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Vol.104 モチベーション3.0 ~ 持続する「やる気」をいかに引き出すか ~

モチベーション3.0.jpg『モチベーション3.0 ~ 持続する「やる気」をいかに引き出すか ~』
ダニエル・ピンク (著), 大前 研一 (翻訳)
講談社 / 2010年7月

 

みなさん、こんにちは。松山真之助です。暑い毎日ですね。お元気ですか?
前回お届けしたのは「空気」のお話でしたが、今日は「やる気」のお話です。

<本書のOS>

本書では、モチベーション(やる気)に関する洞察とそれを裏付ける様々な研
究成果が提示されます。それは、あっと驚く内容です。
なぜなら、私たちが会社や組織で、当然のように受け入れてきた人事制度や業
績評価制度などが、もはや時代の遺物と思える内容があるからです。

モチベーション2.0と位置付けられた従来からの考え方は、「アメとムチ」
「こうしたら、これをあげる式の交換条件」「外的な報酬と罰が人を動かす」
といった機械論的な考え方に立っていました。

しかし、その考え方は、ウィキペディアやリナックスなどに代表される内発的
動機の前では無力となってしまうのです。いや、むしろ逆効果を招くといいま
す。この逆効果を招くという点は、大いに驚きました。

人の心理は面白いものですね。確かに、純粋にやる気になっているときに、ニ
ンジンで釣られたり、規則で縛られたりすると、やる気が失せてしまうことが
あります。そういう経験からも、本書での考察は、深い納得を感じるところが
あるでしょう。

内発的動機により創造的で発展的な仕事を進めるためには、従来の「アメトム
チ」や「報酬と罰」といった一見公平でロジカルに見える手法は、もはや時代
遅れなのかもしれません。

ではモチベーション3.0とはどんなものでしょうか。それは、人間の根源的
価値観に根差すもので、お金や利益、あるいは利己といったものではなく、ま
た、規則やルールに縛られるのではなく、自律的に、そして成長することに喜
びを感じながら、高邁な目的のために働きたいという意欲です。

新しい時代の「モチベーション3.0」について理解できる本書は、この夏イ
チオシの啓蒙書です。


<僕のドライブ>

もし、あなたが企業の中で働き、毎年、人事考課とか業績評価なる仕組みの中
で働いてこられた方なら、薄々感じてこられたことがあると思います。

こんなのやっても仕方ない・・・でも、人事部には逆らえないし、
会社の制度だし、まー、適当にうまくあわせておくか・・・。

目標管理、業績評価、人事制度・・・様々な仕組みが取り入れられていますが
その導入を先導した人以外は、歓迎していないところが悲しいところです。
多くの人はそれを「やらされ感」と表現します。

おそらく、日本の企業も、このモチベーション3.0を活用する時代がやっ
てくることでしょう。ただ、時間はかかるように思います。

しかし、今、社会起業家を目指す人たちが増えている状況や、福島正伸さん
のドリプラに集う人が大変な勢いで増えていることや、田坂広志さんの働く
思想に共感する人たちが世界に広がっていることは、モチベーション3.0
の未来が明るいことを予感させてくれますね。

人は、パンのみに生きるにあらず。
人は、カネのためだけに働くにあらず。
人は、己の(ワクワクの)ために、人の(役に立つ)ために、生れてきた。

ということでしょうか。ワクワクする時代になってきましたね!


<やる気濃度>

★★★★★+内発的動機

 

◆目次

第1部 新しいオペレーティング・システム
"モチベーション2・0"の盛衰
アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由
アメとムチがうまくいく特殊な状況 ほか)

第2部 "モチベーション3・0"3つの要素
自律性、マスタリー、目的)

第3部 タイプIのツールキット
個人用ツールキット―モチベーションを目覚めさせる9つの戦略
組織用ツールキット―会社、職場、グループ能力を向上させる9つの方法
報酬の禅的技法―タイプ1式の報酬 ほか

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