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Vol.088 知的ストレッチ入門

知的ストレッチ入門.jpg知的ストレッチ入門

日垣隆著

大和書房

2006年9月

 

 

こんにちは。キアです。

今回ご紹介する「知的ストレッチ入門」は、私が「こんな文章を書けるように
なりたい」と憧れる著者NO1の日垣隆氏の本です。

どんなところに憧れるかというと、例えば本書でいうと、宅配新聞への皮肉の、

「もちろん宅配される新聞は、リタイアした人の暇つぶしには、うってつけの
活字媒体です。

今後は、ますますそうなってゆくでしょう。

腕力が落ちる老後には、古新聞を束ねるたび立派な筋トレにもなります。
(略)私も、もろもろのニュースについて、しかるべきスピードも深さもまったく
不要になったリタイア後には、心ゆくまで宅配新聞を楽しみたいと思っています。
今から、わくわくしてきました。」

という文章などが最高です。


本書「知的ストレッチ入門」は、身体のストレッチと同じように、知のストレッチにも
効果的な方法や技術がある、ということで、知的生産力を効率的に伸ばしてゆく方法に
ついての本です。

「はじめに」には

「ここで、前屈を思い浮かべてください。久しぶりに体前屈をすると、手の先が
膝くらいまでしか届かなかったりしますよね。でも、たいていの人は毎日5分から
10分のストレッチを続けていたら、1カ月程度でお腹が太ももにつくようになるでしょう。
知的ストレッチも、理屈はそれと同じです」

と、書かれています。

本書の「序章」による知的ストレッチ基本3原則は、
 1、インプットは必ずアウトプットを前提にする
 2、うまくいった諸先輩の方法をどんどん取り入れる
 3、おのれを知る
です。

この3原則の中でも、特に印象に残ったのが1です。

読書マニア、セミナー・研修マニア道を邁進していると、
いつの間にかインプット自体が目的になってしまいがちです。

そんなときには、本書の
 「アウトプットにまったく繋がらないインプットは無駄だと肝に銘じてください」

 「インプットの量とアウトプットの量をイコールにしていくというイメージを、
強引にでももってください」

という言葉を心に浮かべなくてはならないようです。

このインプット・アウトプットについては、第4章「創る---ストレッチ仕事術」
にも書かれています。

「仕事の場合は、どういう形のアウトプットになる(する)かという
イメージを先にしておかないと、インプットが全て無駄になる」
「アウトプットの本質は説得力であり、説得力のないものはアウトプットとして失格」

なのだそうです。

そうか、説得力がないから私の仕事はイマイチなのか...、と思いつつ読みました。


本書には、その他にも「これは覚えておこう」と思うような記述がいくつもありました。

例えば、

「いったん本を読み終えてから、5分程度かけて、付箋を貼ったりかどを折ったり、
書き込みをした箇所だけ、まとめて再読します
。この「まとめて再読」があるとないのとでは、その後の読書力は30倍くらい違ってくるでしょう。
黄金の5分間です」(第1章「読む---ストレッチ読書術」)

「後回しにしてきた<ちょっと判断に迷ったもの、すぐできるだろうけれどもう
少し時間をかけたいと思ったもの>を即日やるのと、例えば1ヶ月後まで放置して
しまった場合を比較してみましょう。

実際やってみるとわかるのですが、それぞれの案件で、時間が経てば経つほど
処理に時間が少なくなる、ということは原則としてありません。」
(第7章「決める---ストレッチ決断術」)

などです。

あ、「覚えておく」ではなく、「アウトプットにつなげないと全て無駄」ですね。

私が読んだのはハードカバー版なのですが、3月29日に文庫版も発売されます。

文庫版はハードカバー版に対して2章分も加筆があるそうなので、
文庫の方も買うべきかと悩んで...いや、本書によると
「悩むと言う行為自体が無駄だと言わざるをえない」
(第7章「決める---ストレッチ決断術」)なのでした。

目次

序章 知的ストレッチとは
第1章 読む―ストレッチ読書術
第2章 構える―ストレッチ書斎術
第3章 考える―ストレッチ検証術
第4章 創る―ストレッチ仕事術
第5章 書く―ストレッチ文章術
第6章 疑う―ストレッチ回避術
第7章 決める―ストレッチ決断術


 

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