高萩徳宗(著)
無双社
2010年11月
皆さん、こんにちは。松山真之助です。
師走の声をきくと、なんとなくあわただしくなりますね。お元気ですか?
きょうは、僕のメンターのおひとり高萩徳宗さんの本をご紹介します。
サービスとは何か、仕事とは何か・・・そんな深い心得(思想)を考えさせ
てくれます。
<本書のきらめき>
この本を読んでいると、いろんな思いが心の中をグルグルとめぐります。仕事
のこと、サービスのこと、夢のこと、それから生きること。
そして、高萩さんが発する深いことばに共鳴して、心が震えます。
高萩さんの本は、ビジネス書でありながら、温もりや香りを感じます。
ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツという会社を立ち上げ、愚直に
サービスの本質を追求してこられた高萩さんの言葉は、私たちの心を揺さぶり
ます。そして、深いのです。
サービスの定義があります。それは仕事のスタイルや外見をさすのではなく、
「人を幸せにする仕事」というもの。だから、本書には、旅行や鉄道などのい
わゆるサービス業のほか、さまざまな仕事のエピソードが登場します。
冒頭には、なんとゴミ収集車の話が登場します。高萩さんがゴミ収集の会社か
ら講演依頼をされたとき、実際にゴミ収集作業を体験されたときのエピソード
です。そして、彼らの仕事の中に「黙々と業務を遂行するプロの姿」を感じら
れたお話は心に響きます。
ゴミ収集の仕事をする人たちを「裏方」ではなく、行政サービスの中心軸を担
う誇り高き「軸方」としてとらえられた瞬間から、サービスや仕事の本当の意
味が私たちにも伝わってきます。
サービス関係、ホスピタル関係の本にはかならず、「お客様の目線で」とか「
顧客視点で」という表現が登場します。たしかにその通り。しかし、その目線
実は思っているよりはるかに高感度であり、またとてもファジーであり、そし
て、不可解なものでもあるようです。
"旅行業も病院も学校も工場も、どの業種・業態でも、お客様は「五感+ア
ルファ」でサービスを評価しています。お客様が明確には意識していない
「なんとなく」を甘く見ると大変なことになります。"
したがって、お客様の声なき声は普通のアンケートでは集まらないし、よかれ
と思ってやっていることが余計なおせっかいにもなったりします。
また、大切にしたいお客様の判断基準として「損得ではなく好き嫌いで選んで
もらう」というのがあります。つまり、どの会社に頼むと自分が得をるするか
という「損得勘定」ではなく、どの会社が私は好きかという「好き嫌い感情」
が大事だということです。
僕はこの部分にとても深い共感を覚えました。勘定ではなく感情、いい言葉で
すね。
高萩さんの体験に基づく現場目線から捉えられた真実の瞬間であるがゆえに、
そこには深い仕事の思想が感じられます。
「普通の会社で普通に働く人に、普通に役立つサービスの本」を目指したこの
本は、普通に役だつところではない、深く香り高い仕事の思想を、そっと伝え
てくれます。
「サービスは、
経営者の理念で始まり、顧客が育て、
従業員の信念で継続されます。」
「サービスは双方向です。」
本当に大切なことは何か・・・そんなことを、サービス、仕事、人生・・様々
な場面で考えさせてくれる素敵なヒントがいっぱいな一冊です。
<お勧め度>
★★★★★+サービスは人間学
◆目次
はじめに
【第1章 本 質】 サービスはこうあってほしい
【第2章 改 善】 サービスが自己満足にならないように
【第3章 しくみ】 少しの工夫で商売繁盛
【第4章 リーダー】志が組織を変える
【第5章 世の中】 日本を見つめ直してみよう
おわりに
- 2011年5月 2日 (月)
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