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Vol.075 顧客の信頼を勝ちとる18の法則

顧客の信頼を勝ちとる18の法則.jpg『顧客の信頼を勝ちとる18の法則』

山岡隆志 著

日本経済新聞出版社

2009年9月

 

 

 

欧米企業で導入が進んでいる「アドボカシーマーケティング」
について解説した本です。

アドボカシーという言葉、馴染みがないですね。
一瞬、アボカドかと思いました(私だけか・・・)。

アドボカシーとは、「支援」「擁護」「代弁」という意味だそうです。

徹底的に顧客側に立ってものごとを考え、実行する信頼ベースの
マーケティング手法が「アドボカシーマーケティング」。

昔は「プッシュ・プル型」のマーケティングが主流でしたが、
「リレーションシップ」を経て、今や「アドボカシー」に移りつつあると。
その背景には、顧客が企業よりも力を持つようになったことがあります。

インターネットが普及した現在は、顧客が自分で情報を入手し、
比較検討し、直接取引きもする。企業が情報発信を独占することで、
都合の良い情報だけを顧客に刷り込むことは不可能になりました。

著者の山岡氏は、アドボカシーマーケティングは
信頼を重んじる日本の文化に合うと言います。

本書の中では、欧米企業だけでなく、
アドボカシーマーケティングを行っている日本企業も
たくさん紹介されていました。

たとえば、私も大好きなファッション誌『sweet』(宝島社)は、
顧客視点でのポジショニングで成功しています。

以前のファッション誌は、20代、30代といった年代と
既婚・未婚などの属性でポジショニングしていました。
『sweet』のポジショニングは「いくつになってもカワイイものが
好きな人向けに、普段着を提案すること」。
これは消費者の立場になって、生活と価値観を
考えることにより浮かび上がったものです。

雑誌が売れなくなっている中でも『sweet』は発行部数60万部に達し、
日本で最も売れているファッション誌になりました。

私もよく活用しているスーパー「オーケーストア」は
徹底的に透明性を追求しています。

「貯蔵リンゴのため、最盛期に比べて、
果肉のシャキシャキした食感が少なくなっています」
「来週から割安となるので、お急ぎでなければ買い控えをお勧めします」
など、店にとって不利なものまで含め、あらゆる説明書きをつけています。

正直な姿勢で顧客と長期的な信頼関係をつくっているのです。

本書は豊富な事例とともに、18の法則(目次をごらんください)を
解説しており、これからの時代に成功するマーケティングについて、
しっかり理解できるようになっています。

良書です!

小川晶子

 

◆目次
イントロダクション 新しいアドボカシーの世界へ
逆転する企業と顧客の力関係
1.顧客と1つになる 立場の法則
2.顧客との関係から「革新」が生まれる 創造の法則
3.全社員でマーケティングを行う マーケティングの法則
4.信頼がロイヤリティを育む ロイヤリティの法則
5.欠点も含め、ありのままを伝える 透明性の法則
6.どこにも負けない品質に価値がある 質の法則
7.「モノを売る」とは「サービスを売る」ということ サービスの法則
8.あらゆる企業活動で勝負する 包括性の法則
9.顧客と一緒に価値をつくる 共有の法則
10.顧客は長期的なパートナーとみなす 時間の法則
11.どんな時でも顧客利益を優先する 誠の法則
12.最高のアドバイザーになる GIVEの法則
13.任せることで現場は考える 主体性の法則
14.信頼のブランドで感情の「絆」をつくる ブランドの法則
15.ITが人の力を最大化させる ITの法則
16.古いマーケティングとどう使い分けるか バランスの法則
17.売るのではなく、さりげない関係を築く 関係の法則
18.トップと企業理念が会社を導く 変革の法則

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