を予見する「5つの法則」 『未来を予見する「5つの法則」』(光文社)

田坂広志 (著)
2007/1

みなさん、こんにちは。松山真之助です。 今日は、田坂広志さんの『未来を予見する「5つの法則」』をご紹介します。

私たちが学校で習った歴史の中には、大きな転換期が幾度も登場しました。パ ラダイムがガラリと変わる時代の波を、遠い視点から眺められるところが、歴 史の面白さだったのかもしれませんね。今私たちのいる現在も、政治、経済、 ITなど様々な面で大きな転換の波がいくつもきています。

本書は、そうした世界のパラダイムの変化を、弁証法的視点で読み解きながら、 未来を予見する本です。

これまで田坂さんは著作や講演で、弁証法的思考法を分かりやすく解説されて いました。本書は、さらに分かりやすく、そして深く、弁証法というフィルタ ーを通した未来予見の旅にいざなってくれます。

冒頭にこんな言葉があります。

未来は予測することはできない。しかし
未来を予見することはできる。

この意味は、具体的な予測(concrete prediction)はできないが、弁証法的思 考を使い、大局的な予見(macroscopic foresee)はできるということです。 本書は、大きな流れを見る力、大局観を養うための本です。未来予測の科学で はなく、未来予見の哲学の本なのです。

さて、本書で語られる世界発展の法則は、つぎの5つ:

 螺旋的プロセス
   世界は、あたかも、
   螺旋階段を登るように、発展する。

 否定の否定
   現在の「動き」は、
   必ず、将来、「反転」する。

 量から質への転化
   「量」が、一定の水準を超えると、
   「質」が、劇的に変化する。

 対立物の相互浸透
    対立し、競っている者同士は、
    互いに似てくる。

 矛盾の止揚
    「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。

5つの法則は、それぞれ、非常に分かりやすい事例を交えながら展開されてお り、なるほどぉーとうなずきながら、なんともいえない醍醐味を味わえます。

最後の「これから起こる12のバラダイム展開」では、経済、政治、社会など に加え、宗教観、文明論まで広がる哲学の道を歩くことになり、読み終えるこ ろには、深い感慨に浸ることになるはずです。

僕が最も心に響いたのは「矛盾の止揚」の法則。これは、他の4つの法則の根 底をなす大事な法則なのです。

世の中には矛盾がいっぱい。しかし、それを「解消」したときではなく「止揚」 したとき物事は発展する。だから矛盾こそは、事物の発展の原動力だという ものです。

そう考えると、僕たちの周りにいっぱいある矛盾した状況は、歓迎すべきこと なのかもしれませんね

マネジメントも、その本質は「矛盾のマネジメント」だといいます。割り切っ てしまうのは簡単。しかし、それでは発展は望めない。 では、どうすればいいのか・・・

 どちらか一方を否定するのではなく、両者を肯定し、包含し、統合し  超越することによって、より高次元のものへと昇華していく。

そのことが大切と説かれています。矛盾を受け入れ、正面から受けとめること こそ、私達の成長のステップとなるのですね。

「矛盾あり、また楽しからずや!」 ということでしょうか。

あなたも「弁証法的思考」(Dialectic Thinking)の旅に、ぜひ。

お勧め度は、★★★★★+大局観  です。

◆目次
序話 未来を予見する鍵は、「弁証法的思考」にある。
 弁証法の「5つの法則」
第1話 世界は、あたかも、螺旋階段を登るように、発展する。
 第1の法則 「螺旋的プロセス」による発展の法則
第2話 現在の「動き」は、必ず、将来、「反転」する。
 第2の法則 「否定の否定」による発展の法則
第3話 「量」が、一定の水準を超えると、「質」が、劇的に変化する。
 第3の法則 「量から質への転化」による発展の法則
第4話 対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる。
 第4の法則 「対立物の相互浸透」による発展の法則
第5話 「矛盾」とは、世界の発展の原動力である。
 第5の法則 「矛盾の止揚」による発展の法則
第6話 弁証法的思考で予見する未来
 これから起こる「12のパラダイム転換」
 これから、コミュニケーションとイノベーション、
 経済と社会、民主主義と文化、人生と価値観、
 宗教と科学、そして、文明に、何が起こるのか。

Vol.019 「名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方」鈴木康之(日本経済新聞出版社)

名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方 『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』(日本経済新聞出版社)

鈴木康之(著)
2007/1

【書くこと以上に難しいこと、それは読んでもらうことである】

ブログ、メルマガ、ホームページなど個人が簡単に メディアを持つことができ、携帯メールも含めれば 誰もが毎日何かしら文章を書いている時代です。

芸術的な文章は書けなくてもいいけれど、 「読み手に伝わる文章」を書く能力は、ゼッタイあったほうがいい。

その「読み手に伝わる文章」を書くために、 広告コピーから学ぶというのはどうでしょう。

本書は、今年7月に出た書き下ろしの文庫本。

感動を呼ぶ、うならせる、共感させる名作コピーの数々と、 それを解説する鈴木康之氏の素晴らしい言葉たちがつまった珠玉の書です。

鈴木康之氏は40年にわたりコピーライターとして活躍されている方で、 サスガ、読む人の心をつかみます。 名作コピーも素晴らしいけど、解説も素晴らしいのです。

文章を書くときの心構えとして最も重要なことを1つ挙げるなら、

「文章は書くものではなく、読んでもらうもの」。

これを鈴木氏はこうやって解説します。

「いい文章ほど書くのは簡単ではありません。難儀なことに、書く こと以上に難しいことがありまして、それは読んでもらうことです。 とくに当世暮らしの中に、見て楽しむ、見て理解するメディアが発 達していますので、みんな文章を読むことが少なくなっています。

(中略)

書いたものは最後まで読んでもらえるように工夫して書かなければ なりません。その工夫が難しい。けれども、そこが文章を書くこと のポイントです。」

とてもわかりやすく、テンポがよく、楽しい文章になっていると 思いませんか。

さて、広告コピーになぞらえた、楽しい文章トレーニング法をご紹介します。

朝日新聞に二年半も休みなく毎日連載された 「楽天トラベル」の広告、スナフキンシリーズをご存知の方も多いでしょう。

「ヒトは露天風呂でサルになる」
「すっぴんで飲む。もう怖いものなし」
「日常でたまった疲れは、日常でとれないと思う」

といった一言と、スナフキンのイラストの広告です。

鈴木氏は提案します。

「二年半とは言いません、今日から一年で十分、自分自身の ことについて、つまり「私」のことをいろいろな視点から 短くて面白い文章で書き続けてみませんか。」

これを手帳に書いていったら、とても面白いのではないでしょうか。

◆目次
はじめに 文章への入り口
文章は書くものではない 読んでもらうものである
第1部 話の中身
読む人のために、自分のためにソントクで書く
第2部 表現の方法
気持ちで書けばちゃんと伝わる
第3部 話の見つけ方
書き上手になろうと思うな 聞き上手になれ
第4部 発想の方法
人と同じことを思い 人と違うことを考えよ
第5部 基本は説明力
モノ、コト、ココロ 万事、説明の世の中
第6部 勉強の方法
いい文章は幕の内弁当のようである

Vol.018 「自分をグローバル化する仕事術」天野雅晴(ダイヤモンド社)

自分をグローバル化する仕事術 『自分をグローバル化する仕事術』(ダイヤモンド社)

天野雅晴(著)
2007/1

【自分の世界を広げる】

皆さま、こんにちは! シカゴのサラリーマン書評家、早川ノブです。

今週の一冊は、70万部を超えるレバレッジシリーズ著者 本田直之さんをして「このルールを知らないと3年後サバイバルできない」 と言わしめた注目の書『自分をグローバル化する仕事術』です。

近年、外資系企業の進出、個人の労働観や生活スタイルの変化など、 日本を取りまく労働環境は著しく変化し、価値観も多様化しつつあります。

一方、かなり以前から移民や一時滞在者が世界中から集まり、 世界に先駆けて多様化を迎えた社会があります。

米国シリコンバレーです。

本書は、このシリコンバレー在住30年の著者が、数多くの成功者から学び、 そして自分自身も試行錯誤を繰り返した末に導き出した「多様化社会で成功 するための20のルール」を下記5つのカテゴリに分けてまとめた1冊です。

・コミュニケーションのルール
・判断と実行のルール
・目的達成のルール
・自分磨きのルール
・チャンスをつかむルール

以前から当メルマガを購読されている方はご存知かと 思いますが、私は現在 米国シカゴに在住しています。

私の勤務する会社は日系企業ですが、同僚の9割はアジア系、アフリカ系、 中南米系、ヨーロッパ系など世界各国にルーツを持っています。

私自身、この多様なルーツを持つ人たちと働き始めてから約2年半になり ますが、いまだに「日本の常識」と「世界の常識」が異なることを感じます。

本質は、日本と世界と、どちらが優れているかという議論ではなく、

「世の中には『様々な価値観』が存在しているという事実を認識すること。 そして、その人たちと『共存』し、より良い社会を築いていくために、 個人としても『自立』しなければならない」

ということです。

本書で紹介されている全てのルールを貫くメッセージは、 まさにこの本質の部分なのです。

『自分の世界を広げる』

これは、もはや「意志」で為すことではなく「義務」として為す レベルまできているのかもしれません。

読者に多様化社会でどう生きるかを考えるキッカケと 知識を与えてくれる本書。

時代が本当に変わってしまう前に、ぜひ読んでおきたい1冊です。

◆目次
・はじめに
・第1章 コミュニケーションのルール
・第2章 判断と実行のルール
・第3章 目的達成のルール
・第4章 自分磨きのルール
・第5章 チャンスをつかむルール
・あとがき

Vol.017 「成功はゴミ箱の中に」レイ A.クロック(プレジデント社)

成功はゴミ箱の中に 『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社)

レイ A.クロック(著)、ロバート・アンダーソン(著)、野崎稚恵(翻訳)
2007/1

こんにちは。キアです。

前回までの2回では、日常の仕事の中で役にたつビジネス書をご紹介しました。 今回は、少し趣向を変えて、経営者の自伝をご紹介したいと思います。

「成功はゴミ箱の中に」は、マクドナルドの創業者、レイ・クロックの自伝です。

「もうこんな歳だから・・・、何かを始めるには遅いんじゃない?」というセリフ への反論として、「でも、カーネルサンダースが、ケンタッキーフライドチキンを 始めたのも、60歳過ぎてからだったし!」と言っていたのですが、「成功はゴミ箱 の中に」を読んだことによって、「レイ・クロックがマクドナルドをはじめたのも、 52歳だったし!」というのもレパートリーに加わえることができました。

一般的に経営者自伝というのは、キレイ事の羅列でお説教風になってしまったり、 どこかのビジネス書で聞いたことがあるようなフレーズの引用ばかりだったり、と いうことも少なくありません。

しかし、この「成功はゴミ箱の中に」は、他の経営者自伝とは一線を画してします。 強烈です。

業務用ミキサーの営業マンをしていた52歳の時に、マクドナルドを始めたいうこと 自体も、強烈なエピソードです。ですが、それ以上にレイ・クロック氏自身のキャ ラクターが強烈です。

例えば、 「私は怒りに燃えていた。私のオフィスの八階を打撃練習用に改造し、私の杖を三 人の男たち(レイ・クロックの気に食わないビジネス案を出したマクドナルドの役 員たち)に食らわしてやりたかった。」

「多くのウスノロたちがすでにベラベラとしゃべっているもう一つの失敗について、 仕方ないので話すとする」

というような表現、一般的な創業者自伝には決してでてこないようなものです。 60代になっても恋をし、一目ぼれで結婚したり離婚したり、と、劇的な人生を送っ っています。

そんなレイ・クロック氏の個性で、読み物としても十分楽しめる本です。それだけ ではなく、もちろんビジネス書としての側面もあります。

お客様に対する姿勢の話、失敗を乗り越える力の話、仕事が一番面白いという話な ど、「世界を変えた企業」であるマクドナルドを育てた精神について勉強になりま すし、明日の仕事への元気と勇気がわいてくる思いです。

本書の帯に 「ユニクロ、ソフトバンク『成長の教科書』初公開 これが僕たちの人生のバイブ ル!柳井正・孫正義」と書かれているように、両氏にとってこの本はバイブルだっ たそうです。

柳井正氏による前書き、孫正義氏による「おわりに」、付録1として両氏の対談、 付録2として柳井正氏の「レイクロックの金言、私はこう読む 事業の作り方・市 場の捉えかた法則7」が載せられています。

この付録部分の完成度も高く、「成功はゴミ箱のなかに」は1冊で本編と付録部分の 両方を楽しめる、非常に豪華な本となっています。

◆目次
チャンスを逃すな
仕事はハンバーガーの肉だ
セールスの極意
売上げを伸ばす
ストレスに打ち勝つ!
契約の落とし穴
フランチャイズシステム
成功の方程式
知りたいことはゴミ箱の中に
キャッシュフロー
取引先とともに成長する
理想の組織
トップは孤独である
ヒット商品の作り方
球団買収
やり遂げろ!

Vol.016 「頭のキレる人になる大喜利式発想脳トレ-ニング」吉岡英幸(こう書房)

頭のキレる人になる大喜利式発想脳トレ-ニング 『頭のキレる人になる大喜利式発想脳トレ-ニング』

吉岡 英幸 (著) / こう書房
2008/8

みなさん、こんにちは。松山真之助です。今回から、このコーナーに参加させ ていただくことになりました。よろしくお願いします。

今日は、吉岡英幸さんの『大喜利式発想脳トレーニング』をご紹介しましょう。

吉岡さんは、プロフェッショナルファシリテーターとして、セミナー・講演な どで、会議の効率アップや発想の質向上などを目指した活動を繰り広げている 方です。

私も一度、吉岡さんのファシリテーションセミナーに参加したことがあります。 脳みそが弾むのが感じられる楽しいセッションでした。

本書は、吉岡さんが研修会などで活用されている大喜利という方法で、発想力 をぐんと伸ばしましょうという本です。

最近、発想力とかクリエイティブなど、ロジカルシンキングの世界とはまた違 う脳みその使い方が、注目されていますね。

左脳と右脳、論理とひらめき・・・そんな対比の中で、発想力は、とかく右脳 の活動とされがちですが、そうではないようです。むしろ、左脳と右脳が相互 に繋がる化学変化の中でこそ、発想力は鍛えられるようです。

本書は、発想力の鍛え方を知ると同時に、いっしょにエクササイズができる楽 しさがあります。その方法がつまり「大喜利」というわけです。

TVの長寿番組「笑点」にちなんで、さまざまな切り口でお題が出されます。

 ○ 論理的思考力を鍛える大喜利
 ○ 直感的発想力を鍛える大喜利
 ○ 瞬発的発想力を鍛える大喜利
 ○ 解決思考発想力を鍛える大喜利
 ○ 表現力を鍛える大喜利

私が一番面白いと思ったのは、瞬発力を鍛える大喜利コーナーです。今までに ない4字熟語を創りましょうというお題です。

大喜利マスター(吉岡さん)の回答例はこれ:

 不正不出: 企業の不祥事を決して表にださず、企業内で隠ぺいすること

食品関係で不正が続いた世相を映した楽しい作品ですね。

こういう面白いのに触れるとがぜん血が騒いでしまう私(笑)、ちょっと捻り だしてみました。

 情恩動物: 情に厚く、恩義を大事にする温かい人柄を表現する言葉
 熱決会議: ノリで大事なことをきめちゃうミーティング
 軽営目標: すぐに達成できるデキレース的な軽めの経営目標
 臨機応援: 友達のチャンス(機会)や危機に臨んで、応援すること

おっと、このへんでお後がよろしいようで・・・。

皆さんも、この本読んで、知恵熱出してみませんか?。 そして、そこからビジネスのクリエイティビティへのヒントを拾ってみたいも のですね。

お勧め度は、★★★★★+座布団1枚 です。

◆目次

序章 発想力を鍛えるのに、なぜ大喜利なのか?
第1章 アタマに汗をかいてみよう 論理的思考力を鍛える大喜利七題
第2章 ひねくれアタマで考えてみよう 直感的発想力を鍛える大喜利七題
第3章 ひらめきはアタマの瞬発力 瞬発的発想力を鍛える大喜利七題
第4章 アタマひねって一発解決 解決思考発想力を鍛える大喜利七題
第5章 言葉一つで人を動かす 表現力を鍛える大喜利七題

Vol.015 「コールドリーディング ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術」石井裕之(フォレスト出版)

コールドリーディング ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術 『コールドリーディング ニセ占い師に学ぶ! 信頼させる「話し方」の技術』

石井裕之(著) /フォレスト出版
2008/7

【詐欺師のテクニックを学んだらどうなる?】

「詐欺師」と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?

ニュースで結婚詐欺や投資詐欺などの話を聞くと、

「ナンデそんなこと信じちゃったの!?いかにも怪しいではないか!」 と思ってしまいますが、

私は考えが浅かったです。

実は、

詐欺師とは、"騙しのプロ"ではなく"信頼させるプロ"なのです。

「この人は信頼できる人だ」と思わせることができれば、 そのあとの騙しの技術そのものは稚拙だったとしても、 相手は簡単に騙されてしまうもの・・・。

彼らはイキナリ騙しているのではなく、その前に信頼を積み重ねています。

本書はニセ占い師やエセ霊能者たちが使うコールドリーディングの テクニックを、「人から信頼してもらう技術」として学ぶことを目的に 書かれています。

営業であれコンサルティングであれ、恋愛であれ教育であれ、 すべてのコミュニケーションはまず「相手に信頼してもらう」ことが 重要ですよね。

ちなみにコールド(Cold)とは、「何の下準備もなく、その場で」、 リーディング(Reading)とは「占う、心を読む」という意味。

つまり「コールドリーディング」とは、 言語的・心理的テクニックを使い、 何の準備もなく「初対面の相手の心を読み取っているように見せる」

ことです。

ひょっとするとあなたは、

人から相談を受けたり、アドバイスを する機会があるのではないでしょうか?

親身に話を聞き、いいアドバイスをしたいのに なかなかうまく伝えることができず歯がゆく思うことがありませんか?

そういうあなたがこの本を読めば、 コールドリーディングのテクニックは 絶大な威力を発揮するはずです。

で、

どんなテクニックなの?とお思いかもしれません。

実は上の文章もコールドリーディングの基本、"ストックスピール" を使っています。

ストックスピールとは、 誰にでも当てはまるような漠然としたことを、 あたかも相談者の個人的事実を言い当てたかのように提示すること。

「プライベートのときには、仕事のときとは逆の性格が出たりしませんか?」 「自分に厳しいほうですね?」 「読まなきゃいけないと思っていながら、まだ手をつけずにいる本が  ありますね?」

・・・

当てはまります。

いわゆるあるあるネタです。

本書に載っている、これらあるあるネタとその解説を読むだけでも、 面白い!

しかし、忘れてはいけません。大切なのは目的です。

お客様やパートナー、上司や友人に、信頼してもらい、 安心してもらった上で伝えたいことを言う・・・

仕事でもプライベートでも役立つ「コールドリーディング」、 楽しみながら学んでみてはいかがでしょうか。

◆目次
第1章
ニセ占い師の裏テクニック!
"コールドリーディング"とは?
第2章
コールドリーディングの基礎テクニック
"ストックスピール"を完全マスター
第3章
"ライトハンドシステム(RHS)で
あなたも今日から本物のコールドリーダーになれる!

Vol.014 「フォーカス・リーディング」寺田昌嗣(PHP研究所)

フォーカス・リーディング 『フォーカス・リーディング』

寺田昌嗣(著) / PHP研究所
2008/8

【費用対効果を最大化する一手】

皆さま、こんにちは!早川ノブです。

今週の一冊は、8月上旬の発売開始以降、アマゾンランク上位をキープし、9月 1日現在でも「速読法」部門で1位、「ビジネス実用」部門で2位にランクイン している人気速読本 『フォーカス・リーディング』です。

多読ブームを呼んだ本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』、勝間和代 さんが自著で紹介して以来、受講者が引きもきらさないという速読法の一つ、 『フォト・リーディング』。

昨年来、多読・速読はブームとなっており、 その需要は拡大の一途をたどっているように見受けられます。

社内外を問わず、競争が激しい世の中になってくるにつれ、ますます既存の知 識だけ、過去を踏襲するだけ、行き当たりばったりの学習だけでは、打ち勝つ ことが困難になってきています。

そのため、賢人や達人、著名な経営者等の血と汗と涙の歴史の上に体系化され た「知識」を自分の中に吸収すべく、日々多くのビジネスパーソンたちがビジ ネス書に手を伸ばしています。

「しかし、本を読みたくてもいかんせん時間が無い!」
「仕事を夜遅くまでやっていたら疲れて本など読めない!」
「どんどん良さそうな本が発売されているが、とても追いつけない!」
「一冊でも多くの本を読んで仕事に生かしたい!」
「せめて、もう少し速く本を読めるようになれればいいのに!」

と、皆さんはこれまで一度でも思ったことはなかったでしょうか。 私はしょっちゅう思っています(苦笑

こうしたビジネスパーソン達の切実な想い(焦り?)に応えてくれるのが、 本書『フォーカス・リーディング』なのです。

本書は、大きく分けて理論編、鍛錬編、実践編の3編構成となっており、 それぞれのステップを通して、最終的に「1冊10分」を目指す速読術を紹介し ています。

本書で紹介する速読術は、視野を広げる、目を動かす流れやスピードを鍛え上 げるなど、著者自身も本書で言っているとおり、思いっきり『体育会系』です。

正直なところ、怠け者で意志が弱い私は、体育会系の「鍛錬編」をモノにでき ずに脱落してしまいました(汗

それでも、この鍛錬編で得た知識を、自分のできる範囲で実践してみるだけで も、けっこうスピードアップを感じます。

さらに、理論編、実践編で得られる知識や意識を心がけることで、 更なるスピードアップが可能です。

また、こと理論編においては、単なる速読のテクニックを超えて、「読書の本 質」に迫っているため(中には賛否両論なものもありますが)、読書に対する 自身の意識を振り返させられる良いキッカケになります。

まずはじめに速読技術を磨き、さらに自分の中での読書の位置づけを明確にし ておくことは、戦略的にインプット量を増やす上で、またアウトプットの質を 高める上でも、一番効率が良いのです。

「投資した時間から得られるリターン」を最大化するための一手として、 本書はぜひ読んでおきたい一冊です。

◆目次
・はじめに
・講座を始めるに当たって
・理論編
 第1講 あなたがはまりがちな"読書のワナ"
 第2講 読書に何を求めるのかをはっきりさせる
・鍛錬編
 第1講 速読は体育会系のノリで身につける
 第2講 「体」を極める
 第3講 「技」を極める
 第4講 「心」を極める
・実践編
 最終講義 フォーカスの力を最大限引き出す読書術
・おわりに
・巻末付録:フォーカス・リーディング補助教材

Vol.013 「マインドマップ・ノート術」ウィリアム・リード(フォレスト出版)

マインドマップ・ノート術 『マインドマップ・ノート術』

ウィリアム・リード(著) / フォレスト出版
2005/9

前回(Vol.011 8/18)にひきつづき、「書かれている内容を、実行して自分に 役立てることができる」本をご紹介したいと思います。

回ご紹介するのは、「マインドマップ」についての本です。

マインドマップとは、一言で言うと放射状の図解表現によるノート術です。 このノート術、実践してみると、とても便利。

例えば、
・打ち合わせのメモを取る時
・研修のノートをとる時
・ビジネス書を読んで、覚えておきたい点をメモしておく時

等々、さまざまなシーンでのメモ・ノートをとる効率が上がります。そして、 後日読み返した際の理解の速さが、通常の書き方のノートとは段違いなのです。

マインドマップの描き方は、マインドマップのオフィシャルブック 「ザ・マインドマップ」によると、

 a) 中心イメージを描くことにより、関心の対象を明確にする。
 b) 中心イメージから主要テーマを枝(ブランチ)のように放射状に広げる。
 c) ブランチには関連する重要なイメージや重要な言葉をつなげる。
 d) あまり重要でないイメージや言葉も、より重要なものに付随する形で加える。
   ブランチは、節をつなぐ形で伸ばす。

というようなことです。

マインドマップの描き方は、このように、たった数行で説明できてしまえるよう な簡単なものなのです。

ですが、それを読んだだけで、実際にマインドマップを、日々の仕事や生活の中 で描くことができるようになるかというと、それは意外に難しいのでした。

なので、マインドマップについての本を何冊か読みましたが、その中で一番実用度 が高く感じた本が、ウィリアム・リード著の 「マインドマップ・ノート術」です。

マインドマップについての本の中で、最も多く読まれているのはマインドマップ の発明者トニー・ブザン著の、オフィシャルブック「ザ・マインドマップ」です。

この「ザ・マインドマップ」は、オフィシャルブックなだけあって、いかにマイ ンドマップが有用であるかや、マインドマップと脳科学と関係などについては非 常に詳細に書かれています。ですが、実際にマインドマップを描けるようになる ためには、ハードルが高く感じます。

翻訳書であるため、日本人の感覚からずれていると感じる部分があること、事象→ マインドマップ化の、事象の方が載せられておらず、マインドマップだけが載せ られていることがその原因かと思います。

「マインドマップ・ノート術」では、その2つの点が解消されています。

著者のウィリアム・リード氏は、トニー・ブザン率いる「ブザン・リミテッド」 の日本支社「ブザン・ジャパン」のディレクター。

日本在住暦は35年以上で、本書は翻訳書ではなく、著者自身が日本語で書いてい ます。マインドマップの事例としては、事象として「そら豆の黒いすじ」という 民話が、そしてその民話がマインドマップ化されたものが載せられており、わか りやすくなっています。

ウィリアム・リード氏によると、マインドマップを描く技術は、実は日本人にと ても合っている、とのこと。

「マインドマップ・ノート術」には、『先ほど述べたように、マインドマップは 自然界に多くあるような放射状の形をしています。これは、自然を愛でる歴史の ある日本人にはとても親しみやすい形です。また、紙一枚の中ですべてを表現す るという作業は、日本の「書道」や「俳句」と同じで、ルールに従って、その中 で表現することを得意としている日本人には、まさに相通じる部分だと言えるで しょう。』

と、あります。 この「ルールに従う」ということや、他の項に書かれていた「象形文字である漢 字を使っている」、「絵と文字を組み合わせたマンガ文化を持っている」ゆえに、 日本人はマインドマップを描くことに向いている、ということには納得がいくよ うな気がします。

◆目次

第1章 あなたの人生を変えてしまう驚異のノート術があった!
第2章 マインドマップを描く前に、あなたの脳を鍛えよう!
第3章 これだけは知っておきたい!マインドマップ基本ルール
第4章 色と絵があるマインドマップはより脳に焼きつく!
第5章 紙1枚で自在に表現(アウトプット)できる!
第6章 仕事でアウトプットして「できる人」になる!
特別対談 世界一のマインドマッパーに聴く!

Vol.012 「問題は「数字センス」で8割解決する」望月実(技術評論社)

『問題は「数字センス」で8割解決する』
望月実(著)
技術評論社
2008/7

【「世界の共通言語」を使いこなす】

皆さま、こんにちは!早川ノブです。

今週の一冊は、「日本人を数字に強くする」をミッションにし、執筆活動や セミナーなどでも活躍中の公認会計士 望月実さんの最新作、 『問題は「数字センス」で8割解決する』です。

多くのビジネスパーソンが、「数字」に対して苦手意識を持っていると 耳にしますが、レポートやプレゼンテーションの機会など、 私たちは日々の仕事の中で実は多くの数字に触れています。

例えば、ある一つの数字を見る場合でも、競合・市場・過去の実績・関連事業(商品) などの比較をする対象、地域や客層、データを抽出する期間などなど・・・

切り口が異なれば、導き出されるメッセージも、そこから見えてくる問題(仮説)も、 そしてその問題に対する打ち手すらも変わってきます。

また、情報には「定性情報」と「定量情報」という二種類の情報がありますが、 より客観性が高いのは、数字で語ることができる「定量情報」の方です。そして、 この「定量情報」の伝え方いかんで、相手に対する説得力も格段に変わってきます。

数字を「読む力(=問題点の把握)」、数字で「考える力(=解決策の提案)」、 さらには「数字で伝える力(=解決策の実行)」、そしてこれらの力のベースとなる 「数字センス」は私たちビジネスパーソンにとって、最も求められる能力の 一つなのではないでしょうか。

社内の上司・部下・同僚、社外の顧客・パートナー企業、果ては人種も国籍も問わず、 コミュニケーションをとることが可能な『世界の共通言語』、それが「数字」です。

本書は、日頃よりビジネスの現場で「数字」に鍛えられている人にとっては おさらいとして、そうでない人は「世界の共通言語」を学び、「数字センス」を 磨くうえで最適な一冊です。

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<バイブル・ポイント> (本書の要点/仕事や人生に役立つポイント)

・現実世界を多面的に見ることができるようになると、多くの問題を 発見することができます。数多くの問題の中から最も成果が上がる問題を 解決することが、少ない力で大きな成果を上げる唯一の方法です。

・数字の「表と裏」を同時に考える。ビジネスチャンスは「裏」にあることが多い。 モノの値段が動く(数字が動く)ということは、それによって得をする人と損を する人が同時に発生する。ビジネスの成功の鉄則は、儲かっている企業や個人を 探し出して、そこをターゲットとしてビジネスを行うこと。

・経済のニュースなどでは違いを明確にして目立たせるため、大きな数字が 使われる傾向がある。大きな数字を見たときには、絶対額ではなく、 その数字の比率を計算する。そしてその比率を使って、自分がイメージ することができる数字に置き換えて考える。

・数字に強い人は、漠然と数字を見るのではなく、数字を見る前に 「何を読み取るか」を明確にイメージしている。数字がどのように 作られているかを理解し、一定のルールに従って順番に数字を見ていく。

・多くの数字の中から間違った数字を見つけるときは、次のような手順で作業を行う。
 1:金額ベースで8割の結果を占めている数字を選択する
 2:1で選択した数字の中から、異常値を選択する
 3:2で選択した数字の内容を確かめる

・問題解決の4つのSTEP
 1:目標をわかりやすいプロセスに分解する
 2:それぞれのプロセスに数値を割り当てる
 3:各プロセスの数値目標を達成する具体案を考える
 4:成果を測定して行動を修正する

・仕事は、時間という制約の中で行わなければならない。そのため、 時間軸をできるだけ長く取りながら仕事を組み立てる能力をつけることが、 持っている能力を最大限に引き出すための一番の近道といえる。

◆目次
まえがき
第1章:数字を「読む」力をつける  ~問題発見力を高める5つの数字の読み方~
第2章:数字で「考える」力をつける  ~問題解決力を高める3つの数字の使い方~
第3章:数字で「伝える」力をつける  ~コミュニケーション能力を高める7つの数字の使い方~
まとめ
あとがき

Vol.011 「情報は1冊のノートにまとめなさい」奥野宣之(ナナ・コーポレート・コミュニケーション )

『情報は1冊のノートにまとめなさい』
奥野宣之(著)
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
2008/3

【ビジネス書の価値とはなんでしょう?】

「ためになった!」と思う自己満足感も価値の一つですが、本に書かれている 内容を、実行して自分に役立てることができる、ということも重要です。

今年読んだビジネス書の中で、読んだ内容の実行度がもっとも高く、かつ役立 ち度がもっとも高かったのが、この「情報は1冊のノートにまとめなさい」です。

この本で提唱されているのは、ノートによる情報記録術。

情報は一元化して、全てを100円のA6サイズノートにまとめましょう、という ものです。

「記録した上で、気持ちよく忘れ去ることの方が大事」ということで、得た情 報や、思いついたこと、行動記録なども全てメモします。

そして、情報は分類せず、時系列で記録することがポイントとなっています。

記録した情報を参照するには、
(1)全ての情報には日付ラベルをつける
(2)テキストファイルで、日付+タグ+内容の索引を作る
(3)家や会社ではPCで、出先では携帯電話で検索
(4)過去ノートの該当ページを参照、という方法を使います。

この本に感銘を受け、実行してみたところ、とても便利なのです!

この本では、 「(世間一般の)手帳術がマネできない、もうひとつの原因は『自己流のアレ ンジ効かないこと』です。」 「自分の開発した方式は(その人にとって)必ず最高」 「どうか、自分流のアレンジやシステムの改良をしてみてください」 と、書かれており、自己流アレンジも推奨されています。

じゃ、私もアレンジしよう、ということでA6ではなくA4のノートを使っています。

私が日々書いているマインドマップ(放射状の図解表現によるノート術)作成 には、A6ノートでは小さすぎるのでした。

この本のなかでもマインドマップは紹介されていますが、大き目の紙に書いた 上で、折りたたんでA6ノートに貼るという方法が推奨されていて、折って貼る のが面倒で・・・。

そして、資料を貼り付けるには、A4のほうが楽です。「A4の紙でも、4つ折り にして周りを切れば、A6ノートに貼り付けられる」と書いてありましたが、 A4のノートなら、折らずに貼ることができます。

項目別に分類してファイリング、という一般的な書類の整理法に比べ、全ての 資料を縮小コピーしてノートに貼り付けてしまう、というのはとても便利です。

どのファイルに綴じたのかと探すよりも、時系列で貼り付けたノートから探す ほうが早い。索引ファイルを使わずとも、ここ数ヶ月以内の資料なら、ぱらぱ らめくって探すだけであっというまに見つかります。

打ち合わせなどで、書き込みをした資料と、打ち合わせメモが別々になってい ることを今まで不便に感じていましたが、メモをしたノートに直接貼ってしま えば問題は解決です。

ですが、A4ノートにしてしまうと、A6ノートの、スーツの内ポケットにはいる 携行性、1冊100円というコストの低さ、コンビニ等どこにでも売っているとい う利点が、犠牲になってしまいました。

女性の私は、どうせ内ポケットのついた服なんて持っていないですし、いつも 大きめの鞄を持ち歩いてるためノートがA4でも、なんとか携行できていますが、 携行性を重んじるには、やっぱりこの本で提唱されているA6の方が良いと思い ますので、そのあたりは自分の生活スタイルに合わせて考えてください。

◆目次
・第1章 複雑なのは続かない、使えない
・第2章 情報を一元化する技術
・第3章 予定と記録を一元化する「時間管理術」
・第4章 ネタになる断片メモの「保存法」
・第5章 メモを宝に変える「アイデア術」
・第6章 分類せず一発検索する

Vol.010 「2次会は出るな!」中村繁夫(フォレスト出版)

『2次会は出るな!~生き金を使え!死に金を使うな!~』
中村繁夫(著)
フォレスト出版
2008/7

【プロの仕事師が書いた『仕事の教科書』】

皆さま、こんにちは!早川ノブです。

今週の一冊は、『2次会は出るな!~生き金を使え!死に金を使うな!~』。

設立からたった4年、20人で340億円の売上という驚異的な実績をあげた、 レアメタル専門商社の社長が『ビジネスマンに必要な「稼ぐ力」の鍛え方』に ついて説いた一冊です。

著者の中村繁夫さんは、27歳のときに世界を放浪するヒッピー生活の旅から もどり、中堅商社である蝶理に入社。定年前の55歳でリストラにあい、2003年に MBOで日本初のレアメタル専門商社を設立するという、異色の経歴の持ち主です。

本書の魅力の一つは、育毛剤ビジネスの失敗話や中国でアゴが半分はずれ、 口から空気が漏れながらもドーパミン全開の大演説で契約を取った話など、 著者が並々ならない人物であることを物語る数々のストーリーです。

しかし、本書の最大の魅力はやはり、著者の語るビジネス観、人間観、 そして経営観でしょう。

『現代の山師』と呼ばれる著者。しかしその実像は『プロの仕事師』 であることが、このメルマガ内には到底収まりきらないほど多くの 金言至言で埋め尽くされた本書に表れています。

『2次会は出るな!』という不思議なタイトルにだまされて、 本書を見逃してはいけません。

この本は、『プロの仕事師』がプロのビジネスパーソンを 鍛え上げるために書いた『仕事の教科書』です。

経営者から新人まで、ビジネスの世界に身をおく人全員に おススメしたい一冊です。

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<バイブル・ポイント> (本書の要点/仕事や人生に役立つポイント)

・金の使い方には人間の器量が反映され、その人の見識や品格が表れる。 そしてその生き様が、人間の値打ちを決める。

金をつかうときには、それが「生き金」か「死に金」かを意識することが重要。 公私の別と採算意識を持ち、真剣に費用対効果を考えることが、 「死に金」を使わない基本的な考え方。これが社員に浸透しているか どうかで、企業の栄枯盛衰が決まる。

・人間には多かれ少なかれ、人生の分岐点がある。 そこには、「安易な道」と「困難な道」が用意されている。

「安易な道」を選ぶと運が逃げていく。 逆に「困難な道」を選ぶと必ず新しい展開が待っている。 人間は窮地に立たされたときこそ、自分自身の神経を研ぎすまし、 あらゆる感覚を総動員してものの流れを予見するからだろう。

・実際の生きた情報はたいてい「点」の状態で入ってくる。

一つひとつの情報を見てもたいしたことはないように思うかもしれない。 しかし、「点」の情報を自分自身の洞察力によって「線」にし、「面」にし、 立体化していく行為こそがビジネスである。

・二匹目のドジョウは創造性を殺す。
会議で8割くらいの人が理解でき、賛成したら、そのアイデアは 二匹目のドジョウである可能性が高く、注意が必要。すでに誰かが 事業化しているので、たいていの場合は失敗に終わる。

一方斬新なアイデアはどこにも情報が出ておらず、初めて聞く話なので ほとんどの人が理解できない。しかし、こうした2割程度の人しか 理解できず、賛成しないようなアイデアこそやってみる価値がある。

・人間を構成しているのは、環境が4割、DNAが3割、努力が2割、 そして運が1割。

人の運というのは、努力してこそ生きてくる、努力はいい素質が あってこそ生きてくる、そして素質はいい環境があってこそ生きてくる。

社員が自分のいいところを生かして、パフォーマンスにつなげられる 環境をつくることこそ、経営の本質である。

・努力は賞賛には値するけれども、報酬には値しない。 自分に合った職業、才能を生かせる職業に就くということは、 その職業で人に貢献し、尊敬されること。

「彼は努力家だからそのうちに芽が出るはず」といいながら、 馴れ合いの関係で社員を働かせ続けることは、人から尊敬される 機会をその社員から奪っているに過ぎない。

◆目次
Prologue たった4年、たった20人で売上340億にした私の考え方
Lesson1  2次会は出るな!
Lesson2  稼ぎたければ損を出せ!
Lesson3  クレームは買え!
Lesson4  洞察力で勝負しろ!
Lesson5  半島型ビジネスが成功する!
Lesson6 「したたかさ」を身につけろ!
Lesson7  新聞は信じるな!
Lesson8  悟性を磨け!ケンカはするな!
Lesson9  ストレスこそ栄養剤だ!
Lesson10 ドーパミンを出せ!
Lesson11 「人間関係学」を学べ!
Lesson12 20人で340億!最強チームの作り方1
Lesson13 20人で340億!最強チームの作り方2
おわりに

Vol.009 「脳が教える!1つの習慣」ロバート・マウラー(講談社)

『脳が教える!1つの習慣』
ロバート・マウラー(著)本田直之(監訳)中西真雄美(翻訳)
講談社
2008/7

【あなたを「0.003%の1人」に導く!】

皆さま、こんにちは!早川ノブです。

今週の一冊は、70万部突破の『レバレッジ』シリーズで著名な本田直之さんに 「知っているか知らないかで、人生に大きな格差が生じる『怖い本』」と 言わしめた、『脳が教える!1つの習慣』。

「人生を変えるには、まず脳の仕組みを知らなければならない」、 これが本書の最大のメッセージです。

本書では、人生に成功している人と挫折を繰り返す人の違い、その差を 「脳の仕組みを利用できるかどうかである」とし、この「脳の仕組み」と 「負担なく大きな目標を達成する方法」を紹介しています。

多くの人が賢者のアドバイスを求めてビジネス書を読み、 「いいな、こんなやり方で自分も目標を達成したい」と思う。 しかし、実際に行動に移すのは100人いて、せいぜい2~3人、 さらに継続している人はもっと少ないだろう。

・・・という文章が、本書の前書き(監訳者の言葉)にありました。

これを日本のビジネスパーソン、約6000万人に当てはめてみましょう。

まず、ビジネスパーソン6000万人いる中で、10万部売れた ベストセラービジネス書を手にする人は、10万人(=0.16%)。 その中で、書いてあることを実行し、さらに継続できる人は その1~2%、つまり1000~2000人。

確率にして、多めにみても「たったの0.003%」!

もし、皆さんが「達成したい」と思った目標が、実は後々の人生を大きく 変えるようなものだったらどうでしょうか。

これまで、何度も「できたらいいな」で終わってしまった人も、 やってはみたけど、三日坊主で挫折してしまった人も、 もちろん、三日坊主にすらなれなかった人も(汗)、 ゼヒ本書を読んでみてください。

本書は、あなたを「たったの0.003%」の中の一人にし、 そして成功へ導く(=目標を達成させる)ためのノウハウを伝授する 極めて実践的な1冊です。

<バイブル・ポイント> (本書の要点/仕事や人生に役立つポイント)

・ 変化を起こす一つの方法として、人は変化を起こしたい時、たいていまず、 最短期間で最大の結果にたどりつく革新的な方法に目を向ける。 しかし、本当に変わりたいなら「大改革」をしてはいけない。

・ 変化に向けたもう一つの戦略とは"kaizen(改善)"だ。"改善"の特徴を うまくとらえた有名な格言がある。老子の「千里の道も一歩から」である。 小さな改良をつづけ、それが「習慣」として身につけば、全ては変わる。

・ 脳には、朝の目覚めや体温の調節などを支配する「大脳基底核」、 感情、危険の察知、闘争・逃走反応などを支配する「大脳辺縁系」、 人間の奇跡、文明、芸術、科学などの創造を支配する「大脳新皮質」がある。 「大脳辺縁系」には生き残りの鍵を握る、「扁桃体」が存在する。

・ 「扁桃体」は、新たな挑戦、チャンス、欲望によって起こる変化に対して、 「動きにそなえろ!」と警報を出し、脳の思考部分である「大脳新皮質」の アクセスを制限し、ときには停止させてしまう。

・ たやすく達成できる小さな目標であれば、「扁桃体」を休眠状態に置いて、 警報ベルをならさないようにできる。小さな一歩を実践し続け、「大脳新皮質」 が働きはじめれば、脳はあなたが望む変化に合わせた"ソフトウェア"を 作り出し、新たな神経経路を設けて、新しい習慣を確立する。

・ 質問は脳を目覚めさせ、喜ばせる。脳は、たとえばかばかしい 質問だろうと奇妙な質問だろうと、質問を受け入れ、 じっくり考えるのが好きなのだ。

・ 「小さな質問」をすることで、闘争・逃走反応のスイッチはオフの状態に 保たれる。そして、同じ質問を繰り返し、辛抱強く待つという、たった それだけの行為で、「大脳新皮質」が活発に動き出し、創造力が開放される。

・ 「小さな一歩」の美点でもあり、むずかしい点でもあるのは、 「信じる心を必要とすること」だ。試練に直面したときには、 この「信じる心」が継続するための一番の武器になることも多い。

◆目次

第1章 「一つの習慣」だけでうまくいく理由
第2章 小さな質問をする
第3章 小さな思考を活用する
第4章 小さな行動を起こす
第5章 小さな問題を解決する
第6章 小さなごぼうびを与える
第7章 小さな瞬間を察知する

Vol.008 「ワンランク上の問題解決の技術」横田尚哉(ディスカヴァー21 )

『ワンランク上の問題解決の技術』
横田尚哉(著)
ディスカヴァー21
2008/7

【日本が誇る製造業が編み出した「問題解決」の技術】

どうも鹿田です。

今日ご紹介する一冊は横田尚哉氏の新刊。『ワンランク上の問題解決の技術』

本書を一言で言えば・・・ 日本が誇る製造業が編み出した「問題解決」の技術

それをまとめた一冊である。

・マッキンゼーの勝間式『フレームワーク力』

か、

・日本が誇る製造業の横田式『ワンランク上の問題解決の技術』

かっ!

本書に限らず、今年は「問題解決」をテーマにした本が多く出版されています。

・『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』@小宮一慶
・『地頭力を鍛える』@細谷功
・『ビジネス脳を創る 7つのフレームワーク力』@勝間和代

主に戦略系コンサルタント系の方が、出される本が多いところ。

マッキンゼー式や、外資コンサル式の「問題解決の技術」も学ぶところが多いと 思いますが、日本が誇る製造業「モノづくり」が生み出した「問題解決の技術」を 書き下ろしたのが本書です。

本書では・・・

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世の中のあらゆる製品、サービス、ビジネス、組織などには、
必ずファンクション(機能)があります。

ファンクショナルな視点を身に付ければ、状況を正しく分析し、
本質から物事を考えられるようになります。

本質から考えるようになれば、進むべき方向が見え、
「ワンランク上の解決」を手にすることができるようになるでしょう。
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と書かれています。

ファンクション(機能)に注目して、本質を捉え、解決する方向を考える。

日本のモノづくりが生んだ、最強の「問題解決の技術」が紹介されています。

「ファンクショナル・アプローチ」に関する書籍は本当に少ないので、 ぜひ仕事につながりそうな方は読んでみてください。

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ファンクショナル・アプローチとは・・・

課題に対して「どのようにすればいいのか?」と手段から考えるのではなく、
「何のためにするのか?」(目的)、あるいは「それは何のためにあるのか?」
(機能)という視点で徹底的に分析することで、問題の本質を明らかにしていくもの。
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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 解決手段ばかり考えるのではなく、改善点に大きなヒントがある。
・ いかなる問題も、それを作り出した同じ意識によって解決することはできない。
・ 「モノ」ではなく「ファンクション」に視点を移す
・ 手段から目的へ、部分から全体へ
・ 人はいつしか考えることを止め、自分で作った轍から抜けられなくなります。
・ 事例は単なる知識に過ぎず、原理は無限の知恵となる
・ 私たちは、目の前の課題を解決することに意識をとられてしまい、その未来にどんな最終目的があるか見落としがちである。
・ 改善とはよりすぐれた状態を追い求める活動。

◆目次◆

まえがき
1章 ワンランク上の問題解決とは
2章 【実践】ファンクショナル・アプローチ ステップ1 準備
3章 【実践】ファンクショナル・アプローチ ステップ2 分解
4章 【実践】ファンクショナル・アプローチ ステップ3 創造
5章 【実践】ファンクショナル・アプローチ ステップ4 洗練
6章 日常をファンクショナル・アプローチで考える
終章 ファンクショナル・アプローチは羅針盤である 付録 ファンクショナル・アプローチ・シート

Vol.007 「大学時代しなければならない50のこと」中谷彰宏(ダイヤモンド社)

『大学時代しなければならない50のこと』
中谷彰宏(著)
ダイヤモンド社
1996/1

【天才になるコツは、質より量に徹する】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は、中谷彰宏氏の一冊。
『大学時代しなければならない50のこと』

「え~、中谷本かよ!」
「ありゃ、ビジネス書じゃないよ」

私の周辺ではそんな声がチラホラ(笑)
なんだか、鹿田の周りにはアンチ中谷さんが多いのが気になるところ(汗)

とはいえ、今の鹿田尚樹がいるのは、この本のおかげなんですね。
賛否両論あるも承知で今日はご紹介(笑)

1996年発行ということは、もう12年も前なんですね。 鹿田が初めてこの本を手にとったのは、
今から8年前。 母校の書店で、大学入学して直ぐでした。

・ 簡潔なワンフレーズ
・ 1ページあたりの文字数の少なさ
・ 共感できるエピソード

本の読みやすさと、読後感の爽やかさに酔いしれて半年で全冊読みました。
おそらくバックナンバー入れると100冊は読みましたね。

鹿田の人生における「多読元年」の1年目が半年で年間100冊。
そこから「1日1冊」までの道のりはあっという間でした。

その結果、鹿田が得られた最大の武器。 それは「体力」です。

中谷彰宏式に言えば、「読書体力」。
鹿田が年間500冊近く読めるのも、この当時の読書体力の鍛錬のお陰だと思っています。

・ 「天才になるコツは、質より量に徹する。」

77ページからのエピソードで、
「いかなる画家も1点しか作品のない天才はいない。」
「ピカソは8万点の絵が存在する。1年で1000枚以上、1日で3枚です。」
「天才ですら、これだけの量をやっている。量をこなせるのが天才なのです。」

鹿田は1日1冊読書です。
これでも年間365冊で、あと最低50年生きるとしても18,250冊しか読めないのです。
私の「読む」は、ピカソの「書く」に遠く及ばないのです。

今日の中谷彰宏氏の多く著書の中の、たったワンフレーズのご紹介ですが、
中谷彰宏氏の著書から「質より量」をぜひ学んでいただきたいと思います。

そして、大学時代を過ぎてもう数年立っている今、読み返しても、 価値あるフレーズが詰め込まれています。

タイトルに囚われず、ぜひ中谷節を堪能してみてください。
くれぐれも、中谷中毒になりすぎないように(笑)

普段本をあまり読まれない方は、中谷本で体力をつけることをオススメします。
30分から1時間で1冊読めるので、あっという間に「何冊」も読んだ感覚になります(笑)

鹿田も今からもう一度読み直してみます。

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 「コイツはすごい」という人に出会えば、第2の自分が目を覚ます。

・ 結局、独学にはかなわない。

・ 緊張感が無くなったら、顔がバカになる。

・ 趣味としてではなく、生涯の仕事にするなら、回り道の勉強をする。

・ どんなに楽しそうなことでも、ひとたび仕事にすると楽なものはひとつもない。

・ 毎月100本の映画を観ることで、目玉の力とお尻の力がついた。

・ 100本の映画を観るより、10回繰り返して観る1本に出会う。そのために100本観る。

・ 外的世界より、内的世界のほうが広い。

・ 身を食う芸が、身を助く。お金を使ったもので、一生食べていける。

・ 天才になるコツは、質より量に徹する。

◆目次◆

「こいつはすごい」という人に出会えば、第2の自分が目を覚ます。
「これはヤバイ」と感じた時に、エネルギーがわいてくる
真剣勝負の講義から波動を受け取る。
もぐりの学生が、いちばん熱心だ。
大学時代の1時間は、老人の1年と同じくらい貴重だ。
結局、独学にはかなわない。
師匠から学ぶものは、勉強の中身ではなく、勉強への覚悟である。
緊張感がなくなったら、顔がバカになる。
緊張して何も話せない人に会った時、最も多くのものを吸収する。
今の成績より、机に向かう習慣で、生涯の差がつく。〔ほか〕

Vol.006 「バフェットの教訓」メアリー・バフェット, デビッド・クラーク(徳間書店)

『バフェットの教訓』
メアリー・バフェット著), デビッド・クラーク(著)
徳間書店
2008/1

【オハマの賢人の叡智に耳を傾けよ】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は「オハマの賢人」ことウォーレン・バフェット氏に関わる一冊です。 『バフェットの教訓』をご紹介。

「人は二つの方法でしか学べない。一つは読書によって、そしてもう一つは  自分より賢い人々との付き合いを通してである」

アメリカの映画俳優ウィル・ロジャースのことばです。

鹿田の人生哲学の多くは、バフェット氏に多くの影響を受けています。 彼の「投資」を通して人生を語るその人生訓が、まさにオハマの賢人と 呼ばれるだけの叡智にとんだ言葉であることがわかります。

「悪い人と良い取引はできない」

「(悪い人を見分ける)法則は単純明快だ」
「誠実な人には、普段から誠実な行動をとる傾向が見られ、不誠実な人には、その傾向が見られない。」
「両者を混同しないことが、肝要である。」

不正直な人とビジネスをすると、後で大きな痛手を被るはずです。

鹿田は学生時代からバフェットに関する書物を読んでいますが、 社会での経験を踏むごとに彼の叡智の素晴らしさを感じます。

「強欲」「無謀」「愚行」「臆病」「嫉妬」
人生にはあらゆる障害が起こるときがきます。

そんな障害を迎える前に、本書から少しでも人生の軸を得ることをオススメします。 人間、人生の思考哲学に1本軸があれば、草々なことでぶれることはありません。

もし、いつも揺らいでしまうような信念・人生哲学であれば、 あなたは多くの判断に時間を費やさなければならないはずです。

私の中では、現代に生きる最高の賢人であるバフェット氏の 叡智にとんだ言葉を参考にすることをオススメします。

ぜひ、彼の言葉に耳を傾けてみてください。

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 信望を得るには二十年かかり、信望を失うには五分とかからない。
→ このことを考えれば自ずとやり方は変わってくるはずだ。

・ 習慣という名の鎖は、抜け出せないほど重くなるまで、軽すぎて存在を感じることができない。

・ 金を持っていれば、ある程度周りの環境を面白ろおかしく変えることができる。しかし、いくら金を持っていても、愛情や健康を買うことはできない。

・ 商品を大衆化して儲けを増やすのは簡単だが、大衆路線から高級路線へ戻るのは難しい。

・ 今日、誰かが木陰で涼をとれるのは、ずっと昔、誰かが気を植えておいてくれたからである。

・ 時代遅れの原則は、もう原則でもなんでもない。

・ 人は経験から学ぼうとするが、他人の経験から学べるならそれに越したことはない。

・ 人間には、簡単なことを難しくしたがる、ひねくれた性質があるらしい。

・ 頭を回転させて考えを整理したいとき、文字にしてみることほど効果的な方法はない。

・ 我々が歴史から学ぶべきなのは、人々が歴史から学ばないという事実だ。

◆目次◆

・ リッチになる方法と、リッチでいつづける方法
・ ビジネスの覚悟
・ 恩師を持つこと
・ 学ぶとは何か
・ リーダーの条件
・ あなたが避けるべき人々
・ 分散投資をしない理由
・ 規律正しさ、思慮深さ、忍耐強さ
・ 強欲の罠
・ 売り時と去り時
・ 注意すべきあやまち
・ あなたの能力範囲
・ あなたが支払う価格
・ 株式市場の愚かさを利用せよ

Vol.005 「哲学」島田紳助・松本人志(幻冬舎)

「哲学」
島田紳助(著), 松本人志(著)
幻冬舎
2002/3

【笑いの異才に学ぶ、トップになるための哲学】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は平成15年に出版された、 『哲学』をご紹介。

島田紳助氏と松本人志氏という、 「お笑いの二人の異才」が語った人生哲学が綴られた一冊。

「笑い」の世界を極める2人の言葉は、現代社会で活動する人にも珠玉の一言。

『やすきよ漫才』が究極の完成品として、日本中で認められていた時代に 島田紳助が「紳助竜介」の方向性についてこう考えた。

「俺ら若手は、もっと狭い層にインパクトを与える漫才をしたらええんや。」
「それが上に飛び出る方法や」

弱者が強者に勝つ方法。 それは、「自分のターゲット・領域(テリトリー)を狭める」こと。

結果「自分のセンスを理解してくれる若いそうにだけ向けて漫才をやる」ことになる。 彼らは、自分の「テリトリー」を理解したうえで、「自分のファンが誰か?」も把握していた。

だからこそ、「一点突破」「ターゲットを狭める」選択が功を奏している。 もし「自分の名前」で仕事をする方(士業・議員業・作家・ブロガーetc)がいたら、 「自分のファン」が誰か?を知ることが一番大切。

そして、自分のターゲットを狭めた上でそこにインパクトを与えていくこと。

これが、弱者の鉄則である。

松本人志も同じようなことを綴っている。

「どんなに才能があっても、僕と同じ方向では、同じ土俵では絶対に無理だ。」
「僕の山のてっぺんには、僕しか登れない」
「例えば、今田とか東野にしても、絶対に僕と同じようなことはしない。」
「むしろ、僕がやっていないことを見つけようとしていると思う。」
「みんな、違う方向に行かなきゃいけないって、わかっているのだ。」

「お笑い」から学ぶ、「その世界でトップになる方法」が満載の一冊。 彼らがトップを取るために、いかにして学び、何を潰してきたのか。

パーソナルブランディングや人生論に至るまで、あらゆるヒントが満載です。

「お笑い」に関係なくても、異業種のトップから学ぶことが、大切です。

「笑いの異才に学ぶ、トップになるための哲学」

ぜひ、読んでみてください!

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 「僕らが劇場に行くのは、別に楽屋で先輩芸人に可愛がってもらうためではない。」
 → 「舞台で観客を沸かせるために行くのだ」

・ 僕の山のてっぺんには、僕しか登れない
 → 「みんな、違う方向に行かなきゃいけないって、わかっているのだ。」

・ 「笑いのシステム」をパクる

・ 職業としての司会業はいくらでも歩みよるつもりだけど、
  笑いの部分では、大衆にウケるように、自分から歩み寄るつもりは全く無い

・ 「心の豊かさのため」に、お金は必要なものだ
 → お金とは、心の安心感である

・ 日本国民全部が僕の笑いを受け入れるようになったら、それはやっぱり変だ。

・ 売れるためには「時代の流れ」も分析しなければならない。

・ 僕の『漫才教科書』の裏表紙には1千万円と書かれている。

・ ダウンタウンもスタートは完全コピーから始まった。

・ 松本にさんまのような華はない。

◆目次◆

第1章 松本紳助、「笑いの哲学」を語る
第2章 松本紳助、「人生哲学」を語る(友達について
結婚、そして家族について
いちばんについて
子供、そして教育について
お金について
日本、そして日本人について
お笑いについて
生き方について
今後の自分について)
第3章 島田紳助と松本人志の邂逅

Vol.004 「売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則」アル ライズ・ジャック トラウト(東急エージェンシー出版部)

「売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則」
アル ライズ (著), ジャック トラウト(著)
東急エージェンシー出版部
1,529円 1994/1

【この法則を破るならそれなりにリスクを取れ】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は1994年に出版された、 『売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則 』をご紹介。

アル・ライズ氏とジャック・トラウト氏という、 マーケティングの戦略化としても世界的に知られる2人の著者の共著。

ビジネス書において非常に価値ある読み方の1つは、「原理原則」を学ぶ、ということ。 自然には法則があり、ビジネスの世界にも「原理原則」が存在する。

その「原理原則」を学び、自分の頭の中に1つの「フレームワーク」として、 「型」を持っておくことが、ビジネス書を通した有益な学び方である。

マーケティングの「原理原則」を学ぶ一冊として、本書から学ぶべきことが大変に多い。

現在のヒット商品というのは、「マーケティングの原則」+「ひとひねり」で 生まれている。であるならな、本書から「マーケティングの原則」を学んで損はない!

例えば、あなたは日本で一番高い山といえばなんと答えるか?
― もちろん、ほぼ全ての人が「富士山」と答えます。

では、日本で二番目に高い山は何ですか?
― こうなると、途端に答えられなくなる人が増える。

答えは、「北岳」

「1番手」であることは、マーケティングの世界においては何よりも大切なこと。 これを「1番手の法則」と呼ぶ。

では、1番手になれなかったら・・・ それは2章の「カテゴリーの法則」を参考にしよう(笑)

8章の「2極分化の法則」は現代政治にも十分に当てはまる。 長期的にみれば、あらゆる市場は2頭の馬の競争になる。 まさしく、「自民党」と「民主党」という2党の競争である。

政治をマーケティングでとらえるならば・・・ 6章の「独占の法則」 2つの会社が顧客の心の中に同じことばを植えつけることはできない。

「民主党」が「自民党」(正式名称:自由民主党)に勝てないのは、これも要因である。 「民主」という言葉を、国民の心において「独占できない」のである。 両党にも「民主」という言葉が使われ、もとは「自由民主党」のほうが長い歴史がある。

マーケティング的に言えば、 「民主」という言葉は使ってはいけないのである。 「自由民主党」に勝ちたければ。

マーケティングは、
・商品開発
・営業
さらには、
・自分をブランディングする
に至るまで、あらゆるところに必要なスキルである。

まずは本書で22の原則を学ぶことからオススメします。

マーケティングは「原理原則」にアタレ!

ぜひ、読んでみてください!

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 一番手になることは、ベターであることに優る

・ あるカテゴリーで一番手になれない場合には、   一番手になれる新しいカテゴリーを作れ

・ マーケティングにおける最も強力なコンセプト  → 見込み客の心の中に、ただ1つの言葉を植えつけることである。

・ 二つの会社が顧客の心の中に同じ言葉を植えつけることはできない

・ 長期的にみれば、あらゆる市場は二頭の馬の競争になる。

・ ブランドの権威を拡げたいという抗しがたい圧力が存在する。

・ あなたが自分のネガティブな面を認めたら、   顧客はあなたにポジティブな評価を与えてくれるだろう。

・ 成功はしばしば傲慢につながり、傲慢は失敗につながる。

・ しかるべき資金がなければ、せっかくのアイデアも宝の持ち腐れとなる。

・ もしあなたが不変の法則を犯せば、あなたは失敗の危険を冒すこととなる。

◆目次◆

一番手の法則
カテゴリーの法則
心の法則
知覚の法則
集中の法則
独占の法則
梯子の法則
二極分化の法則
対立の法則
分割の法則
遠近関係の法則
製品ライン拡張の法則
犠牲の法則
属性の法則
正直の法則
一撃の法則
予測不能の法則
成功の法則
失敗の法則
パブリシティの法則
成長促進の法則
財源の法則

Vol.003 「3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術」マーク冨岡(サンマーク出版)

3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術 「3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術」
マーク冨岡(著)
サンマーク出版
\1,470 2008/6/17

【「交渉」に携わるものの座右の書】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は「6人のベストセラー編集者」を認めさせたマーク富岡さんの新刊 『3000人のユダヤ人にYESと言わせた技術』 。

この本の素晴らしさは「エピソード」の力強さにある。 ビジネス書というのは、書き手によって同じテーマでも全然違ったものになる。

その1つの理由は「著者によって体験したエピソードが違う」からである。 成功法則のようなものは「不変」であっても、書き手の「エピソード」が 違えば本も変わる。

実はその「エピソード」こそ、その本の「価値」を決めるものである。

この「エピソード」に力強さが欠ければ、書き手への信頼感が揺らぐもの。 読む人は「エピソード」の具体性、著者の力の入れ方、そういったものを通して その一冊の価値を判断するのです。

ビジネス書の1つの役割が「他人の時間を買うこと」であるとすれば、 本書は1,470円で買うには「安すぎる」。 この何倍も価値ある「著者の時間」が綴られている一冊。

本書のキモは・・・ 「交渉とは戦争ごとではない」 まずは「良好な人間関係を築くこと」が大事である。というところ。

このキモに至る経緯を登場人物のマイヤー氏をはじめ、 非常に価値あるエピソードから学びとることができるのです。

ちなみに「マイヤー氏」の登場シーンは、『ユダヤ人大富豪の教え』で登場する 「ゲラー氏」を彷彿させるものでした。「ゲラー」さんも、「マイヤー氏」も ユダヤ人であるという共通点のせいかもしれません。

社会で活動すれば、日々「交渉」の連続です。 「交渉」はネゴシエーターの特権ではなく、 一般のビジネスパーソンにも求められる必須のスキル。

・ 給料交渉
・ 有給休暇獲得交渉
・ お小遣いアップ交渉
・ 値下げ交渉
・ デートのお誘い交渉

全てのビジネスパーソンが「交渉」の連続なのです。 であれば、ぜひ本書を「座右の書」としていただきたい。

すでに版元のサンマーク出版では交渉に携わる部門の「必読書」として、 指定することを検討しているとのこと。

全てのビジネスパーソンにオススメしたい一冊です。

「交渉」に携わるものの座右の書!

ぜひ、読んでみてください!

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 「今の自分」を壊されたとき、「大きな飛躍」ができる。
 → 「Broken Open」(つぼみを壊さなければ、花は咲かない)

・ 「おもてなしの心」(古臭い、国際基準ではないと言われているが...)
 → これからのボーダレス時代には、必ず強みになる。
 → 日本人のホスピリティ(おもてなしの心)は、世界に誇るべきスキル。

・ 交渉と言えども「戦争」ではない。まずは相手に「好印象」をもたれることが大事。
 → そのほうがやりとりがスムーズに進む。

・ 「三角ポジション」と「ナビゲーター効果」
 → 交渉をどう進めるかによって、座る位置まで考えて決める。
 → ホワイトボードの前は「特等席」(ナビゲーター役・司会者)主導権。
 → 皆が座わっている中で「立つ」と「先生目線」で一目置かれる。

・ 常に自分や有利な場所で交渉する。
 → 「ホーム」アンド「アウェイ」を選択できるなら、必ず「ホーム」を選ぶ。

・ 身なりは玄関、カバンはオフィス。

・ 『舌は心のペンである』(ユダヤの教え・格言)
 → 話すことはそのまま本心を表してしまうので、まずは「聞き役に徹する」ことが大前提。

・ 交渉の本質とは「良い人間関係を作る」こと。

・ 自分がして欲しいことを、先に相手にしてあげる。

・ 「聞き上手」とは日本が世界に誇る「win-win」ツール

◆目次◆

第1章 ユダヤ人に学べ!どんな相手も「手玉にとる」技術
第2章 どんな国でもOK!海外でたたきこまれた「負けない」技術
第3章 交渉のゴールを決める!手ごわい相手にも「YES」といわせる技術
第4章 交渉のあともビジネスは続く!相手も自分も満足する「WIN-WIN」の技術

Vol.002 「1の力を10倍にする アライアンス仕事術」平野敦士カール(ゴマブックス)

ビジネス書評
1の力を10倍にする アライアンス仕事術 「1の力を10倍にする アライアンス仕事術」
平野敦士カール(著)
ゴマブックス
1,575円 2008/5/30

【今年の潮流は『アライアンス』にあり!】

こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は、「おサイフケータイ」を創りだした平野敦士カールさんの新刊 『1の力を10倍にする アライアンス仕事術』 。

昨年は『グーグル化』『レバレッジ』と ビジネス書の世界を代表する言葉が生まれました。

今年はまだ「ピン!」と来るようなフレーズがなかったのですが、 本書でようやく登場しました。

『アライアンス』

直訳すれば「同盟」や「連合」を表すことば。

本書の最大のコンセプトは・・・ 「人を出し抜く」よりも、「人から助けてもらえる」人になろう!

つまりは「1人では不可能なこと」を「他人を巻き込んで実現する」仕事術。 これを「アライアンス」という概念を使って、上手く言語化した一冊です。

仕事のスケールは「他人といかにアライアンスできるか」ということに かかっています。個人では優れたアイデアも「絵に書いた餅」で終わって しまうこともしばしば。

著者平野氏が「おサイフケータイ」というアイデアを個人でとどめず、 「 ドコモ 」「 ソニー 」「 三井住友 」 といった大企業とアライアンスして実現させました。

その根幹は「人とのアライアンス」にあります。

「人とのアライアンスは非効率を重視する」
「自分をプラットフォーム化する」
「他社のアライアンスは最初の3ヶ月で決まる」

このような著者ならではの「アライアンス・ノウハウ」が 本書では、再現性高く紹介されています。

今年の潮流は『 アライアンス 』にあり!

さっそくアマゾンでランキング1位となりましたが、 今年を代表する一冊になるでしょう。

「個人」という「1」の力を「10倍」にする『アライアンス』仕事術! 是非、読んでみてください!

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 「アライアランス仕事術」の本質
 → 「1人では不可能なこと」を「他人を巻き込んで実現すること」

・ 1人でやろうとして「できないからあきらめよう」と挫折
 → あるいは、1人の弱い力で実現できないから、大勢の力を借りてやりきってしまうか?

・ 21世紀の勝者となるのは「プラットフォーム型のビジネスモデル」を成し遂げた企業
 → 「プラットフォーム」とは、「アライアンスできる場」を提供するというもの。(グーグル、MS、楽天、サイバーエージェント、ローソン、イオン)

・ 「特許」「ノウハウの囲いこみ」=自分の発案だということに固執している
 → 100万円の利益が出るプロジェクトを独占するより、100億円の利益が出るプロジェクトの1%のほうが大きな成功。

・ これまでと同じであることこそ、最大のリスク
 → 人間は「そのままでいたい」というホメオスタシス(恒常性)があるため、安住したがる。

・ 人とアライアンスするときは「非効率」のほうを重視する
 → 「アライアンス情報整理術」の場合、むしろ「無駄でもいいから人に会う」という発想が大切になります。

・ 正しい情報や鮮度ある情報に触れるためには「自分で直接触れる」しかない。

・ 「味方に引き込む」交渉術のコツは攻め込まないこと
 → まるで戦地に白旗を掲げて歩み寄っていく国連のように、最初から「仲間ですよ」という感覚で相手の懐に飛び込んでいく。

・ 気がついたら人が集まっている自分の魅せ方
 → 「デキルひと」よりも「スキのあるひと」
 → 「切れるヒト」よりも「ちょっと抜けたひと」
 → 「カッコいい人」とりも「愛嬌のある人」

・ アライアンスが広がれば広がるほど鍵となる人が巻き込まれていき、皆成長していく。
 → アライアンスが強化されれば「キャリアを高め」広げる機会はいくらでも増える。
 → 時にはアライアンスで培った人脈は、どんな資格や実績よりも強力なアピールとなる。

◆目次◆

第1章 アライアンスで仕事も人生も劇的に変わる
第2章 アライアンス・シンキング
第3章 アライアンス情報整理術
第4章 アライアンス人脈術
第5章 アライアンス勉強術
第6章 アライアンス・キャリアアップ術

創刊号 「出逢いの大学」千葉智之(東洋経済新報社)

出会いの大学 千葉 智之 「出逢いの大学」

千葉智之(著)、中川ミナ(イラスト)
東洋経済新報社
1,575円 2008/5/15

【人脈オタク「千葉智之」の最強人脈メソッド本!】

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サラリーマンの必要なのは、コミュニケーションの結晶=「人脈」である。

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こんにちわ、鹿田尚樹です。

今週の一冊は、サラリーマン著者ながら出版に至った千葉智之さんの処女作 『出逢いの大学 普通のサラリーマンが黄金人脈を作る法則』 。

今年は『28歳までに他社からスカウトされる人脈術』の坂田篤史氏をはじめ 「サラリーマン著者」の大躍進の年になりそうな予感。

34歳の普通のサラリーマンを自称する千葉智之氏も プライベートでは数百人規模のイベントを開催したり、 芸能人のシークレット・パーティーに呼ばれたりする「人脈のエキスパート」

本書ではサラリーマンでありながら、数多くの人脈を築き上げてきた 著者の「人脈ブランディングメソッド」が惜しげもなく公開されます。

・ 「初めてのお誘いは100倍の価値がある」
・ 「喜んで紹介してもらえる人になるには?」
・ 「人脈ブランディング流 SNS活用術」
・ 「主催者の5つのメリット」
・ 「情報発信の法則 情報は発信するところに集まってくる!」

本書の中で登場する数々の方法は、実際に著者が「法則」を具現化して 実践した手法や方法ばかり。

普通のサラリーマンがどうやって「強力な人脈」を獲得できたかという 秘訣は全て本書に詰まっている。

過去の人脈本に比べて「方法」「手法」が新しく、著者が「サラリーマン」 である点も非常に目新しい印象を受ける。

また中川ミナ氏という方が書いたイラストで登場する 「謎の女教授あいこ先生」このイラストがあまり気に入らなかったものの、 次第に「不二子ちゃん」に見えてきた。

「不二子ちゃん」という男性ならば憧れる女性に教えてもらえるなんて、 なんて素晴らしい一冊(笑)

数多くのサラリーマンが生涯にわたり不安を持ち続ける理由のひとつが 「自分をブランディングしていない」ためである。

「自分をブランディング」する最強ツールが「人脈」であるという著者の 本質がある。そこを突き詰めて実践した著者だからこそ、 サラリーマンにして「出版」にいたるのだ。

20代で将来に漠然と不安を覚えるサラリーマンは必見の一冊!

34歳のサラリーマン著者だからこそ、応用できるノウハウが満載。 20代から知っておけばよかった、そんな言葉が出そうな一冊。

人脈ブランディングを築きたい方々にオススメな一冊です。

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<今日のブックエッセンス> (気になる10フレーズ)
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・ 「人脈」がこれまで以上に重要な2つの理由
(1) 正真正銘「個人の時代」がやってきたこと
 → 「自分ブランド」でしょうぶしなければならない時代
 → 「自分ブランド」の中でもっとも強力な武器が「本物の人脈」
(2) 「環境が人を作る」から
 → 付き合う人によってあなた自身も変わってくる

・ 見返りを期待するなんてナンセンス。
 → 人が喜ぶことをやってあげること。
 → それが「本物の人脈」を手に入れるためのキーポイント。

・ 「人脈」は「お金を生み出すしくみ」の信用エンジンとして働いてくれる。

・ 人と出会う仕組みを作れ!
 「仕組み」=定期的に・必ず・否が応でも・・・人と出会うようにする仕組み
 (例)「朝食講演会」(株)ジョブウェブ

・ 「仕組み化」の大切なポイント
(1) 無理をしない
(2) 気軽に出来ること
(3) 習慣化
 → 「パワーランチ」

・ 人脈を広げるには主催者になることがもっとも効果的

・ 主催者の5つのメリット
(1) 情報が集まる
(2) 人が集まる
(3) 参加者をコントロールできる
(4) 主催者というバリューが生まれる
(5) 主催しないとわからない人脈ナレッジが学べる

・ 人脈は「手押し車」のようなもの
 → 初めは「ビクとも」しない。次第に少しずつ回り続ける。
 → 継続をやめてはいけない。

・ 交流会での振舞い:3つの心得
(1) 料理はほとんど食べない
(2) 記憶に残るキャッチフレーズ
(3) 主催者に紹介してもらう

・「初めてのお誘い」は、仕事をなげうってもでも行くべき
 → 「初めてのお誘いは100倍の価値がある」

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◆目次◆

第1章 人脈について考えてみよう
講座1 本物の人脈とは
講座2 人脈は最強の自分ブランディング
講座3 人脈は最高の「将来への漠然とした不安病」特効薬
講座4 ミラーの法則 人脈はあなたを映す鏡
講座5 逆ミラーの法則 イケてる人と交流しよう!
講座6 予測不能ネットワーク
講座7 見返りを期待しないことがもっとも見返りを得る秘訣
講座8 相手の望むことを探すコツ
講座9 与える力でクリエイティブになろう!
講座10 これは厳禁!! お山の大将
講座11 悪口ほど早く伝わる
講座12 人脈は1日にして成らず

第2章 毎週知らない人に会いなさい
講座13 とにかく、人に会う機会を作れ!
講座14 1人との出逢いで人生が変わる
講座15 原因と結果の法則 昨日と違うことをしよう!
講座16 新規顧客を開拓せよ!
講座17 量稽古をすればかならず量が質に変化する!
講座18 100億円の話 知らないことは想像できない
講座19 人と出逢うしくみを作れ!
講座20 瀬戸内海の孤島で見た人脈の極意
講座21 サラリーマン人脈は狭い!
講座22 ハブとコネクターの法則
講座23 主催者の5つのメリット
講座24 異業種交流会「パワーディナー」成功のエッセンス
講座25 情報発信の法則 情報は発信するところに集まってくる!
講座26 継続の力 TOP5%への入り方
講座27 人脈は手押し車である

第3章 黄金の人脈を作る振る舞い方
講座28 フェア・スタンスで人脈チャンスを広げよう!
講座29 マスターキーの法則 好きじゃないけど、嫌いじゃないの心構え
講座30 人脈ブランディング思考のメカニズム
講座31 超楽観主義論1 プラス思考でいきましょう!
講座32 超楽観主義論2 気分をプラスにもってくテクニック
講座33 超楽観主義論3 ケーススタディ実践編
講座34 交流会の見分け方 参加費、主催者、募集方法で決めろ!
講座35 交流会の価値ってどれぐらい?
講座36 交流会での振る舞い方 3つの心得
講座37 天秤の法則 自分のおもりを意識しろ!
講座38 交流会で話し好きから逃げる方法
講座39 目利き力と組み合わせ力を磨け!
講座40 喜んで人に紹介してもらえる人になるには?

第4章 黄金の人脈を作るテクニック集
講座41 初めてのお誘いは100倍の価値がある
講座42 頼みごとをされたら勝ち!
講座43 外見より中身が大事?
講座44 クイック・レスポンスのすすめ
講座45 実録、NG人脈な人々
講座46 「好き」を仕事にする
講座47 人脈ブランディング流SNS活用術
講座48 人脈ブランディング流時間管理術
講座49 人脈ブランディング流名刺管理術
講座50 人脈ブランディング流オススメBOOK

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