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Vol.100 人の10倍の「仕事量」をこなす技術

人の10倍の「仕事量」をこなす技術.jpg『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』

五十棲 剛史

PHP研究所

2010年4月

 

こんにちは。キアです。

最近、とーっても忙しく、一日に処理する仕事の量よりも、
一日に降ってくる仕事の量の方が多いという毎日です。
(週末出勤で、なんとか借りを完済するのです...)

そんなとき、本屋で目に留まったのがこの本のタイトルの
『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』でした。

しかし、この本は、例えば書類作成の仕事が大量にあるような場合に
「書類を作るスピードを高めるノウハウ」を教える本ではありません。

そんなノウハウを習得したところで、せいぜい時短効果は2、3倍といったところで、
だったらいっそ「書類を作らなければいいのでは?」と、そう考えたときに初めて
「10倍」のスピードアップが可能になる、と本書の「はじめに」には書かれています。

「メール処理に時間がかかる」→「だったら、メールを使わなわなければいい」
「顧客が増えすぎて手に負えない」→「だったら、顧客をへらせばいい」

このくらいの思い切った意識改革からこそ、
「人の10倍の仕事量をこなすこと」は可能になるということなのでした。

『黙々と仕事をこなすような人は「便利な人」として、さらに仕事を課されてしまい、
そこで「スピードが2倍、3倍になる」ノウハウを取得したところで、
さらに「便利な人」という評価が高まり、より忙しくなるだけだろう。

自分の仕事を自分でコントロールするという「意識改革」をしなければ、
忙しさから逃れることは永久にできないだろう。』

という言葉を読んで、なるほど!と思うとともに、
なんだか胸が痛くなりました...。


本書に書かれた、いくつもの「意識改革」のうち、
特に感銘を受けたのは、「メール処理」についての項目です。

メールに振り回されてしまう事例が本書には挙げられていましたが、
それを読んでいる私自身も、一日に100通以上のメールを受信し、
50通以上の返信をします。

打ち合わせが何件か続いて、何時間かぶりに次席に戻ると、
受信メールが何十通もたまっていて、処理するだけで一苦労、と言った
状態です。

メールは一見便利なツールのようですが、例えばランチのアポイントのように、
電話で行えば3分でもかからずに完了する用件が、メールで行った場合は時間と
場所を決定するまでに、何度ものやり取りが発生して非効率になります。

また、電話をかけることにくらべて、メールを送信することは心理的障壁が低いため、
送信する方の自分も楽ですが、同じように相手にとっても障壁が低い分、
それほど重要でない案件も送信されてきてしまうのです。

そのため、なるべくメールを受け取らないようにすることで
(著者は、名刺にメールアドレスを記載することをやめたとのこと)
重要度の低い案件に振り回されるのを防げる、ということがこの本の論点です。

とはいえ、著者のようにコンサルタントとして実績を挙げているような人ならともかく、
一般的な会社員にとっては、メールで連絡を取りたいという相手に対し、
それをシャットアウトするのは困難です。

私も一般的な会社員のため、完全にメールをシャットアウトすることは、
どう考えても不可能と思っています。

しかし、この本では、私のようにメールをシャットアウトできない人であっても
「意識だけでも変えればいいんじゃないか」と言っています。

シャットアウトができなくても、メールに対する意識を変えるだけでも
非常に重要なことだとのことです。

仕事の中で重要なのは、「メールを処理すること」ではなく、
「付加価値の高いアウトプットを紡ぎだすめに考える時間を確保すること」
だということを意識することが必要なのです。

この言葉も、またしても読んでいて、胸が痛くなりました。

また、このメールの話ともう一つ心に残ったのは、最終章です。

『人の10倍の「仕事量」をこなす技術』というタイトルからして、
本書は一見効率を追求する方法を書いた本のようですが、最終章の章タイトルは
『「効率」だけでは人の10倍の仕事はできない』です。

この最終章の、さらに最後の項目のタイトルは
「自分の夢より他人の夢を実現することに力を注ごう」
となっています。

仕事のなかで「自分がどうしたいか」という、自分の夢を追いかけるというのは、
一見簡単なようで難しいことです。

しかし、「自分の夢を追いかける」かわりに「他人の夢を実現する」ことに
夢中になり、夢を追いかけている人をサポートする側に回ればいいのです。

自分が何をしたいのかが、いまだによくわからず、
この本を読んでいても胸が痛くなりっぱなしであった私は、
この最終章に救われた気持ちになったのでした。

 

◆目次
序章 なぜ、あなたは忙しさから逃れられないのか?
第1章 「やるべきこと」と「やらなくてもいいこと」を分ける
第2章 「得意分野」を持つことが、仕事のスピードと成果を格段に高める
第3章 自分のスケジュールは自分でコントロールする
第4章 あらゆる問いに即答するための「情報術」
第5章 人より早く成果を出すための発想法
終章 「効率」だけでは、人の一〇倍の仕事はできない

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